複雑・ファジー小説
- Re: 名も無き世界【オリキャラ募集中】 ( No.80 )
- 日時: 2017/01/18 16:43
- 名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)
「……今、現在。オベルムントの存在は確認出来ないな。もしかして、今なら、結界を破く事が出来るかも知れないな」
そう言って、モンスターは、にやけた。
一方、王様達は……。
僕は、話す。
「まあまあ、ヒトミさん。落ち着いてください。……さてさて、早速不届き者が現れたみたいですね。それでは、皆さんと僕を転送させます」
パッチンと指を鳴らせば、王様と人形と妖精と怪物が反逆者の元へとたどり着く。
モンスターは僕の姿を見て話す。
「……何で、国王がこんな所に!」
ヒトミさんは依然、項垂れている。
オベルムントは話す。
「結界が破られようとしています……!どうしますか?!王様!私はなるべく、存在を消したくないのですが……」
彼女の能力は、光のロープを使って、対象物を縛りその存在を消す事が出来る事である。
クメーラが話す。
「私が制圧しましょうか?国王?」
モンスターは話す。
「国王は何故、人間を征服させようとしない!我々よりも雑魚のはずなのに!何で、こんな所でコソコソ暮らしていかなきゃいけないんだよ!人間の世界なんて滅亡させてやれば、この世界は我々の物になるのに!」
僕は、話す。
「ふむふむ。それではお答えしましょう。それは、僕達が強いからですよ。強き者は、弱き者を監視をして守る義務があると僕は思っています。今、僕達は人間を守っているのです。だから、その守るべき人間を殺すなんて、そんなそんな、愚かな事なんて出来る訳無い」
モンスターは話す。
「うるさいな、お前。死んじゃえよ」
モンスターは、所持していた斧を持ち僕の方へ向かう。
僕は、話す。
「……転送」
パッチンと指を鳴らせば、庶民の目の前に王が現れる。
僕は、モンスターの目の前に来て押し倒す。
モンスターは足掻く。
僕は、話す。
「僕の能力は、細かい所まで指示する事が可能だよ。簡単に言えば、君の右目のみをテレポートさせるとかね!……だからこう言う事も!」
パッチンと指を鳴らせば、僕とモンスターがその土地に存在出来る程の範囲の地面を宇宙へと転送される。
モンスターは、瞬時にして足掻くのを止め、息が出来ずに数秒間苦しむ。
僕は、宇宙空間でも存在出来る事が可能。居心地悪いけど。
転送!
パッチンと指を鳴らせば、僕とモンスターが乗っている地面が本来のその地面の有るべき所へ戻る。
モンスターは、倒れる。
僕は、話す。
「弱者は、弱者らしくお家で、ブツブツ騒ぎましょうよ。貴方も僕の監視対象に入っているんですから」
オベルムントは僕に向かって話す。
「急に……人間がやってきて、その人間がヒトミさんの頭を撫でる時にヒトミさんから、何か変なオーラが!」
ヒトミさんの右目から呪いに関係ありそうな禍々しいオーラを放つ。
ヒトミさんは話す。
「あいつ等のせいで、私は不完全になってしまった。人形になってしまった醜い私は……どうしたら、完全な人間になれるの?そもそも、完全な人間って何……?彼は完璧を望んでいる。完璧じゃないと、私はあの人に触れる資格すら無いから……!」
ちなみに、人間の世界とこの世界の時間の流れは同じではないのだよ。僕達の所持している時空の方が少しだけ早い。僕とモンスターが数秒しか宇宙にいなくても、この世界では少しだけ時が経っているんだ。
さてさて……この呪いをどうにかしないとね。
第八章 名も無き国王 完
次へ続く。
主人公、視点変更。