複雑・ファジー小説
- Re: 名も無き世界【オリキャラ募集終了】 ( No.799 )
- 日時: 2016/07/02 15:42
- 名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)
狙場はテレビを見る。
「続いてのニュースです。代表作『まどろみ』で有名な牛瀬 将弘(うしらい まさひろ)さんが、何者かにより殺害されていました。
また数時間前に牛瀬さんの娘が通っている学校で同じ様な事件が起こっており、また娘さんが第一発見者でした」
その後、少しの間事件の詳細が報道される。
「……漫画での事件と同じ様に殺されたと言う事ですか?」
「ええ、模倣犯です」
その事件の名前は、まどろみ事件と呼ばれていた。
その後、月刊で連載していたまどろみは事実上打ち切りになった。
しかし、ある一枚絵が話題を呼ぶ。
作者が書いたまどろみの犯人が描かれてあった。
名前はナンバーシックス。
この事もあり、牛瀬が連載していた月刊の売上は大きく上がる。
そして、その月刊を学校に持ち込む生徒が増えた為、漫画の持ち込みを黙認していた中学校や小学校では漫画を全て持ち込み禁止となった。
名も無き中学校では、牛瀬の担当の編集部の息子である捌 京平(さばく きょうへい)が裏事情を暴露していた。
「おい……あの絵って牛瀬が死ぬ際に描いた絵なんだぜ」
「えっ!本当に!!」
ちなみに、宇寺田は不登校。
クラスメイトは捌に注目を集める。
捌は喜ぶ。
嘗て人気者だった転校生、宇寺田は不登校になり、今は自分が人気者に成り上がっている。
「俺は……人気者になっているんだ!」
しかし、噂等は数日で飽きられる。
数日経てば、牛瀬の事等は忘れ去られていた。
捌は牛瀬の事を話す。
「それで、此処だけの情報なんだけど!」
「……もう良いよ。大丈夫」
「いやいや!もっと知りたいだろ!牛瀬の事!」
「もう……古いよ。今はこの漫画がブームなんだ!」
クラスメイトは、今無き青い星の漫画を見せる。
「それってゲームの……?」
「今はアニメ、小説、漫画等、幅広く展開しているんだよ!」
クラスメイトはこの漫画で人気者になる。
捌は嫉妬する。
「どうして……俺が人気者じゃないんだ!」
そして、捌は嘘をつく。
人気者になりたいから。
「今無き青い星に出てくるこの、架空のモンスター『チワワ』は、実は俺の親父の知り合いの叔父さんのペットの名前から取ったんだぜ!」
「凄い!でもそれ本当?」
「本当だよ?俺が嘘付く訳無いじゃん」
捌は人気者になった。
しかし罪悪感が捌を襲う。
放課後、帰り道、捌は怯える。
「ああ……バレたらどうしよう……。どうしたら良いんだ!」
すると、少年が捌の元へ行く。
「……誰?」
「ナンバーシックスです」
「……まどろみのコスプレ?」
「この眼、すなわちこの能力はそれ相応の代償があるのですよ」
「……それは本当なのか!なら、直ぐに皆に知らせないと!」
「ここで消えてもらいます、3の道、天道!」
少年は捌に理想とする幻想を見せる。
少年は6の道を司る事が出来る。
第1の道、無道は幻覚を見せ、第4の道、我道は肉体機能増強、第2の道、鬼道は精神崩壊にまで追い込む幻術を使う。
第3の道、天道は精神を充実させる幻術を使う。第5の道、他道は肉体機能減弱。そして第6の道、有道は幻覚を実体化出来る事。
捌は自分が一生人気者になれる幻想を見る。
少年は能力を解除する。
すると、捌は現実を見て発狂する。
「嫌だ!もう一度見せてくれ!あの『現実』を!」
「残念ですね。理想が無い此処が『現実』です」
少年は捌を殺す。
すると、少年の後ろに狙場が現れる。
「此処までだ。ナンバーシックス。いや、六道御影」
「……」