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複雑・ファジー小説
- Re: 天使の翼 ( No.22 )
- 日時: 2015/12/16 00:02
- 名前: 猫のスーパーハルサメ ◆15FVZlz4dc (ID: qESkNdgF)
陸話「戦いの果てに...」
「く...こんなところで我が命は尽きるのか...」
止めどなく血が湧き出る腹を押さえなが悔しそうにネールスは言う。
「こんなガキに負けるのは王国二の剣士として悔しいだろうな。」
「もっとも、しかし、お主のような才能溢れる若者に負けるのならそれも宿命。潔く受け止めよう」
「そうか、せいぜい僕を祟るのはやめてくれよ。」
「お主がその才能を捨て、ただの一般市民になったら祟ってくれよう。」
「そうか、なら祟られる心配はないな」
「だが、私が死ぬことで王国は騒ぎ、私を殺めたお主の運命は変わるだろう。
それが吉とでるか凶とでるかはわからんがな。」
「僕の運命が変わろうとこの翼があるかぎり過酷なのは変わらないよ。」
「そうか...お主も中々不幸だな。」
「だろ?」
「はっはっは!私はお主みたいなのに、殺められるのを待っていたのだろうな。私の剣は持っていけ、名は光業剣、少し扱いにくいがお主ほどの使い手なら問題なく扱えるだろう。」
「ありがとな、大事にするよ。」
「そうされると私も嬉しい...ぐふっ...」
笑みを浮かべたままネールスは逝った。彼の言った通りこれから僕の運命は大きく変わるだろう。それがどんなに過酷で悲惨だとしても逃げずに立ち向かう。
嵐のなかを飛ぶ鳥のように
「ムファン...帰ろう。」
そういいながら西の森をあとにした。
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