複雑・ファジー小説

Re: 名も無き世界【オリキャラ募集中】 ( No.676 )
日時: 2016/06/06 16:15
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

愛先生は石楠花に向かう。


「ゴメンね……」



水芭蕉はメモ帳で何か書く。

《これもぼくのせい》


「水……違うんだよ!」


羽柴はびしょ濡れの霊犀を救う。


「どのタイミングで、川に転ぶんだよ……」

「ちょっと能力で乾かすよ.....」



霊犀は心臓に触れながら呟く。

「丁・騰蛇」



霊犀から適度な熱が発生する。


「ふ〜温まるよ!」



「それなら良かったよ……」






すると、チンピラが起き上がる。


そして、全員動かなくなる。


「……」

チンピラは無言で水芭蕉を連れていく。





すると、ボロボロのマントを羽織っている男が現れる。


「あんさんよぉ……兄弟に触れねぇでくれるか?」


「……」

チンピラは金縛りを起こそうとするが、チンピラは口の中に炎が入っている事に気付く。


「まるで、火の玉みたいだなぁ〜……」



チンピラは青い炎を吐きだす。


青い炎は優雅に動く。



石楠花と水芭蕉は男を見る。


「あれは……兄ィ!」




水芭蕉はチンピラから離れ、兄の元へ行く。



「……っ!」

「ホラ、泣いてないで……」




石楠花は水芭蕉を連れて、兄に警戒する。


「兄ィの馬鹿!いっつもブラブラしてばっか、少しは水の事気にかけたらどうよ!」


「すまねぇなぁ……こんな不甲斐ない兄ィでよぉ……」



「もう少し早く助けてよ!……あたし、怖かったのに……」


「……石、ゴメンなぁ。でも、もしかしたら、水の病気が……」



「あたし達を捨てていつもみたいに勝手に旅に出た兄ィなんて、嫌い!どうして……大変な時に旅に出たんだよ、兄ィ!弟より旅の方が大事だったのかよ!」



石楠花は水芭蕉を連れて去る。




愛先生は石楠花を止める。


「……來は……!」


「もう絶対兄ィとは会わない。絶対に!逢わない!」


石楠花は泣きながら、水芭蕉と走る。



羽柴はマントの男に質問する。

「……誰……ですか?」



「俺っちは……名も無い、ただの旅カラスだぜぇ……」


「……」



「俺っちは尾瀬ヶ原 來 気軽に呼んでくれ」


愛先生が紹介する。


「非常にマイペースで自由奔放 放浪癖がある、尾瀬ヶ原 石楠花と水芭蕉の兄よ……」



「....やっと、制服が乾いてきた.....!旅人って凄いですねー!」

「でも、兄弟を見捨ててまで旅に出るか?」



「俺っちは、きょうだいが大好きだ。だから旅に出たんだぁ」


愛先生は動揺する。


「……どの口が言っているの!?」


「……その場で思いついて、言って無かったけど……俺っちは、何度も旅に出て水の病気を治そうとしたんだよぉ……」



「でも、たまに帰って来る時も数分しかいないじゃない。しかも、きょうだいが寝ている時だけ!」


「……いち早く、治してくれる病院を探していたんだぁ……。今思えば、手紙とか書いておけば良かったなぁ……。俺っち、マイペースだからよ……。周りが見えなくなるんだよ」




「……」




霊犀と羽柴は動揺する。






「羽柴....!とりあえず、石と水を追うよ!」

「……は、はい!霊犀様!」






二人は去る。



愛先生と來は話す。


「兄弟にも良い友達が出来たんだなぁ……」


「それで……水の病気は治るの?」


「治るよぉ……お金は大分かかるけどねぇ……まあ、俺っちは世話になった人達からお金は沢山借りたから、問題無いけどなぁ!」