複雑・ファジー小説

Re: 名も無き世界【オリキャラ募集中】 ( No.718 )
日時: 2016/06/15 16:19
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

初凪は、父親と共に、五代の所へ車で向かっていた。


「……お父さん」


「お母さんは、数日後、釈放される。良かったな」

「でも、服部のお父さんは……」

「すまないな。私の力不足で」


「……」




アポロン医院に到着し、初凪と父親は五代の病室に行こうとする。



しかし、受付の所に、五代の母親とまだ、傷だらけの五代がいた。




「あら。服部のお父さんを売った初凪さんと、その自慢の娘さん。

どうも、こんにちは〜」

五代は少し頭を下げる。




初凪は、五代の母親の発言に引っ掛かり、父親に質問しようとするが、遮られる。


「……五代さん。もう終わったんです。止めましょう」


「ええ、そうですね。ほら、行くわよ。恭子」



初凪は五代に話す。



「何かあったら、連絡してね?……いや、毎日連絡して!」



「ほら、行くわよ。恭子」




五代は叫ぶ。



「うん、分かったよ!絶対毎日、メールするね!絶対に!」













五代は母親に連れて行かれる。






父親は初凪の肩に手を置く。



「……私は嘘をついていた。私は、妻の釈放の代わりに、服部さんに全ての罪を着せてしまった」


「……」


「楪よ。決して、父の様に、なるなよ。

権力とは時に、他人や自分の人生を助けてくれる。ただし、逆に狂わされる事もあるのだ」












そして、数日後、とある刑務所前。



嘗て、悪魔六騎士脱獄事件が起こった刑務所。


現在は、警備が厳しくされており、事故死が相次いでいる。直、死体は遺族にも公開していない。










つまり、ほとんどの犯罪者は、極悪犯罪者管理施設に運ばれ、強制労働、あるいはモルモットにされている。

以前は警視総監、暗殺部隊のみが知っており管理していたが、現在は場所を変えて、政府の所有物になっている。




照山の為に造っていた医療所もシーザーによって破壊されていたが、建て直し中。表向きは怪我をした犯罪者達の医療所を目指している。裏向きは、ある薬の実験。超能力が覚醒し、強力になるらしいが……。