複雑・ファジー小説

Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.115 )
日時: 2016/08/09 17:14
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

第六幕 error earth

7月7日。それは人々は願いを祈る日。それは運命を変える日。結論から言えばどちらでも無い。7月7日は東京が真の姿を見せる日である。東京が真の姿を見せ、沢山の死者と生者(error)が発生する。

「……袴田!」

堕ちていく前田は腕を伸ばしても394mには届かない。そして残されたエラーはサンシャイン90の下で集う。

「前田の死体置いてきちまったぜ!」

一は叫び驚く。

「……東京ソラキ塔は現在も電波を発信し続けています。行きますか?」

雷電・Vは疑問を投げかける。

「あそこは危険だ!前田の事は諦めろ!」

ミスターHが叫ぶ。

「私の能力があれば……」

イズは呟く。そして遠くからパトカーのサイレンの音が響く。

「今は落ち着こう!」

一方、警察は前田の死体を運んでいた。

「634mから死ぬとは……」

傍には、崎峰と道ノ里そして、仮面を被った誰かが笑っている。

「さあ、終わりを始めよう」

そして数カ月後が経ち、渋谷のスクランブル交差点では、老人がチョークで道路にとても長い方程式を見ていた。

「……」

方程式の答えは、エラー。

「違う、違う、違う、違います」

老人はエラーと言う文字を何度も踏み潰す。一方、ある女性が前田の墓で祈っていた。女性の名前は沢木。高校の時の同級生。

「前田がエラー事件の犯人なんてそうは思えない……」

沢木は何か裏があると確信していた。しかし何も出来る事は無いと車を走らせ、虹色橋を渡る。すると、道ノ里と崎峰が虹色橋の中心で現れ叫ぶ。

「数か月経つとこの様に人間はすぐにエラー事件を忘れてしまうのです」

「うわ〜……ニシシ♪人数だけが取り柄のミジンコちゃんだね♪」

「どう思いますか?」

近くにいた男性は頷く。

「それでは我々は去りましょう。被害が広がる前に」

男性は構える。

「東京湾の水は不味い」

男性は突如水を発生させ、橋を浸水させる。沢木は直ぐに逃げる。

「水……?何処から来たのよ!」

男性は呟く。

「虹色橋、封鎖完了....!まあ、何て言うかよ....呆気ないな」

世界の起源ベントスクリュー・ザ・スペースと言う次元を司る称号を持つ皇キョウキは次元を移動させた東京湾の水で虹色橋を水浸しにする。
彼の能力は次元を司る事が出来る。次元の範囲は表面積なら形も数も関係ない。さらに、自分の周りの次元を変え、相手の攻撃をそのまま返す事も可能。そして次元を移動出来る為自分も他人もテレポートする事が出来る。本人は次元を移動する異次元旅行が好き。

「これから始まんだよ……。新エラー事件が……それも世界中に……」

その様子を100歳のほどの老人になっていた雷電・Vが見つめる。

「捨てられた車の機能をハッキングします。私が渋谷じゃなくてお台場ですがナビゲートしますので問題は不要です。ミスターHさん頼みますよ」

ミスターHは、車を盗み走らせる。

「こういうのは嫌いなのだが!」

「エラー事件が発生したのでしょうがありません。それにイズや一さんは貴方と違ってバイトしているので」

「私はこの舌のせいで外の生活が不便なだけだ!と言うかさすがにこの歳でバイトはきついのだよ」

「良い訳無用です。とにかく、予期していた事が起きましたので……政府が捕縛する前にこちらが保護します」

「分かったよ……」

ミスターHはベロでハンドルを運転する。ちゃんとハンドルは気が済む程拭いている。両腕には麻酔銃を構える。