複雑・ファジー小説
- Re: 名も無き世界【オリキャラ募集中】 ( No.721 )
- 日時: 2016/06/16 15:00
- 名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)
「ゆずは、服部よりも五代の方が会いたいんだけど……」
「五代?私にとってはどうでも良いわ。服部を調べた後、ついでに調べてあげる。有料でね」
「そんな……」
初凪は、お金は持っていたが、今後の生活の為に節約をしていた。
そして、花子さん達は、服部を捜索する。
初凪は、期待を膨らませる。
そして、あっさりと花子さんにより発見される。
しかし、花子さんは悲しそうである。
「……初凪、見ない方が良いわ」
「嫌だ!ゆずを見てくれる人ともう一度会いたいの!」
初凪は、鏡の世界から抜け出し、服部のいる所へ行く。
服部のいる所は、貧民層街。
父親を失ってから、母親は失踪。さらに、父親の少女暴行により、服部は酷いイジメに遭う。
そして、服部は転校した学校をわずか数日で辞め、名も無き反乱軍に所属していた。
「全て、イズの為に!俺達は、この階級制度をぶち壊すぞ!」
ドライアドは、イズの反乱を利用し、女性主義の国を次々と立ちあげていた。
花子さんは、泣く。
「どうして、反乱軍に……」
初凪には、花子が泣く理由が分からなかった。
「確かに、テロリストになったのは悲しいけど……」
「……反乱軍に所属する男性は、ボスの理想国家成立後、男性の方が身分が下と言う事で、見せしめとして、晒し首にされるのよ。子供関係なく……」
「ボス?身分?どう言う事なの?」
メリーさんは花子の肩を掴む。
「喋りすぎよ。花子さん」
「……」
初凪達は、廃校に戻る。
初凪は泣き始める。
「……どうしたのよ?」
「ゆずは、もっと普通の人生を歩みたかった……。それなのに……。こんな目に合うなら、ゆずは、もう生きたくない!!!」
花子は呟く。
「……これから、きっと貴方を幸せにしてくれる人がいるわ」
「いないよ……もう」
すると、誰かからメールが届く。
初凪は力なく、メールを見る。
メールをしたのは、五代だった。
「五代……」
『楽しい日々がこちらでは続いております。
素晴らしい世界に出会えて本当にうれしいです。
懸命にこれからも生きたいと思います。
天はいつも、貴方を見ていますよ。勿論、私も』
初凪は、喜ぶ。
「まだ、ゆずを見てくれている人がいる……!」
初凪は、懸命に笑う。
そして、五代との再会を目指して、彼女は権力者になる事を誓った。
第六十二章 名も無き柚子 完
場面変更
次へ続く
『楽しい日々がこちらでは続いております。
素晴らしい世界に出会えて本当にうれしいです。
懸命にこれからも生きたいと思います。
天はいつも、貴方を見ていますよ。勿論、私も』
彼女のメールの最初の文字を縦読みすれば、彼女が初凪に本当に伝えたかった気持ちが分かります。