複雑・ファジー小説

Re: 名も無き世界【オリキャラ募集中】 ( No.87 )
日時: 2016/01/07 14:33
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

叶多と和人は逃避行をしていた。

和人は怯えながら話す。

「ずっと言えなかったけど、君は.....似て非なる君は.....誰なんだ?君は本当に叶多なのか?」

叶多は驚く。

和人は話す。

「いや.....何でも無い。変な事聞いてごめんな。叶多。さて.....どっか飯行くか?おごるぞ?財布はポケットの中に入っているんだ」

叶多は話す。

「ねえ、どうして私が追いかけられている理由とか聞かないの.....?」

和人は叶多に向かって話す。

「......理由を叶多が言いたくないなら言わなくて良い。俺は君を信じている」

叶多は胸が苦しくなった。


二人は飯を食べると、すっかり、夜になっていた。

和人は話す。

「今日は知り合いの所へ行く。ここからは、遠いけど.....」

叶多は呟く。

「.....ありがとう」

二人は、ひたすら歩く。全く先が、未来が見えない道を……。


二人は、寂れた喫茶店らしき建物に辿り着く。

和人は呟く。

「......喫茶店は閉店したのか?」

和人はドアの鍵が開いていた為、建物の中に入る。

「おじゃましまーす.....。この喫茶店は、僕の父が昔、住んでいたんだ。僕も父の所へたまに遊びに来ていた。それにしても、懐かしいな.....」

叶多は話す。

「勝手に入って良いのかな......?」

和人は話す。

「まあ、帰って来るだろう喫茶店のマスターに事情を説明すれば、問題は無いよ.....多分」


一方、三國と朽葉は……。

「警察は法を破れないと言う先入観を捨てるべきか……。いや、まずは、超能力の解明が先か……。それよりも、叶多と和人の行方を知るべきか……」

涼太は、呟いている。

俺達は、涼太の家でいなくなった和人と叶多の二人の行方と、何故、叶多の存在が親族や先生達に認知出来なくなっていたのかを調べていたり、考えていたりした。




突如、叶多の声が聞こえる。

「涼太、蓮。明日の朝、いつも遊んでいた公園で待ってるね」

俺は叫ぶ。

「叶多?!どこだ!何処に居るんだ!」

俺と涼太は、辺りを見回す。外にも出た。しかし、どこにも、叶多の姿を見る事は出来なかった。

涼太は話す。

「とりあえず、行くしか無いだろう。それにしても、いつも遊んでいた公園は自転車でも少し遠いが……」

俺は話す。

「とりあえず、何か事情があるのは間違いないな……」





そして、俺達は朝を迎えた。