複雑・ファジー小説

Re: 天使の翼 ( No.53 )
日時: 2016/03/02 21:27
名前: 猫のスーパーハルサメ ◆15FVZlz4dc (ID: qESkNdgF)

「まあ、座れ、作戦会議だ」
「それでどうするの?王城はセキュリティーが凄いっていうし」
「よくぞ聞いてくれた!俺が思いついた作せ「おい!その部屋のものあけていいか?」

 あ?話の途中になんだ空気の読めない奴め... ... 

「なんでしょうか?」

 俺はなるべく穏やかにただし心の中では怒りに満ち満ちるほどの気持ちを持ちながらドアを開けた。
 そうすると、兵士のような装備をした男が入ってきた。

「お前たち、冒険家証明書によると山脈のギルドで登録したらしいな、だから聞きたいことがある。山脈に【光速】とよばれる男を見なかったか?」
「光速?知りませんよ。カイさんはしってますか?」
「ああ、前回の王都神聖戦の優勝者だ。光速という移動技を用いて相手の後ろに立った後、光速剣という技を使い相手を瞬殺していたらしい」
「対人戦なら敵無しじゃないですかねそれ」
「いや、そうでもない。光速は一日に三回しか使えないからね」

 だとしても一回使うだけで相手を倒せるだろうし、現に大会なんて一日に三回やるかやらないかだろうからほぼ無意味だろう
 しかし、そんな強いやつなのは分かるがなぜ探しているんだ?

「そんなやつには会ってないがなぜ必死になって探しているんだ?」
「ああ、その男は王都神聖戦優勝者の特典である王の近衛隊長になるという名誉を捨てて失踪したのだ。王はそれに腹を立ててな光速を探せといったのだ」

 なんと器の小さい... ...それくらい許してあげなよ
 俺には関係ないからどうでもいいけど

「まあ、力になれなくて申し訳ないけど俺たちはその光速を知らないすまないね」
「まあ、いいさ、光速の特徴は赤いフードを深くかぶっていることさ。顔はよく見えなかったからそれしか特徴がないんだ」
「そうかじゃあ、見つけたら教えておくよ。」
「ああ、頼む」

 そういって兵士は部屋を出ようとするがふと思い出したかのように足を止め振り返る

「そうだ、国王がお前たちを自ら謁見したいと申し出ていた。明日の早朝に王城まで来い」
「え、ちょっと待... ...行っちまった... ...」

 兵士は言うことをいって立ち去ってしまった。話は聞いてくれよ... ...
 その後、明日の謁見に関する作戦会議を開くことにした。

「どうする?私たちの侵入作戦がばれたの?」
「いや、恐らく僕たちが王都に入るときの証明書の提示によって何かに興味を示したのだろう?」
「だが、絶好の機会だ。罪を犯さずに王城に入れるのだから謁見を終えた後、静かに母のいるであろう場所に行こう!」
「そうするべきだ、賛成だ」
「カイさんが言うなら... ...」
「良いよー」
「よし!解散!」

 作戦会議を終えた後、各自で毛布にくるまり就寝と言う形でこの日の活動を終えた。

    その頃、王城

「メルフィン... ... ムファン... ...カイ... ...ユシャン... ...この者は?」

 国王ゲルスィート六世は門番の記録した容姿や身元の記録書を見ながらある冒険家に自身の知るある人物の面影を残した者がいることを発見した。

「まさか、この者はやつの?... ...いや、人違いかも知れぬ、だが、もしかしたら... ...」

 国王は困惑していた。自分の知る人物の面影を残しているものがいたのだ。そして、その男は数年前に行方を眩ませた。
 そして、風の噂で結婚したと聞いた。
 つまり、その男はその数年で子を作りその子が冒険家になりここにきた... ...そう考えれば辻褄が会うが認めたくなかったのだ。
なぜなら... ...

「あいつは天使族と結婚したというのならその子も... ...」