複雑・ファジー小説
- Re: 空へ向かう鳥と黄昏の世界 ( No.86 )
- 日時: 2016/04/08 21:48
- 名前: 猫のスーパーハルサメ ◆15FVZlz4dc (ID: qESkNdgF)
- 参照:
六章『北の天国』
十九話「天使の園」
あれから二週間が経過した。
俺たちはトラブルもなく無事にコルレにたどり着いた。
「ここからは油断は禁物だ。ファインがどこに隠れているのか分からないからな。ふとしたことでやられる危険性も高い」
コルレにたどり着いた時に俺はみんなにそう言い聞かせた。
まあ、こんな目立つところじゃさすがに攻撃してこないか。
... ...それにしても、どこを見ても翼のあるやつばかりだな。
よく、他の国から暗殺者とか送り込まれないよな。
まあ、警備体制が凄いのかもしれない。
「それじゃ、俺は買い物にいってくるから、宿に泊まってて」
「はーい」
という感じで俺は市場で食料を買いに行った。
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「へい、あんちゃん、このイカスミはどうだい?」
「イカスミ?美味いの?」
「まあ、なんかにかけて食ってみろ。あまりの美味さに頬がとろけ落ちるぜ!」
「ふーん、じゃあ貰うよ。何ゴールドだい?」
「2ゴールドだ」
「分かった。はい」
「まいどあり!」
イカスミか、早く食いたいなあ
そんなことを考えながら歩いていると人にぶつかってしまった。
「あ、すいませ—「どこ歩いているんだボケぇ!」
「前みて歩けガキ!」
「この方は土剣流の剣士ガレア様だぞ!てめえ如きがその方にぶつかっていいと思ってんのか!」
「思い知らせてやるわ!」
約十人の男達が俺を一方的に罵り、剣を抜いた。
むかつくなぁ、確かに俺も悪いがそんなに怒ることないだろ。謝ったし
そんなに戦いたいなら戦わせてもらうぞ。
てか、ここ人通りの多いとこだから迷惑なんじゃ... ...
そう考えている間に男達が俺に襲いかかってきた。
「おらぁ!」
「あぶねっ!」
男の一人が俺に短剣で襲いかかってきたので後ろへ避ける。
そうすると男達が後ろへ回り込む。
「囲まれたな... ...」
これは逃げるのは無理だな。
よし、男達が死なない程度に反撃するか
... ...この人数だから返り討ちに逢うかもしれないが
「死ねえクソガキ!」
男の一人が襲いかかってきたので俺は避けつつ剣の柄で男の頭を思い切り叩く。
「くけふぉっ!?」
男は俯きに倒れ、そのまま目を覚まさない。
どうやら気絶したようだ。
男の今の状態を見て、男の仲間はポカンと口を開けている。
「で?他の奴らは?どうするの?」
俺が挑発すると男達は気を取り戻したようになり「やっちまえ!」と集団で俺に向かってきた。