複雑・ファジー小説

第一章 「世界の旅人さん」 ( No.10 )
日時: 2016/04/07 06:27
名前: 花月 (ID: WGarmeYs)

第4話

朝目を覚まして、すぐにベッドから降りて、自分の荷物を確認した。

シエル「よし。 大丈夫」

僕は気合を入れて、リュックを背負った。
今日は魔導学院の生徒と混合で、マモノ討伐の仕事の日。
僕は軍に選ばれて、たくさんの先輩の中で、共に戦う事になった。
ちなみに、エトワールも選ばれたらしい。 やるねーあの子も。

そして、午前10時。 討伐開始の時間になった。
ここは記憶の海の浜辺。 あの日マモノが大量に出てきた場所。
僕は三武光石を「片手剣」に変えて、準備をした。
僕たちの軍とは反対方向に、向こうには魔導学院の優秀な生徒たちがいる。
その間に、たくさんのマモノの群れ。 まだ僕たちには気付いていない。

エトワール「あの、先輩。 マモノって、視力とか、聴力とか、悪いんですかね…?」
シエル「んー どうだろう。でもこの距離で気付かれてないなら、悪い方じゃない?」

僕とエトワールで、マモノの弱点について話していた。

先輩「おいそこ。 喋るんじゃない」
シエル「あ、はい。 すいません」
エトワール「あ、えっと、す、すみません!」
シエル「あ!声大きいよ!(小声)」
エトワール「え!え、えっと、すみません…(小声)」

この会話で、少し緊張がほぐれた。 そして、

「……掛かれーーー!!!!」

開始の合図で、僕たちは一斉に、マモノの群れに飛び込んだ。
同じくあの学院の生徒たちも、魔導書や、杖を持って、マモノの群れに走り出した。

ここまではよかったんだけど…

生徒1「きゃあ! ち、ちょっと、ま、待ってよ!!」
生徒2「わぁぁぁ!! こっち見てる… 怖いよ!!!」
生徒3「えぇ!? 魔法が外れるとか、ありえないんだけど!!!」

と、なんか魔導学院の生徒はマモノを怖がり過ぎて、戦闘不能になっている。
でもその中で1人、たくさんのマモノたちを、次から次へと倒し続ける勇敢な女の子がいた。

僕たちはもう、その子に頼るしかなかった。

シエル「!?」

いきなりマモノに突き飛ばされた。
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あぁもう、何なのあの子たち。
さっきからマモノごときにキャーキャー喚いてばっかりで、何の役にも立っていない。
私は戦いながら、そんな事を考えていた。
それにしても、このマモノ達も弱いな…
次から次へと掛かってくるマモノを処分して、少し辺りを見渡す。
まだあの連中は叫びながら逃げ回っている。 何をしに来たんだ。
さすがの教官も呆れ顔。

すると、
自衛団の1人が、マモノに突き飛ばされて、倒れていた。
しばらくその子は動かなかった。 どこか打ったんだろうか。
私はすぐそこに行って、その子を襲おうとしたマモノを消した。

ヴォア「………」
シエル「い、いててててて…頭痛い…」

どうやら頭を打ったんだろう。まぁ軽傷だと思うけど。

シエル「あれ…? …!?」
ヴォア「…!?」

どこかで見たことがある顔。その時はまだ幼かったような気がする。
…あの子だ。あの日の。 そういえば、ここで会ったんだっけ。
あの日はすごく怯えた顔をしてたのに、今は優秀な自衛隊か。 心外。

向こうも驚いた顔で、ずっと私の顔を見ていた。
私は知らないふりをして、その場から離れた。
とりあえず今は、こいつらを処分する。
こいつらのせいで、世界はグチャグチャになったんだ。
私はそう思いながら、人形を抱え、魔法を放ち続けた。
あの顔を、思い出しながら。

そして、討伐は無事、成功した。
それから、結局何もしてなかった子達は、教官にしっかり叱られていた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー第3話 ENDーーーーーーーーーー
ほい! 今回は、シエル視点とヴォア視点、両方やってみた!
どうでした?ちゃんと均等になってました!?

今回もちょっと短かったかも。
バラバラになると思いまーす!
ご了承下さーい!!

今回は更新早めにしたよ!
遅刻は、よくないからね!←お前が言うな

メルヴィユーモンドはこれから面白くなってくるよー!!

次回予告!(*ノ∀`*)

ーーーーーーーーーーーーーーー次回予告!ーーーーーーーーーーーーーーーー
仕事は成功したものの、いじめは解決しない。
そんなヴォアにあの子の一筋の光が…!
そして、魔導学院の裏の顔とは…?
次回もヴォア視点!
次回もお楽しみに!


感想まだ