複雑・ファジー小説

Re: 名も無き世界【オリキャラ募集中】 ( No.69 )
日時: 2017/01/12 17:28
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

第七章 名も無き運命

私の名前は、永井 修也(ながい しゅうや)

警視総監だ。そして、私は今、猛烈にイライラしている。

私は黒獅子と言う私の部下で問題ありの男が、私からの依頼で同盟国で殺し合いの試合を行うのをパソコンの生放送で様子を見ていた。しかし、黒獅子は死なない上に、試合が何者かの乱入で混乱状態。私は、パソコンの生放送で様子を見ていた。

私は隣にいた男に叫ぶ。

「おい!試合はどうなったんだ!何だこれは!?対戦相手のルルディに賭けた金はどうなるんだ!それに何故、パソコンの映像が映らないんだ!これじゃ、闘技場の様子が分からないぞ!」

男は話す。

「多分、賭けた金は払い戻しになると思いますが……。それに、映像が映らないのは、恐らく撮影者が逃げた時に撮影機材が落として壊れたからと思われます」

私は呟く。

「全く、黒獅子を合法的に殺させる為に、わざわざ、同盟国のアルベルトと言う人物に金を払ってまでも、行った計画が……!」

男は疑問の顔を浮かべながら話す。

「何故、黒獅子をそこまで殺そうと?彼は貴重な人材だと思っています。貴方も、暗殺部隊創設時の時は彼を評価していたじゃないですか」

私は叫ぶ。

「懐かしいな。確か、お前の意見から始まったんだよな。暗殺部隊を創設して、アンドロイド、違法サイボーグ、そして、未確認生命体を撲滅、逮捕、捕獲をすると言う組織を構成すると言う事態になったのは……。政府の奴らがその案を偉く気に入りやがって、警察以外の職業の強い超能力者を寄せ集めた暗殺部隊を勢いで創立させやがったんだ」

男と俺は、当時は地方の警察の署長だった。この警視庁とは何も縁等無かった。しかし、男と俺は警視庁に犯罪撲滅を目的とした撲滅部隊の創設をお願いした。前代未聞だが、当時の私達の地域は、治安が悪く普通の警察では相手にならなかった。そこで、警察と言う職業関係無く、強い超能力者を採用して、悪い奴らを懲らしめるヒーロー見たいなものが必要だった。

その案は何と一部通され、代わりに政府が暗殺部隊と言う組織を極秘に構成する事になった。

私達は、暗殺部隊の案を提供した一員として、スピード出世。そして、私はその後も努力とコネで警視総監と言う警察のトップに成りあがったと言う訳だ。

「そして、その暗殺部隊のメンバーの一人に黒獅子がいました。まあ、黒獅子は強いのですが、政府の指示も聞かず、アンドロイドや違法サイボーグ、未確認生命体をチームワークも考えず、追いかけまわしていましたからね……」

「そして、その黒獅子の身勝手な行動で、仲間が殉職し、仲間が辞めて行った。やがて、政府は警察に暗殺部隊を無理やり受け渡し、今は、君が管理していると言う事だ。そして、窓際族へ見事に生まれ変わったんだよな……。私は暗殺部隊を再構成したい。しかし、身勝手な行動をする黒獅子を暗殺部隊に入隊させたくない。だからと言って、除隊も出来ない。黒獅子は唯一の自分の居場所の様だからな。黒獅子を除隊したら、私が殺される可能性がある。ならば、合法的に殺せば良い。
分かるだろ?君なら」

「……はい。でも、暗殺部隊のメンバーはどうします?」

「ああ、元暗殺部隊のメンバーでも集めるよ。条件は私の指示に逆らわない優秀な人間だ……」

私は、すっかり黒獅子とルルディの試合を忘れていた。早速、警視庁から少し遠い山奥のとある施設に到着した。私は思った事は実行して思い通りにならないと気が済まない性格だ。

私は施設内に入り、厳重に鍵をかけられている部屋に入りそこに居た人物と話す。

「相変わらず、ぬいぐるみが多いな……。元暗殺部隊メンバー。桐生 緋色」

桐生は、私に向かって笑いながら話す。

「久しぶりだね♪会いたかったな〜!僕をこんな所で、閉じ込めたロリコンおじさん♪」

相変わらず、生意気で明るい女性だ。

彼女も嘗て、黒獅子と共に活躍した暗殺部隊の中心メンバーだった。しかし、黒獅子と違い、政府の指示に忠実に実行している。我々の様な者には都合が良い人材だ。まあ、多少問題もあったが……。

桐生は話す。

「それで?僕に何か用?僕の超能力で出来る事なら何でも言ってよ。僕は警察のワンちゃんだから♪」

桐生の超能力は、未来予知。彼女が見たいと思った時刻の未来を見る事が出来て、その未来は何処の場所でも見る事は可能だ。しかし、彼女自身が脳内で映像として思い浮かぶ場所のみに限られるが……。

なので、色んな国の名所等を桐生にテレビで見せている。これにより、映像に映し出された所の未来を見る事が出来て、犯罪を未然に防ぐ事が出来る。まあ、もう、彼女は暗殺部隊じゃないから、今は関係ないが……。

しかし、隔離している理由はある。実は彼女は……。

桐生が私に向かって話す。

「僕は猟犬。それも、飼い主に忠実……。だけど、飼い主が、僕の事を拒否する様な事があったら……狂犬になって、飼い主に歯向かうよ……♪」

実は彼女は、親を殺している。

親は借金返済を彼女に肩代わりさせる為に彼女を置いて、家を出て行こうとした。この時、親は彼女の超能力に気付いていなかった。そして、家を出ていく前に、彼女は一瞬の躊躇いも無く逃げる親を殺した。

本来は、殺人罪で逮捕だが、政府が超能力が強い理由で暗殺部隊のメンバーに招集される事になった。

彼女も恐らくこの場面まで未来予知をしたのだろう。そして、私がここに来た理由も……。

桐生は話す。

「……状況が理解出来たよ。やっと、この極悪犯罪者隔離施設から抜け出せるよ♪でも、懐かしいな〜。暗殺部隊で過ごした日々」

桐生は、大きなクマのぬいぐるみを持って私の方へ歩いて行った。

彼女は、全ての運命を知っている。彼女によると、運命は決して変わる事は無いらしい。そう、全て運命は決められているんだ。

つまり私達に自由意思等無いのだ。