複雑・ファジー小説

第3章 「手放すか」 ( No.36 )
日時: 2016/08/14 04:55
名前: 花月 (ID: ixlh4Enr)

第4話

僕たちはその後リベルタの家に1泊して、翌日の朝に家を後にした。

シエル「リベルタ!昨日は泊めてくれてありがとう!」
エトワール「ありがとうございました!」
マイカ「ほんまおおきにな〜」
リベルタ「礼を言いたいのはこっちさ。久しぶりに、『人がいる』っていう安心感を味わえたよ。また会えるといいね」

僕たちは剣警部団の寮に戻る準備を整えた後、リベルタに挨拶をした。

シエル「ほら!ヴォアも!」
ヴォア「………………」

『アリガトウ』

リベルタ「え…なんか今、声が聞こえたんだけど……気のせいかな?」
シエル「あ、それヴォアの人形の『テレパシー』だね。もーヴォア!ちゃんと口で言わなきゃー…」
リベルタ「まぁまぁいいよ。だって彼女の意思でテレパシーを使ったんだもんね。よしよし♪」(ヴォアの頭ナデナデ)

え、ちょっとリベルタ……

そこ代わってほしい………(ボソッ

ヴォア「……!!!!????」(リベルタを思いっきり突き飛ばす)
リベルタ「どおぉぁぁ!!??」(突き飛ばされて尻もち)
シエル「うおぉ!?」(ビックリ)
エトワール「えっあああのっ…!」(今の光景を見て半パニック状態)
マイカ「ふふふ♪仲がよろしゅうなったんやなぁ〜」(のほほ〜ん)

マイカもその精神すごいよ!逆にすごいよ!!

ヴォア「…………」(フードを被る)
シエル「あー…ヴォアめちゃくちゃ警戒してる…」

こうして少しカオスな茶番を続けて行くと、

クオーレ「あ、いた。おい!」

シエル「あ!クオーレ!ごめんね、昨日この人の家に泊まらせてもらったんだ!」
クオーレ「ったく… 誘拐されたかとかスパイだったのかって、こっちも騒いでたんだぞ! …って……」
リベルタ「あ…あはは…」
シエル(あ、そうだった)
エトワール(何か…変な空気…)
マイカ(偶然の力ってえらいなぁー!)
クオーレ「………」

少し沈黙が続き、クオーレが発した言葉は

クオーレ「帰るぞ」

それだけだった。
あの後クオーレに、リベルタと何があったのか聞いてみたけど、答えてくれなかった。


しかし数日後、
クオーレは「あいつから『話したい』と連絡があったから行ってくる」と言い、警部署から出た。「あいつ」と言うのは、きっとリベルタの事だろう。
でも何故行くの?この前会った時は、お互い顔も見なかったのに。

〜〜

クオーレ「……」

まずはあいつに何て挨拶しようか。
とりあえず目は見てやろうか。
でも、あいつは俺の目を見てくれるだろうか。
もしかすると、話すのは玄関マイクだけかもしれない。
だとすれば、あいつは相当…

クオーレ「って…何考えてんだよ俺…」

でも、
考えれば考える程、気持ちが不安になっていく。
どう接せればいいのだろうか…

今はもう既に家の玄関前。
懐かしい匂いがする。木の匂い。そこに少し混じった鉄の匂い。
周りがコンクリートの建物ばかりだから、余計に目立つ。
全く変わっていないな。この家は。

クオーレ「………」

何故か抵抗がある。
何て言ったたらいいんだ。
あいつは前みたいにヘラヘラ笑いながら出てくれるのだろうか。

ガチャッ…

ドアが開いた。中からリベルタが出てきた。

リベルタ「…あ、いらっしゃ…じゃなくて、おかえり。なんとなく来てる気配がしたから、出てきちゃた」
クオーレ「……そうか」

リベルタは笑顔で迎えてくれたが、何かが違う。
目を逸らしても無表情でもない。声のトーンも変わらない。
でも何かが変だ。

リベルタ「まぁ、入ってよ。周りの目も気になるでしょ?」
クオーレ「ああ。…ただいま」

〜第4話 END〜
はい!ここで切ります!
ずるいだろう!?ずるいだろう!?悔しかろう!!?
HAHAHAHAHAHAHA!!!







すいませんでした
〜次回予告!〜
リベルタはクオーレを家に入れたが、
クオーレはやはり暗い顔。
リベルタも塞いでいた感情を表に出す。
あと作者、2度と雰囲気ぶち壊すな。
次回も楽しみ!


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