複雑・ファジー小説

Re: 名も無き世界【オリキャラ募集終了】 ( No.808 )
日時: 2016/07/05 18:18
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

土田と斑と京咲はニュースを見る。

「にゅ〜!アニメが見たいにゅ〜!」


「今は六時だから……坂上田村麻呂かい?」

「いや、今は六時十分だから落第忍者だ」


すると、テレビではナンバーシックスの事件が報道される。



京咲は目視する。


「この人、お兄ちゃんにゅ〜!!」








一方、六道はまどろみを鈴森の部屋で読む。



「思ったより牛瀬さんが無能でしたね」








一方、狙場は警察に連行されていた。容疑は拉致監禁及び殺人の疑い。



乾は幽霊の為連行はされない。




狙場は叫ぶ。


「貴様ら!俺を捕まえる暇があるならナンバーシックスを捕まえろ!無能共が!」


「警察はエリート集団だ。お前等ゴミクズを守っているからな」



「この野郎……!」



一人の警察が呟く。

「貴方のような身勝手な記者がいるから、警察のイメージが悪くなるんだ。


良いか?警察は正義。それは絶対だ。実際警察がいないとこの国は今度こそ終わるけどな」






狙場はパトカーに乗せられる。




乾は狙場を助けようとパトカーにポルターガイスト現象を引き起こす。




狙場はパトカーから脱出。


警察は叫ぶ。


「捕まえろ!極悪殺人犯を警察の名誉、国民の安全の為に絶対に逃すな!!」






狙場の腕には手錠がはめられていた。


「乾。これは取れないのか?」



「すみません。其処までは……」


「まあ助かったから良い。六道を追うぞ!」



乾は狙場を止める。



「もう止めましょう。もう十分頑張りました……。このままだと死んでしまいます。警察とかにも追われるし……」



「……心配は不要」


「このままだと居場所が無くなりますよ!」









「居場所が無いこの世界こそ、俺のいるべき世界だ」







狙場は走る。




乾は見守る。



「……せめて、六道の正体、目的だけでも……」








一方、牛瀬は。



「もう、六時二十分。

ふう……」




牛瀬は窓のカーテンを閉めようとした時、六道が現れる。



「……やあ、牛瀬さん」


「貴方が……ナンバーシックス」


「君のお陰で私は生きる意味を知りました。

この道を司る意味を知りました。感謝しています」



「違う!違う!」


「……違いません。私も貴方の模倣犯ですから」



「……」





「本当のナンバーシックスは貴方です。牛瀬さん」



「……」





すると、狙場が銃を六道に向ける。



「……六道。どう言う意味だ」




「簡単ですよ。一番最初に起こった事件は私の仕業では無いと言う事です」



牛瀬は黙る。


「……最初に起こった事件は、牛瀬の友達が皆殺しにされた事件だったはず」


「おかしいとは思いませんか?何故、彼女だけ生きていたのか?」



牛瀬は叫ぶ。


「黙れっ!!!」





狙場は驚く。


「つまり、牛瀬が最初の被害者達を殺したと言うのか?」





六道は狙場に向かって拍手をする。


「大正解です。でも学生の嘘なんてすぐにバレるんですよ。

私と言う存在がいなければ……ね?」



牛瀬は呟く。


「私だってあんなに大事おおごとになるなんて思っていなかった。

でも、次々に私と同じ犯行が行われ……。挙句の果てにはお父さんと彼氏が……犠牲に」





六道は狙場を見る。


「つまり全ての元凶は牛瀬さんの嘘から始まったんですよ。

私はそれに便乗した模倣犯です」




狙場は落ち付く。


「何故お前は模倣犯になった。何故お前は人を殺せるんだ!」



「それでは皆さん、さ〜よ〜う〜な〜ら!」




六道は何処かへ消える。








狙場は牛瀬を見る。


「……」


「私、自首します」


「同行させて貰う。俺も犯罪者だからな。この真実は乾に伝えるとしよう」















一方、六道は。





「にゅ〜!お兄ちゃんにゅ〜!」


六道は京咲の元へいた。



「ただいま」



土田と斑は気付かない。


六道は二人に幻覚を見せている為である。





「帰って来てくれてうれしいけど、どうして犯罪者になったにゅ〜?」


「簡単です。それは私が生きる意味を知りたかったからです」


「その為に人を殺しちゃうにゅ?」


「……さよなら。またいつか」






六道は消える。




「……またね。……にゅ〜」











六道はダムネイションのビル、バベルの塔の屋上へ行く。



「悲しき世界の行方は、この世界の在り方を見つけてくれます。

172ページ目の君へ。それは拙い想いを乗せて。

死にゆく君に祝福を、全ては自分の為に。

早口言葉に意思持たせ、布石を紡いでファンタジー。


この世界の名は……?


名も無き謎に解は無し。

それではみなさんごきげんよう」










第六十六章 六の道 完

場面変更

次へ続く