複雑・ファジー小説

Re: 天使の翼 ( No.13 )
日時: 2015/12/08 00:10
名前: 猫のスーパーハルサメ (ID: qESkNdgF)

参話「父の遺産」

剣の流派を学ぶと言ったものの何を学べばいいか分からない
普通ならば世界三大属性流派を学べばいいのだが生憎、僕はその本を持っていないし、基本の流派を覚えても面白味がない。
とその前に、世界三大属性流派と言うのは
火剣流、水剣流、風剣流のことだ。
その中で土剣流はないのかと思ったのだが、本で見たところ、
あるにはあるが難易度が高く基本というよりは応用に入るらしい。
また、無剣流であるが、これは世界でもとても希少なものらしく1つの流派しかなく派生がないらしい。
また、無剣流を扱えるのも世界でも今のところわずか4名とのことでそのうち1人は行方知れずだとか
まあ、僕がそんな希少なものに手を出せるわけないし、まずは、昔、剣士だった人に教えてもらわねば....背中の翼で引かれないかな....
しかし、案外、簡単に元剣士は見つかった。
ムファンの父である村長が昔、剣士だったらしい

「父さん、昔、この村を訪れてこの村にたくさんいた魔物を全員退治したんだって、でも、その代償として足に大怪我をして、剣士としてはもう機能しなくなったんだって、でも、村人に歓迎されて村長になったらしいけどね。」

村長にそんな武勇伝があるとは知らなかった。
あの禿げた頭をみる限り、優しそう(というより本当に優しいんだけど)なイメージからそんな勇ましい過去など想像できない。
その話を聞いたあと、僕はすぐ村長の所に行った。

「村長!」

「娘はやらん!!」

「あの...僕たち..まだそういう関係じゃ..」

「まだということはいずれそうなるのか!?」

「いや、分かりませんよ!...って僕はその話をしに来たんじゃないんですけど..」

「じゃあ、なんの話だ」

「村長は昔、剣士だったんですよね?」

「そうじゃが、それがなにか?」

「僕にその流派をご指導下さい!」

「そうか、そういえばメルフィンは神の子じゃったの。しかし、わしのようなハゲの、使っていた流派でいいのか?」

「昔はふさふさだったんですよね?」

「当たり前じゃ、ワシがハゲ始めたのは5年前じゃ!」

「そうなんですか!?」

「そうじゃ!」

「そうなんですか..って!どんどん話が脱線していく..とりあえずこの話は終わりにするとして..とりあえず教えて下さい!」

「まあ、教えはするが、お主に合っているかはわからん」

「構いません」

「そうか、では明日より始めるとする。明朝にわしの家にこい!」

「はい!」

こうして、村長による稽古が始まった。