複雑・ファジー小説
- Re: 名も無き世界【6月30日にオリキャラ募集終了】 ( No.767 )
- 日時: 2016/06/27 17:48
- 名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)
一方、姫哭は扠武澤と星宮達に連絡を取り、救助を指示する。
扠武澤は深瀬と共に霧ノ宮と夜城達の元へ行く。
星宮と來、矢城と安藤は影で移動し、姫哭と出会う。
「姫哭さん!サインお願いしますッス!」
「....はあ?」
「頼むぜぇ?俺は今、手元に金が無いんだからよぉ!」
「...分かったよ。名前を書けばいいんだな?」
姫哭は名前を安藤が影から持ってきた色紙に書く。
星宮は、霊犀や花霞の方を見る。
「遊びは此処までだ。どうやら戦わないといけない時が来たんだ」
そして、星宮は遠くの方のビルとシーザーを見る。
「……あれは?」
矢城は星宮を誘導する。
「行くぞ」
「言われなくても行く」
星宮は花霞の方へ向かう。
白樺と花霞は全力で何処かへ行く。
霊犀と死神とノヴァの三つ巴になる。
「....私は皆の笑顔を全てを守る!」
霊犀はノヴァに攻撃をする。
ノヴァはエネルギー波を発射。
死神は霊犀をフォローし、大量の瓦礫を飛ばしエネルギー波を瓦礫で打ち消す。
「....私を助けてくれたの?」
「違うよ。私は楽しければ良いの」
死神は愉快に笑いながら電話する。
「甲斐?私が元々いたアンノウンはもう動きだしたよ?早く、計画を実行しないと!」
ノヴァはアンノウンと言う言葉に反応するが、白樺の方向を目指す。
霊犀はノヴァに向かって構える。
「幸せと言うモノは、不幸の上に成り立っているのよ....皆と言う貴方の都合が良い世界を幸せにすれば...他の貴方の知らない世界が不幸になる。
そんな事も知らないで皆を守るなんて、笑わせてくれるわ!
だから、人間は不自由で大嫌い」
「.....」
霊犀は天淵や両親を思い出す。
「なら、その不幸さえも幸せにするよ。敵である貴方さえも幸せにしてあげるよ」
「貴方にそんな神みたいな事が出来るのかしら。悪魔を救える事なんて出来るのかしら」
NOVAは悪魔に変化する。
一方、白樺と花霞は。
「...私は似非。ただの亡霊よ。貴方の望む私じゃない!」
「.....それでも俺は君が好きだ」
「....私のせいで貴方を傷つけるかもしれない」
「俺はあの時の俺とは違う。強くなったんだ。叶多....君の為に」
「私は....幸せになって良いの?」
「きっと叶多も祝福してくれているはずさ」
二人の目の前に、狐のお面を持った花霞そっくりの女性と狐のお面を被った朽葉と三國がいた。
「....ほら、祝福してくれているよ」
すると、ダムネイションのバベルの塔の屋上から何者かが舞い落ちる。
何者かが地面に落ち大きな音が響く。
花霞と白樺は反応した瞬間、おぞましい声が聞こえる。
花霞と白樺は音の方向を見ると、其処には神代がいた。
「……ははっははははは!花霞!死ね!」
神代は銃を花霞に向ける。
一方、サディスクラブとペッグは甲斐やイズの名も無き反乱軍の動きを見ていたが、ダムネイションからやってきたある人物を見始める。
「あれが……?」
「サディスクラブ創始者。ナルシスだよ」
サディスとハーデスとフレデリックとサラマンデスはナルシスを見る。
ペッグは覚悟を決める。
「それじゃ……彼を止めようか。今すぐ七つの大罪と現女王のオベルムントを此処に来させてくれ」
サディスは苦笑いをする。
「HNRΩの潜伏していた所にナルシスがいるのは知っていたが……さすがにナルシスが私達を裏切るとは思えないよ」
ハーデスはアンドロイド達を操作する。
「私が創りあげたアンドロイドを偵察に用意している。私の指示に従わない不良品ばかりだが」
数少ない神の手を施されていないアンドロイドの中には、意識不明のブライアン等もいた。
神(進堂)により、改造されたアンドロイドはハーデスの指示には反応しない。(藍楷 透華。等)
フレデリックはこの作戦に反対していた。
「アンドロイドだって人生があったはずなのに……」
「ならば……フレデリックの能力で直せばいい。自爆プログラムは全て除去したからな。木端微塵になる事は無い。まあ木端微塵でもブロッサムは人間を治せたんだ。君にも出来ると思うがね」
ハーデスは読書に集中する。
サラマンデスはナルシスを見る。
「……ナルシス。我々の望む貴方であってほしい。
我々の理想とする貴方で……あってほしい」
ずっと遠くの世界、祭囃子が聞こえてくる。
天淵と霊犀の両親は屋敷でテレビを見る。
「速報です。今朝、男性が遺体で発見されました。そして、男性はメスの狐を抱きかかえていたそうです」
天淵は呟く。
「もう終わりだな」
「いいえ、まだ終わらない。結香とお友達が頑張ってくれますよ」
「終わりだ。死んだら人は終わりなのだ」
「いいえ、私達が終わらない証明になっています」
「我々やこの世界は……終わるべきなのです」
「いいえ……この世界こそ結香の生まれた世界であり、大好きな世界なのです」
天淵は全てを知った。
第六十四章 錫杖が鳴る時 完
場面変更
次へ続く