複雑・ファジー小説

Re: 世界の狭間に-the eternal world- ( No.20 )
日時: 2016/06/28 20:14
名前: まあじゅ (ID: 5MQ4cIeK)

>>19
はい、そうです。はじめの方に書いてあるとおり、左目が青くて右目が黒です( ´ ▽ ` )ノ

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story1 明るい世界

7

ガナーニャはこほん、と咳をひとつすると、口を開いた。

「むかしむかし...ある所に、『闇の国』がありました。
その国は名前の通り、光一つもなく住民も少ない、とても真っ暗で小さくて寒くて、何も無い国でした。

その国の住民に、ひとりの少女がいました。

少女は、年中真っ暗闇な自分の国が大嫌いでした。

『どうしてこの国には何も無いの?どうしてこの国は真っ暗なの?』...。
毎日毎日、ただひたすらこの国に光がさすことを祈って生きていました。

ある日、少女は神様にお祈りをしました。


『この国に、光をください』

——それは、この国にとって幸せなことか?

『光があれば、私達は皆元気を取り戻し、国も大きく発達することでしょう』

——それは、この国が望んだことか?


『私たちは、国は、皆、光を望んでいます』


——...よかろう


——君たちに永遠の光を授けよう


国は光をもらいました。

真っ青に光る美しい空、真っ白く光る雲、みるみる育つ植物たち、私達を照らす太陽...。

...あぁ、これが光か。
なんて、あたたかいんだろう。

少女は全てが明るいこの国が大好きになりました。
国の人々も、闇のないこの世界をとても気に入りました...。


まさか、あんなことになるなんて、誰も思っていませんでした。


そう、毎日が晴天。夕方や夜、曇、ましてや雨なんてちっとも降りませんでした。植物はすべて枯れ、地にはひびが入り、水も底をつきました。


...国の住民は全員死にました。
国だった場所には、ボロボロの建物だけが残りました。

この事は、他国でも有名な話になりました。

『ひとつの国が謎の壊滅をした』と。


その話は、今でも多くの国で生きています。


...めでたしめでたし。」

—continue—