複雑・ファジー小説
- Re: 名も無き世界【オリキャラ募集中】 ( No.709 )
- 日時: 2016/06/13 18:28
- 名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)
河上は刀を抜かない。
「俺の刀は悪にのみ斬る刀。無闇に人を傷つける刀では無い」
「むやみに殺生は好みませんか。良いですね、侍ですね。なら、潔く死んで下さい」
河上はトルベルアの攻撃を避ける。
河上は、トルベルアに峰打ちをする。
「……効きません。それに私の能力は本気にならないと、必ず斬られますよ?」
トルベルアは俊敏な動きで河上に攻撃する。
河上も電光石火の如く移動。
「....邪魔をするな!」
河上は叫ぶがトルベルアは無視。
河上は、地面に向けて衝撃波を発生させる。
地面には亀裂が走る。
「.....何故、刀や兵器を使わない平和を望まない」
「ビジネスになるからですよ。本来の戦争は。まあ、この戦争は無意味、無利益、無関心ですが」
「お前が動けば亀裂が大きくなり、転落するだろう。嫌ならばそこから動かず、仲間の救助を待て」
河上はその場を立ち去ろうとする。
トルベルアは嘲笑う。
「私は化け物ですよ。そんな脅しに屈する訳がありません」
トルベルアは河上に向かって大きく飛ぶ。
河上は悲しみながらトルベルアを見る。
「お前は悪と見なす。例えその悪が正しくともだ。死を持って償え!」
河上は飛びながら抜刀しトルベルアを一刀両断する。
トルベルアは二つに斬れて、倒れる。
「.....悪の生き方は否定しない。だが、世にならぬ悪党は斬る。それが俺の生き方だからだ」
河上は立花を探しに、戦場を駆け巡る。
河上は昔を思い出す。
権力者の下に付き、都合の悪い者を次々と斬っていた。
汚れ仕事を、霜月一族と共にする事もあった。
「....お前達はこの仕事を恥だと思わないのか?」
「馬鹿言うなよ。むしろ誇りだぜ。さあ、今日も殺すぞ」
「.....」
河上は一族に向かって抗議をする。
「俺達はもっと自分の為、社会の為にこの刀を、この暗殺剣を使うべきでは?」
「ヒーローになりたいのかな?誠二郎君は」
「....違う!俺達はもっとちゃんとした仕事に就くべきなんだ!」
「……残念だが、こうやってでしか生きる事なんて出来ないんだよ。誠二郎」
河上は一族から離れる。
そして、立花の経営する万屋に身を寄せている。
「俺が刀を降らない事こそが平和の証なんだ」
河上は、遂に立花を見つける。
「ヴァイオレッタ!止めろ!」
ヴァイオレッタは、卯敷を殺そうとする。
河上がそれを阻止する。
「.....己の進む道が間違っていようが、俺は立花を、この世を救う為に前へ進む。
いざ、成敗!」
第六十一章 名も無き抜刀 完
場面変更
次へ続く