複雑・ファジー小説
- Re: 非日常の日常 ( No.16 )
- 日時: 2016/02/02 21:46
- 名前: ろろ (ID: HSAwT2Pg)
「なぜわらう?」
私は雪に問いかける。しかし雪は笑ったままだ。無言で、笑っている。
「何がおかしい」
「だって」
雪が笑うのを止め、無表情になる。
「だって、エルがとても面白い状況になってるから、操られて話してるからなんかそれが面白くってな。笑ってしまった」
気づいたのか。遅いよ。
「それなんだけどさ、倒そうと思ったけど止めとく」
「・・・・・・・・・・・・? なぜ?」
操られている私は目を点にさせる。え? 気づいてるんだったら助けてよ。
「ん、あぁ、大丈夫だ。“私が”倒さないだけだから」
私が? どういうこと? まさか・・・・・・。
「そのまさかだよ」
この子は私の心読めてるのか? だったらすごいな、この無表情な子は。
「どうだろうねー。エルの心読めてたらスゴイナー」
・・・・・・・・・・・・。読めてるなこの子。
「お前、さっきから誰と話している?」
呆然としていた操られている私は私は口を開く。
「誰って、そりゃあ・・・・・・」
そこで雪は意識を失った。しかし、
「エルさん、ですよ」
倒れる寸でのとろこで髪の色は銀色に変わり、ニヤリと不適な笑みをこぼした。
「・・・・・・。は? 何を言っている。私となど話してなかったじゃないか」
「今話してますよ。あ、始めまして、魔法少女をやっている夢と言います。ただいま体を蝕んでいた痛みが完全になくなり、自由になりました。それに・・・・・・“力も少し戻りましたからね”記憶も取り戻したし、痛みに耐え抜いた私はとてもいいこと尽くしで万々歳状態です。あれ? どうました? さっきまでの笑みはどこに消えたのでしょうか?」
目の赤い少女はにやにやと笑う。さっきまで叫んでいた女の子はどこにいったのだろう? と疑問に思うぐらいだ。
「はっ! だからどうした? だから? それを私にいって何になる?」
「んー? 一応警告のつもりでした。下手に調子こいてると痛い目に遭いますよーって、あ、あと、エルさん。貴方にとって朗報であり、悲報であること言いますね」
「なんだ? 言ってみろ」
「いいんですか、この事、あなたの人生に結構多く関係すると思うのですが」
「だから言ってみろよ」
私は少しイラつき声を早くする。
「わかりました。では、心の準備を」
少女は笑っていた顔を無にする。そして、絶対に聞き逃せないように、はっきりと大きな声でこう言ったのだった。
「あなたが殺したといっていた姫様、生きてますよ」