複雑・ファジー小説

Re: 名も無き世界【オリキャラ募集中】 ( No.727 )
日時: 2016/06/17 15:48
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

後一条は、いつも持ってるタブレットを使う。


「幻虎さん。練羽の予想だけど恐らく……貴方の仲間である二人の人質は殺されている可能性が高いと考えられるよ?」

「……どうしてだ?」

照山は後一条を見る。


「いきなり何言ってんだよ。と言うか部外者は……」


月丘は照山を止める。


「彼女は、姿無き虎に所属している後一条 練羽だ。何度も、ゲーム内で連絡をしていたんだが、あまり我々と関わりたくない為、今までの姿無き虎にはあまり参加してくれていなかったんだ。

今回はちゃんと参加してくれるから……」


後一条は、薙刀を背中に担ぎ、浅葱色の髪の毛を緩い三つ編みにしている。同色の瞳。同色の軍服風の私服。
身長162㎝、体重43㎏。B83/W53/H81
感情を表に出す事が少なく気持ち悪がられている。合成音声の様な声。





後一条は、タブレットを姿無き虎に見せる。



「現在、立ち入り禁止区域に設置されている監視カメラだよ……」



奏雲は質問する。


「何時の間にこんな事を……?」


「別に言う必要は無いね。それに、今回大事なのはそこじゃなくて、此処の立ち入り禁止区域内の、ある部屋を見て欲しいの」




ちなみに、監視カメラは、製作者であるペッグが設置していた。設置した理由は、警視総監の捜索と、暗殺部隊アンノウンの動向を調べる為。警視総監は発見し、現在は……一応生きている。




後一条は製作者から聞き、照山の正体を知っているがどうでも良い為、その気になったら、製作者に報告する予定。


後一条は、タブレットで、監視カメラから見える、ある部屋を見せる。



「これは数日前の映像。人質二人がアンノウンと呼ばれる者により、拷問をされ殺される映像……」





アポロンは呟く。


「成程、人質がいないのならば月丘君達が立ち入り禁止区域に行く必要も無いし、立ち入り禁止区域に行く理由が人質の解放だから、明らかに罠だと言う事が分かるね〜」



フローラは映像を見る。

「まあ、別に細工をしている訳じゃないし、部屋の窓から、小さくバベルの塔が見えるから位置的に、立ち入り禁止区域だね」




後一条はタブレットをゲーム画面にして遊びながら話す。


「人質は死んだの。無闇に立ち入り禁止区域に行く必要は無くなったわね」




照山は質問する。



「でも、行くべきだと思う。せめて、彼等の死体を運び、家族の元へ……」



「家族ね……。でも此処にいる人達は、何かが足りない人の集まりでしょ?

社会不適合者ね。そんな人達に、家族なんて呼べる人達っているのかしら?」


照山は怒る。


「……おい……」

「だって練羽がそうなんだから。何処かか壊れていないと、こんな組織入る気にならないよ?」




月丘は後一条を見る。


「その通りだな。だが、ガラクタ共だってプライドがある。だから、この組織が存在するんだ……」



ブロッサムは、気まずい表情をする。




アポロンはブロッサムの肩を触る。


「ブロッサムちゃんは、人々の救助の事だけを考えれば良い」

「はい……分かりました」








月丘は、立ちあがる。


「人質を殺した暗殺部隊を、撲滅する。つまり、敵討ちだ。例え罠でも、仲間を殺したんだ。彼等こそ、差別される対象であり、殺さないといけない対象でもある。そして、我々も」





奏雲と照山とフローラ、モルドは月丘の元へ行く。


星空は、誰かと電話中。


後一条は呟く。



「幻虎さんが行けって言うなら練羽行くけど正直行く気はないよ?」


「……ああ、シーザー君と共に、この世界を完璧な秩序へ変えてくれ」


「出会った時から頑固だね。自己犠牲の精神、感服するよ」


「……そう言えば、さっきから照山の事を見ているが何かあるのか?」


「いえ、ただ世間が狭い事を実感しているだけよ」


「……?」