複雑・ファジー小説
- Re: 天使の翼 ( No.21 )
- 日時: 2015/12/21 15:20
- 名前: 猫のスーパーハルサメ ◆15FVZlz4dc (ID: qESkNdgF)
あーあ、短い人生だった。
思えば幼い頃からいじめられてたよ。この翼のせいで...
?....死んで..ないのか?
あれほどの雷を喰らったら並大抵の人間じゃ黒焦げだ。なのになんでまだ僕は意識があるんだ?
目を開けると回りには黒焦げになった木々があった。
「な!?あれほどの雷の喰らって無傷とは..」
無傷?なにいってるんだ。あんなの喰らったら運がよくても重症のはず。
はずだよな?
思わず自分の体を見てみる。しかし、傷らしいものや焦げている部分はない。...あった 。
翼だ。
翼は黒焦げになって散り散りになっている。しかし、今にも再生しようとしている。
「どうなってんだよこれ...」
この翼については本当にわからないがただひとつ言えることは「翼」が僕を守ってくれたのだ。
今まで邪魔ばかりしてきた翼が...
だが、今はそんなことに気をとられてる場合ではない。
ネールスを倒すには無剣流の究極奥義を覚えなくてはしかし出来るのか?究極奥義...
いや、考えてもキリがない。今すぐ無剣流の究極奥義を!
「ふぅー、はぁ!」
無剣流には攻撃するとき技の名を言わないらしい。個人的にはその方が楽だからいいが、他の流派を使ってる人にはやりにくそうに感じるらしい。
まあ、とりあえず僕は今、無剣流究極奥義「無心王剣」を放った。
しかし、ネールスの一歩手前で剣の威力は落ち、すぐに防御される。
「無剣流....!?お主こんなものを隠していたとは!?」
ネールスも驚きを隠せていない。当たり前だ、今まで隠していたんだから
「面白い!しかし、究極奥義を操れていないのが幸運だな。究極奥義は簡単にはできるのになぁ」
できないから困っているのに...くそぅ
「雷神流上級奥義雷落とし!」
空から雷が落ちてくる。咄嗟によけるがよろめき転ぶ。
「もらった!」
ネールスが技も使わずに剣を突き立て突進してくる。
そこでなぜか僕は無剣流上級技「無心剣」を繰り出す。
ネールスは避けきれずに右足に深い傷をおってしまう負ってしまう。
「ぐあああああ」
頭の中でパズルの最後のピースがはまったかのように何かが分かった。
「...そうかそういうことか」
無心王剣は無心剣の上位技、そして無心剣はなんの邪念もなく、ただ心を無にして行う技だ。
つまり、無心王剣はなんの心ももたず、ただ目の前の敵にあてればいいんだ...
「...はぁ!」
究極奥義「無心王剣」
威力範囲ともに最強レベルであり、無剣流が強い理由の一つだ。
そう、無心王剣はただ心を無にして相手に当てればいいだけ。
とても簡単だった。
「...ぐおおおおおおおお」
剣がネールスの腹を貫通すると同時にネールスの悲鳴が森全体に響く。
この勝負は僕の勝ち...そう決定した瞬間だった。