複雑・ファジー小説
- Re: 純白のサスペスト ( No.12 )
- 日時: 2016/05/15 22:22
- 名前: いんばーす (ID: P/D0CuiW)
一章 純白のサスランス
十二話 弾丸
「チッ、いたるところに空気壁が置かれてやがる…」
「サスランス、これお前が壊したりできないのか?」
「最初に試したが無駄だった。硬すぎるぜこの壁は…!」
「そういえば、オーラは見えなくなったが、効果切れか?」
「最大10秒しか見えません。1秒オーラを見るのに対して18分のクールタイムが必要です。」
「ま、有能な能力はそんなもんか。」
「おい、運転席についたぜ。ドア突き破るか?」
「ああ、頼む。」
「せーので行くぞ。せーのっ…」
バァン!!
ドオオオオン!!!
内側からセットされていた爆弾が爆発した。
「「うおおおおおあああああ!!!」」
サスランスとヤバルが吹っ飛んだ。
「バカめ。これで貴様らの死は確定したぞおおおおおお!!!!」
運転席から人影が出てきた。
「この俺の『大気造壁』に翻弄されたようだなァ!!!」
「まずいぞ、お前!このままじゃ俺達もやられるぜ!!」
「かといってどう対処しましょう?戦闘しかないですよね。」
「俺は戦闘型の能力じゃないぞ…!」
「ああ、そのてんはお任せを。あなたはなんかしらでスタンさせるなりをお願いします。」
「どうするんだよ!壁のせいでアイツの方へむかえないぞ!?」
「乗客の方には申し訳ないが…仕方がない。はぁぁあ…」
男は右手を前に出した。
「フッ!」
バァン。
何故か空気壁か割れた音がした。
「よし、私の力でも、破壊できますね。この調子でいきましょう。」
「フッ!」
「何が起こっているんだ…」
「能力者でない人のオーラを吸収し弾丸として発射しているんです。私にもここに弾丸があるかは見えていませんがね。」
「はあ…」
「俺の空気壁がある限り俺に負けはないぞおおお!!!」
「確かにそうですね。ただ、向こうも生成にクールタイムがあるようですなから、絶えず弾丸を打っておけば押すことができるでしょう。」
「その弾丸に破壊力はあるのか?」
「あまり試していませんが、空気壁を破壊できるので問題ないでしょう。」
「打てる弾数は?」
「1人のオーラを吸収するのに対し5発です。約70人くらい乗客がいらっしゃるので350発くらいですかね。」
「足りるか?」
「おそらく足りないです。」
「どーするんだよ!?」
「そのころにはきっとあの二人も起き上がっているでしょう。」
「言葉遣いも丁寧だし容姿も高貴そうだけど計画性0だな。」
「計画立てるのもそれ通りに動くのも苦手なんです。昔からよく指摘されてます。」
「おい!お前ら何のんきに話してんだ!!」
「うるせえな!!」
影人は姿を消した。
「あれ…、あの方はどこへ?」
(おいお前、左の手前から3つ目の窓に向けて発射しろ…そこからあいつに行く道にはちょうど空気壁がない!俺が反射させる!)
「彼の能力ですか。」
「フッ!」
「オラァ!」
影人はナイスタイミングで弾丸を殴ることに成功した。
(確かに良い感触があったぞ!)
「うぼぁ!!」
弾丸は空気壁を見事に避け、敵の奴にヒットした。