複雑・ファジー小説

Re: 名も無き世界【オリキャラ募集中】 ( No.74 )
日時: 2017/01/12 17:31
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

さて……この扉を開ければ、桐生の未来予知の通り一人の女性が座っている。

私は扉を開けた。

やはり、男が血まみれになって倒れ、一人の女性が椅子に座っていた。

一人の女性は話す。

「汝ら、有罪。汝ら、有罪。これは警告だ。貴様ら人間がこれ以上アンドロイドを滅した場合、貴様らに神の裁きが訪れるだろう」

桐生は話す。

「何か、ヤバそうだね♪僕、逃げても良いかな??」

私は話す。

「無論、駄目だ桐生。そして……お前は、アンドロイドか?」

女性は話す。

「ワタクシの名前は、大嶽 操(おおたけ あや)。人間の名前等、気色悪いが、こうでもしないと下等な人間に私は滅せられる。そして、汝の問いに答える。ワタクシはアンドロイド。そして汝ら、人間より優れている我々の方がこの世界を征服するには相応しい。しかし、人間はそれを認めようとせずに、滅している。ならばワタクシは、黙っている訳にはいかない」

「私は、そんな事を聞きにここに来たんじゃない。私は、復讐の為に来たんだ。君が殺したこの男は私の古くからの友でね。お前をスクラップにしてやるよ!桐生、未来予知でこの闘いの結末を教えてくれ」

「あ〜残念だけど、僕とおじさんでどうにかなる相手じゃないね!!ここは、逃げるのが懸命な判断だと思うよ♪」

「そうか……。ならば、死ぬ直前に逃げるとしよう。運命は変わらないのなら、足掻くのみだ!足掻けば、運命までの時間を引き延ばせるからな!」

運命は変わらない。しかし、運命の時が来る間を変える事は出来る。さらに、運命の時、自体を変える事が出来る。

運命にもし、逆らえたのなら、本来の未来と違う方向へ向かってしまう。それはそれで良いのかもしれないが……。

桐生は話す。

「大丈夫だよ。運命は変えられるから。運命を変えると言う事も運命なんだから……。そう、私の能力によって、運命は必ずしも、本来の運命に辿りつく訳じゃなくなったからね♪」

大きなクマのぬいぐるみの中身を抜き出し、大型機関銃を片手で持ち上げる。

銃声が鳴り響く。

アンドロイドは、銃弾を全て避けた。

ちなみに、後3分程で機動隊がこちらへ来る。

アンドロイドは話す。

「我の腕や脚には補助脳と言うモノが存在している。その各自の補助脳が銃弾の動きを予測して、避ける。そして、我の最大の能力は……」

私は、超能力を持っていない。しかし、強化人間である。

私の能力は大きく跳んで、4m越えする事が出来る程のジャンプ力だ。

私が運命を変えてやる……!!!

斜めに跳びアンドロイドに向かう。所持していたナイフを首元へ刺し抜こうとした。

桐生は、私の行動に驚いていた。そして話す。

「どうして……飛んじゃったの??」

……何?

「我の最大の能力は、衝撃波である」

突如、強烈な圧力が私を襲った。私の身体は大きく吹き飛ばされた。私の身体に激痛が走る。私はこのまま倒れてしまった。

「殺しはしない。汝らは、正式に神の裁きを受けなければならないから。それでは、せいぜい、余生を楽しむ事だな」

アンドロイドは衝撃波を使って、窓から飛び降りた。

そして、私は湧いてくる機動隊に運ばれた。

運命を変える者は常に、運命を変える前の運命を知っている者だ。

私は本来の運命を知らない。桐生の様に知っている訳では無い。

無知は罪だ。私はそれに気付かなかった。

……黒獅子を殺そうとした報いかもな。