複雑・ファジー小説
- Re: 純白のサスペスト ( No.3 )
- 日時: 2016/03/11 19:35
- 名前: いんばーす (ID: sq.MYJuj)
一章 純白のサスランス
三話 驚愕
スウェーデン、スコーネ県、クリシャンスタード。
もう旅を出発して1週間たった。暇だ。ここに影人の研究室があるときいてはるばるここまで来たが、暇で暇でしょうがない。
「さあついたぞ。ここが俺の研究室だ。」
やっとか。やっとついたのか。蒸気機関車にバスを乗り継ぎに乗り継いでやっとついた。死ぬかと思った。ほいほい影人に案内されて入った地下室には未来の世界に行ったような場所だった。世間では開発されていないスーパーコンピュータまである。
「当分ここでこもることになると思う。超元能力の能力者の在りかを探さないとだからな。」
「...俺のこともそのコンピュータで知ったのか?」
「ああ、いろいろハッキングしてコンピュータ潜り込んでるといろいろ人間としてはおかしい情報が見つかるんだ。」
ハッキングって犯罪じゃねーか。まあ今の時代コンピュータなんて影人みてーな超天才がハッキングしたら終わりだからな。
「...さっそく山が当たったぞ。」
「本当か?」
「アルゼンチン、ミシオネス州、カイングアース県だ。」
「は?」アルゼンチン????大陸すら超えんのかよ。しかも亜熱帯だからくっそ蒸し暑いじゃねーか。
「...いつ向かうんだ?」
「明日には出発しておきたい。事は早く済ませたいからな。」
「は?」明日????早すぎだろ。
「...食料と資金はあるのか?」
「食料も資金も、俺は消える能力でただ食いしてたから通行料くらいしかないぞ。」
「は?」3回目だ。3回もこいつに驚かされた。
「まあ、最悪俺は通行料もただにできるからな。」
...やばい、こいつ、カスだ。不良のリーダー張ってる俺でもわかる。こいつ、カスだ。
「しかし、俺はともかく、サスランスの通行料なとをどうするかだな...」
『それならいい方法があるよ!』
「本当か?」
「何がだ?」
「いい方法ってなんだ?」
「は?」
『ボクの能力を使えばただ飯ただ船し放題!』
...
ボク?
今誰かがボクって言ったのか?
サスランスが気づいたのは一人称の違いだった。
サスランス自身も影人も一人称は俺。
今何かいたのか?
「おい、影人!なんかいるぞ!」
「は?」影人はサスランスに驚かされた。
「何もいねえよ。ここは俺の研究室の地下だぜ?センサーもはってある」
気づいてないみたいだ。
影人をおいて、瞬時にサスランスは思考の体制をとった。
...
俺が左に4cm移動...何も起こらない。
右に1歩移動...影人が4秒後に謎の声に気づく。
研究室を出る...影人がドジを踏む。
前に2歩歩き影人に一言話す...謎の声の正体がわかる。
...
来た。すぐにサスランスは前に二歩移動し、影人に話しかける。
「さっきから何か変な声が聞こえてないのか?」
『今君に直接話してるんだ。彼にはこの声は聞こえてない。』
『ボクは今イギリスにいる。そこに...来て。
そこにボクがいるよ。』
この『ボク』の声は聞こえなくなった。
「おい、影人!」
「なんだ!?」
「イギリスに向かうぞ。そこに能力者がいる!!」
「は!?なんの手がかりもないぞ!?」影人は驚いた。2回目だ。
「いいから!昔読んだ漫画にあった!!特殊能力を持つもの同士はひかれあうって!!」研究室を飛び出した。
「漫画の話だろおおお!?」影人もあとからついていくように研究室を飛び出した。