複雑・ファジー小説
- 第2章「なくさないように」 ( No.17 )
- 日時: 2016/04/24 02:42
- 名前: 花月 (ID: WGarmeYs)
第2章「なくさないように」
第1話
僕たちは今、深そうな森の中にいる。
ここどういう世界なんだろう…
シエル「ねぇねぇ、僕たちさ、どのくらい歩いてるかな?」
エトワール「えっと…4時間ぐらいですね」
シエル「4時間!? それにしてはやけに明るくない!? だって、僕たちが出発したの、午後の3時だよね!? もう7時だと思うけど、明るくない!?」
エトワール「時間が違うんだと思います」(即答)
シエル「あ、そっか」(納得)
そっかー じゃあこの世界だと、たぶん午後の3時ぐらいかな?すっごく明るいし。
そんな事を考えていると…
ヴォア「ねぇ」
シエル「ん?」
ヴォア「…あれ」
エトワール「え…?」
ヴォアが前に指をさした。 そこには、大きな太い木があった。
シエル「うわぁ〜 大っきいなぁ〜」
エトワール「自然ってこんなにすごいことになるんですね…!」
ヴォア「……」
ヴォアは何も言わずにただ木を見ていた。 もう嫌な事は無いって、自由になれたって安心してるのかな。
シエル「ねぇ、ヴォア」
ヴォア「…?」
シエル「ヴォアはさ、森に来た事ある?」
ヴォア「……」(首を横振る)
シエル「そっか。 初めてなんだね」
ヴォア「……」(首を縦に振る)
エトワール「あ! 先輩! 珍しい木の実があるんです!」
シエル「え? 本当!? どこどこ!?」
そうして、しばらく森の中をさまよっていたら、時間はすぐに過ぎていった。
いつの間にか、空は橙色になっていた。
シエル「ねぇ、そろそろ暗くなっちゃうよ? 夜の森って確か…」
エトワール「熊とか狼とか、たくさんいますね。 気をつけないと…」
ヴォア「危ないんじゃ…?」
エトワール「そうですね… でも、対処法はありますから、 大丈夫ですよ!」
シエル「あ、そういえば、エトワールつて動物に詳しいんだよね! よかったー!」
エトワール「いやぁ、ただ動物が好きっていうか… すごく興味深いんですよ。それぞれ特徴があって、その動物ならではの素晴らしい知恵を持っていて…」
(熱く語っている)
ヴォア「…長い」
シエル「ごめんねー… エトワール、そろそろ暗くなっちゃうし、とりあえず、出口を探そう!」
エトワール「あ、 すいません! 1人で長々と喋ってしまって…」
それからもしばらく出口を探したけど、どこに行っても同じ道を歩いているようにしか感じなくて…
エトワール「太陽…沈んじゃいましたね…」
シエル「うぅ… 暗くて何も見えないよぉ〜 怖いなぁ…」
エトワール「せ…先輩…ヴォアさんは…?」
シエル「え…真っ暗でわかんない… ヴォアー! どこ?」
エトワール「…返事、しませんね……」
もしかして、はぐれちゃったかな… どうしよう…こんな真っ暗、女の子1人じゃ… でも、僕たちも何も見えないし…
そんな時、
シエル「…あれ…?」
エトワール「どうしました?」
シエル「いや… 何か今、光ったような…」
エトワール「まさか…マモノでしょうか…?」
シエル「嫌だよ! こんな時に!」
エトワール「大丈夫ですよ! 静かにしていれば、気づかれませんから」
シエル「そっか、じゃあ物音たてないように…」
……………
シエル(なんか…何かが近づいているような……気のせい…だよね…?)
エトワール(今何か、物音が聞こえたような…先輩! 音立てないでくださいよ!)
ビカッ!!!
シエル&エトワール「うわぁ!!!」
マモノが襲ってきた!! どうしよう!?
ヴォア「………」(光魔法であたりを明るくした)
シエル「あ、ヴォア!」
エトワール「ヴォアさん! 無事だったんですね!」
マモノじゃなくてよかった… どうしてここがわかったんだろう?
シエル「ヴォア、なんでここがわかったの?」
ヴォア「…魔法で見えるようにした…」
エトワール「あ、さっきまで自分だけの視野を明るくしてたんですね!」
シエル「よかったー…無事で」
エトワール「じゃあ、これだけ明るくなれば、進めますね!」
いつの間にか真っ暗だった視野が、明るくなっていた。魔法ってこんな事もできるんだね!
シエル「ありがとう! ヴォア!」
エトワール「ありがとうございます!」
ヴォア「……///」(ちょっと照れてる)
ヴォアの頬が少し赤くなったように見えた。 可愛い所もあるんだなぁ。
僕たちは、出口探しを再開した。 心強い仲間と共に。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー第1話 ENDーーーーーーーー
はい、というわけで第2章1回目、どうでしたか!?
ヴォアちゃん可愛い!って思った人もいるかも!?
ヴォアちゃんね、本当は可愛い子なんだよ。本当は。
指が疲れた!スマブラのガチ1対1のベヨ姐(ベヨネッタ)VSベヨ姐(英語版)ぐらい疲れた!(わかんない人はググってみて)
ーーーーーーーーーーーーーーー次回予告!ーーーーーーーーーーーーーーーー
真夜中の深い森の中を進む3人。
ヴォアの光魔法を頼りに進んだ先には、今までに見なかった景色だった。
次々と不思議な出来事が、夜の森に存在した。
次回もお楽しみに!
感想待って
今日また書くかも