複雑・ファジー小説

Re: 空へ向かう鳥と黄昏の世界 ( No.82 )
日時: 2016/04/04 11:00
名前: 猫のスーパーハルサメ ◆15FVZlz4dc (ID: qESkNdgF)
参照:

 「おーい、メルフィン君、妖精の後をついて、ファインの行き先が分かったぞ!」
 「はい!今そちらに行きます!」
 
 なんやかんやあってまた、旅にでるみたいだ。

 
 ファインが消えたというところは先日の森の最奥だった。
 ゴブリンはやはり増えていたが、なぜか襲いかかってこなかったのでスルーして奥へ向かった。
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 奥にあったのは大きな穴だった。
 穴は大きく歪んでおり、まるでワープゾーンのような... ...いや、これはワープゾーンか。  
 おそらくファインが作ったものだろう。  
 もしかして、山脈のときのワープゾーンもファインが作ったのか?
 だとしたら、してやられた気分だ。
 悔しい。
 まあいいや、この奥に入ってファインの行く先を追うとしよう。

 「みんな、覚悟はいいか?いくぞ!」

 こうして再び冒険が始まった。
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 着いた場所は暗い洞窟だ。
 真っ暗で前と後ろが分からない。
 
 「おーい、みんないる?」
 「ああ、ユシャン君は私が抱えている」
 「ええ、無事よ」

 そうか、それなら安心かな。
 そう思い、後ずらりすると何かにぶつかった。
 硬い鱗があるがところどころ柔らかいような... ...

 「なんだこれ?」
 「グルアア... ...」

 ん?なんだ鳴き声?生物なのか?

 「ムファン、ちょっと灯りをともしてくれ」 
 「分かったわ、灯火〈ランプライト〉」

 俺に言われたとおり、ムファンが魔法で辺りを明るくする。
 すると、みんなが俺の方を向き、顔を青ざめている。
 
 「なんだよ、みんな、俺が怖いのか?」
 「いや、メル... ...後ろ」

 「ん?」
 
 ムファンに言われた通り後ろを向くと、そこには巨大なトカゲのようなものがいた。
 黒く硬い鱗で覆われ背には巨大な翼を持っているトカゲ... ...
 ああ、そうだ。
 ドラゴンだ。