複雑・ファジー小説

第2章 「なくさないように」 ( No.30 )
日時: 2016/06/12 05:28
名前: 花月 (ID: gb7KZDbf)

第7話

「おい君!この食材切るの頼むよ!」
シエル「あ、はーい!」
「助っ人!鍋の火消し忘れんなよ!」
シエル「はい!わかりました!」

僕は厨房のお手伝い。何十人分もの料理を作るし、本当に人数も少ないから、僕がいてもすっごく忙しい。

「おーい!煮物まだかー!?」
シエル「はーい!今行きまーす!」
「料理追加ー!あと8人分ー!」
「はいよー」

〜〜
「じゃあ次、208号室、6人分ね」
ヴォア「……」
「返事!」
ヴォア「…はい」

私は料理配達を頼まれた。本当に人数少ないな…
ポンチョは邪魔になるから今は脱いである。

ヴォア「…(バンッ)」←勢いよくふすまを開ける
「あの…もう少し優しくね…;」
ヴォア「硬い」
〜〜
「はい、これで10人分。持てる?」
エトワール「は、はい…大丈夫…です……」

ぼくは布団の管理や配達、洗濯のお仕事をする事になりました。
やはり人数が少ない為、みなさんとても忙しそうです。
これを毎日やっていると思うと、すごいなと思います。

エトワール「お、う、うわぁぁ!!!(ドテッ)」←足を引っ掛けて転んだ
「あ!ごめんなさい!大丈夫?」
エトワール「あ…はい、大丈夫です」
「あーもう、何やってるの2人共!」
「「すいません…」」
〜〜
休憩時間

シエル「どう?2人共」
エトワール「うーん…みなさん、とても忙しそうでした。ちょっと、ミスもしてしまいましたし…」
シエル「そっかぁ。でもまだ時間はあるから、これからいい所見せつけないと!…ヴォアは?」
ヴォア「…別に。どうだっていいでしょ…」
シエル「…ヴォア、なんか変だよ?本当に大丈夫?」
エトワール「その…頼っていいんですよ?」
ヴォア「…いいって」

そう言って、ヴォアは仕事に戻って行った。

エトワール「元気…無くなっちゃってますね…」
シエル「うん…」
エトワール「シエル先輩、ヴォアさん、どうすればいいでしょうか…」
シエル「うーん… でも!今はとりあえず仕事をしなくっちゃ! 考えるのはその後!」
エトワール「先輩はポジティブ過ぎますよ…」
シエル「でしょ?えっへへー」
エトワール「褒めてません(キッパリ)」
シエル「ガビーン!」

〜〜

「ねぇ!!ちょっと聞いて!」

厨房に、女将さんの焦った声が響いた。

「なんだ?こっちは忙しいんだよ」
「マモノが!マモノが入ってきたの!!」
全員「!!?」
シエル「それって本当ですか!?」
「ええ。受付で2人襲われたわ。きっと外も大変な事になってるはず…」
「くそぉ…なんでこんな事に…!!」
「俺の命もここまでか…短かったな…」
シエル「みなさん!みなさんは、ここで待ってて下さい!!」

僕は泊まってる部屋へ走り出した。討伐の為だ。

「おい!どこ行くんだよ!!って、素早いなぁあいつ…」
「あいつなら多分大丈夫だろ。ああ見えて自衛隊なんだとよ」
「えぇ!?あんなチビが!?」
「あ、あと他の1人もそうなんですって。あともう1人の子は魔導師とか聞いたけど」
「はぁ〜最近のガキは進化してくな〜」
「あと、確か『マイカ』って奴、昔から弓習ってるとか聞いたぞ」
「あんなドジ娘が!?」


その頃

シエル「あれ!?みんな!?」
エトワール「聞いたんですよ!マモノが1階に入って来たって…はぁ…」
ヴォア「…それならもう片付けるしかないでしょ…」
シエル「…旅に出て初めての討伐だね…」
エトワール「…はい」

〜〜
僕たちは館の中の全員を最上階へ避難させ、僕たち3人は1階へ降りた。

シエル「みんな、行くよ!」
エトワール「はいっ!!」
ヴォア「…!!」

1階はマモノが予想以上にたくさんいた。
僕たちは散らばって攻めていった。
上の階へ行かせない事を目的に、マモノを階段から守っていく。
でも、さすがに3人だけじゃ厳しかった。

エトワール「え?わ、うわあぁぁぁ!!!!」

マモノがエトワールの足を掴んだ。そしてそのまま逃げようとする。

シエル「エトワール!!させるかぁぁぁ!!!!!」

僕は剣をマシンガンに変えて、逃げるマモノを狙って打ちまくる。
マモノは倒して、エトワールは復活した。

エトワール「先輩っ!!ありがとうございます!!」
シエル「お礼は後で!今はやり切るよ!!」
エトワール「はいっ!」

絶対に負けない。負けてたまるか。この村の全員の命が掛かっているんだ!

〜〜

ヴォア「…っ!」

消しても消しても、マモノの数は絶えない。次から次へと入って来る。
もう仕方ない。できた事は無いけど、この魔法を使うしか…!

ヴォア「………」

全ての人形を、上へ投げる。
上手くいくか…


………!!!

人形達の身体部分が光った。
…行ける

その光は人形達を飲み込み、大きな棍棒と化した。

ヴォア「全部……消す…!!!」

私は棍棒をマモノの群れへと投げた。

「ヴァァァァアァァァァァァァァァアァァァ!!!!!!!!!!!」

マモノの群れは爆発し、棍棒もその中へ消えていった。
そして、館の中のマモノは消え、また入らない内に急いで門を閉めた。


シエル「ヴォア!!すごいじゃん!!かっこいい!!!」
エトワール「ヴォアさん!!あんな大技があったんですか!!」
ヴォア「…うるさい」
シエル「あ…いつものヴォアに戻ったね!『うるさい』って言った!」
エトワール「あ、そうですね。戻ってくれて、嬉しいです!」
ヴォア「…!?///」



「え!マモノ倒した!?」
シエル「はい!門も閉めたので、もう安全です!!」
「ありがとう!!お前ら命の恩人だ!!」
ヴォア「……」
エトワール「…?ヴォアさん…?」
シエル「? どうかしたの?」
ヴォア「外…」
シエル「え?」
ヴォア「でかいのいた…多分、群れの大将だと思う……」
エトワール「そんな…」

〜第7話 END〜
月曜日ガッツリ忘れてたOTL
将来が不安なんですけどOTL
マジで中ボスどうしようOTL
本当にすいませんでしたOTL
〜次回予告!〜
群れのボスを目撃したヴォア。
そして戦うと決心。
しかし、勝利は厳しかった。
そして!
あいつが仲間入り!!
次回、第2章完結!(たぶん)
次回もお楽しみに!


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