複雑・ファジー小説

Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.110 )
日時: 2016/08/08 16:05
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

霧風赤司さん、確認しましたが特に問題はありません。これからも応援宜しくお願いします。



此処から本編です。


その後、古武は死亡。古武の死体はネズミや飼っている豚等の小動物や家畜が食べる。そして、木村は見境に話す。

「これから対戦する相手には降伏を進めよう」

「今回の様に上手くは行かないわよ。必ず犠牲が出る」

「……そうだとしても人を殺すのは……」

「それなら此処を抜けだせば良いじゃない」

「抜け出したって何も解決しない。俺はこの腐った世界を変える。強制的に暗殺者にさせられて……。きっと夢があった奴だっていたのに」

「夢?」

「俺は昔、プロボクサーになりたかったんだ。理由は覚えて無いんだけどな。その為頑張った。そして高校一年生の時に団体戦のメンバーに選ばれた。ただ、今年で最後だった先輩達が……」

「どうせ、『才能が無いくせに神がかりの運で勝ち進んだくせに』みたいな事を言われたんでしょ?」

「……俺は国、いや世界に喧嘩を売る」

「無理よ。運命はもう……」

すると、成木が木村の元へ行く。

「ちょっと話があるんだけど……」

木村は照れながら成木と共に何処かへ行く。見境は望田の元へ行く。

「何でこんな所で幼馴染なんかいるのよ……」

「どうしました?」

「馬鹿の事を考えていたのよ」

見境は望田にキスをする。

「……良いんですか!?か、彼女になっても」

「それは貴方の頑張り次第ね」

木村は成木と医務室で話す。崎峰と榊もいた。成木は涙を浮かべる。

「木村〜……。簡単に言うと、成木は残り半年の命だよ」

「……え?」

榊は苦しそうな顔をする。

「あんたも知ってる通り、成木は昔から重い病気だ。極度の運動とストレスのせいで病気の進行が早まってしまったんだ」

「そんな……」

「だから無理しないでって言ったのに……」

「だって、木村がいたから……」

成木は泣くのを我慢して、元気にふるまう。

「私は大丈夫だから!!!これからも頑張らないと駄目だよ!!例え、人を殺してても、私は貴方の傍にいれば良いんだから」

「……」

榊は木村に話す。

「成木の状況から、試合は卒業試験まで無くすように崎峰に頼んだ」

「ありがとう……」

「3月まで思う存分一緒に……」

「……ああ」

夏が終わり、冷房もいらなくなり花火等の事等忘れてしまった秋。水掛と木村は話し合う。

「テレビとかパソコンとか無くても何か慣れて来たな」

「……そうか」

「でもテレビって見れないのか?」

「大晦日のみ、視聴可能」

「まるで刑務所だな。こりゃ。……紅白でも見るか」

「そっちか……」

「大晦日の夜だけか?」

「そうだな。7時から12時まで」

「何が悲しくてこんな事を……」

「でも本は読めるぞ?」

「え?」

木村は本が読める場所に行く。本の数は少ないが休憩時間の暇つぶしにはなった。そして、一つのホワイトボードが木村を呼び寄せる。

「……」

其処には、読書感想文が書かれており見境や川崎の文字が心狭しと書きつつられていた。
一番上に書いてあっタイトルは、勝利無き戦争。先輩達が自分が死ぬのが惜しくなったと書いてあるが、見境のみは面白かったの一言。
次の書いてあったのは、その運命は絆か宿命か。見境は低評価。説明的でテーマも適当。らしい。
次は生燈いきあかり。見境は有名で宣伝ばっかしかしていないが、ストーリーが中途半端だと評価。

「お前は何様だよ!」

木村はその場を去る。すると、望田と見境が一緒に過ごしているのを見る。

「楽しそうだな!何やってんだー?」

望田は怒る。

「デート中ですよ?野郎は消えて下さい!」

「そ、そうか……ごめん」

見境も怒る。

「そうよ。今、望田君と愛し合っていたんだから。邪魔しないで……!」

「そんなに怒るなよ……」

木村は皇の所へ行く。

「何で、邪魔しないのよ……」

「何ですか?見境さん?」

「……何でも無いわよ!」

木村はギャンブルをしている梅雨明と皇、平を見つける。

「畜生……。ルメールさん〜……。俺もあの、願い事が叶う石を手に入れてやる!」

「だからってオレに借金するまでやりこむなよ!大変な事になるぞ!」

皇は優しい顔でギャンブルをする。

「僕なんてまだまだですよ〜!平さん、頑張って!」

「……商売の時はあんな感じなのか……。さて、成木の所へ戻るか」

試合の無い秋はひたすら訓練、鍛練の日々。そして、雪が降る冬へと向かう。木村と細多喜と夜城は部屋で話す。

「試合が無いって良いね。うん、本当に」

「寒い。この施設には暖房は無いのか」

「冷房使い過ぎて、暖房は制限されているんだよ。……そう言えば卒業試験って何だ?」

「知らないのか?」

「なら僕が教えるよ」

夜城はトーナメント表を広げる。

「まさか……」

「卒業試験は、トーナメントだよ。一回戦から殺し合いをして、最後まで残った一グループが優勝」

「そんなの無理ですよ!」

「そうだね。でも、施設ごとずつじゃないから、可能性はあると思うよ。暁も閉鎖されたし。まあ強豪はいっぱいいるけど」

「……夜城さん、どうすれば?」

「悪魔に頼んで、奇跡を起こさせるしか無いよ」

「……そう言うの信じるんですか?」

「信じなきゃ、何も出来ないよ……。僕は弱い人間だから」

「……強いですよ。それに優しいです」

細多喜は嘲笑い、凄い動きをする。

「ククク。日々の鍛錬を行えば問題等無い。何故ならこの施設は完璧だからだ」

「そうだな……」

一方、冥西隊は。

「命乞いしてみろオラァ!」

「すみません!すみません!すみません!」

暗殺者候補生が完全に看守を支配していた。すると、ある一人の看守が叫ぶ。

「お、お前等に新しい看守が付く。ジャノック、良く聞いておけ」

「やあ。僕は士。地獄門士だよ。よろしく」

「僕はヒワノ……名前、間違えないでね?」

二人の看守は暗殺者候補生を次々に拷問と人体実験を行った。ほとんどが精神を崩壊してしまう。

「ボス。思いあがった有能な暗殺者を洗脳させる事に成功しました。ええ、勿論死なない程度です。え?ひじり?あれは、冥西隊の落ちこぼれ。簡単に言えば、ネームレスレベルのゴミカスですよ?ええ、貴方の言う通り、肉体強化はしてきましたが、なるべく長期で頑張って欲しいのでそれ程酷い人体実験はしてませんよ?」

「……万が一にも考え、冥西隊がネームレスに負ける事があれば」

「ある訳無いですよ。そんな事が。今までネームレス……いや、木村達が勝ってきたのは、フルパワー戦で見境やフルパワーのスパイ達が三宅達の銃弾の数を減らしたから、暁戦で暁の看守であるスパイ達が興奮剤の投与をして来なかったからでしょ?」

「……私の第六感が訴えているのだ」

「電話切りますね?」

ボスは呟く。

「有能な暗殺者を私の……いや、小林財閥の手に」

ボスはもう一つの買収した施設。ひじりに指示をする。

「どうせ、冥西隊から落ちたクズ共だ……」

地獄門とヒワノはボスに話す。

「随分と金で遊んでいるみたいだね?」

「フフ……。僕は実験台が手に入れば問題無いけど」

「……フン、世界が間違っているのだ。我々はただ、暗殺者に希望の道を開かせるだけだよ。死ぬか生きるかの時代は終わりだ。何としても生きる時代へと変わるのだよ。そして、我々を捨てた世界を今度は我々が捨てて、我々が世界になるのだ!」

そして、大晦日。テレビで笑い声が響く。

木村達は、六人部屋でテレビを見る。犬山は年越しうどんを食べながら話す。

「今年も終わり……。色々あったな〜」

「正月は、各自で神社に行けるらしい」

「と言う事は外に出られるんですか?」

「勿論、看守付きだがな」

「オレはそれでも外に出られるのは嬉しい!」

そして翌日の朝。木村達は神社へ。木村は成木と望田と見境と祈る。

「ダブルデートですね?」

「あ、ああ!そうだな!」

木村は照れながら、おみくじを引く。すると見境が現れる。

「クリスマスは何処へ?」

「成木と一緒にいたけど?」

「あたしは、望田の部屋に一晩中いたわよ。頑張りすぎて汗かいちゃった」

「新年から何言ってんだよ……」


木村は引きながら、おみくじを引く。周りにはカップルがイチャイチャしている。

「まさかこんな近くに暗殺者がいるとは思って無いでしょうね。……羨ましい」

「ゲッ!大凶!シャレにならないぞ……」

「良いじゃない。だって、こんなめでたい日に大凶を引くなんてそうそうないわ。運が良いのね」

「お前の考えって無宗教だよな?」

「だってこんなの神の名を語った娯楽だもん。てか人殺しに運も何も無いでしょ?」

「……あ、はい」

そして、卒業試験が近づいて来るのであった。