複雑・ファジー小説
- Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.131 )
- 日時: 2016/08/19 17:47
- 名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)
尾崎は香川に叫ぶ。
「俺が払った25万円はどうなるんですか!」
「これからの君の頑張りによって手に入れられるよ。また何処かのカルト教団の信者のフリでもすれば、給料を入れるよ」
「また借金が増えるだけですよ……」
「……代わりはいくらでもいるんだ。私に助手扱いされているだけ感謝しろ」
「この野郎……」
恋色羽は大学の講義を受けていた。
「……」
恋色羽は一人で寂しく周りの空気の中にいた。そして恋色羽と香川は屋上で椅子を机を用意する。
「さて、また君が来るとは思わなかったよ」
「貴方こそ、こんな事して暇なんですか?」
「暇な訳が無い。私はかなり多忙だ。此処はブラック大学だよ」
「全然面白くないですね」
「私なりのジョークを語っているつもりだがね」
「それに此処って雨降ったらどうなるんですか」
「傘で凌ぐ」
恋色羽は屋上で傘で凌ぐイメージをする。
「馬鹿みたいですね」
「黙らっしゃい」
香川は椅子に座る。
「で?何だ、その格好は?」
恋色羽は奇抜な格好で舞う。
「これなら超能力者にしか見えないでしょ」
「変質者には見える」
「ほら尻から尻尾も出せるし」
恋色羽から尻尾が現れる。
「えええええ!!!」
「冗談よ。本当に予測不可能な事には弱いんだね。てか、香川って何か信じやすい気がするんだけど」
「……訪問者が来る。尻尾は隠せ!私の性癖だと思われるだろ」
そして訪問者は現れる。訪問者も奇抜な格好で踊り狂っていた。
「良くこの大学に入れたな……」
「何故なら、私、キャベツ蟹と言う芸名で活動していたからです!」
すると女性達がキャ蟹様と騒ぎたてる。
「貴方の様な一発屋は腐るほどいる!だが私は!」
「キャベツ蟹ってあれだよな?あの人は今的な番組で腐る程見てるよな」
「同意」
「というか恋色羽、その服装止めてくれ。俺が逆に浮く」
「元から浮いてんだよ。自覚して」
「……はい」
一人の女性が香川に話す。
「と言う訳で私が宇宙人の桜田・ミッチェル・彩乃です」
「……キャベツ蟹は?」
「ああ、彼は私が能力を与えた超能力者です」
ミッチェルは鼻歌を歌いながらサンバのリズムに乗る。
「……何でこの人呼んだのよ」
「はあ……。え〜とまず精神科に行ってみては?」
するとミッチェルは真顔になる。
「雷電・V……じゃなくてキャベツ蟹!周りにいる女性を念で気絶させなさい!」
「アラホラサッサー!」
雷電・Vは念を送り出し、周りの女性を倒れさせる。
「……!」
「どうせ打ち合わせでしょ?」
香川は女性を調べようとする。
「まずはこの膨らみのある二つの実を」
恋色羽は香川を蹴り飛ばし、女性たちを調べる。
「確かにちゃんと気絶している……」
「これが我々、宇宙人の能力。人間に力を与える事が出来る力」
「宇宙人なんていない。いたとしても別の惑星へ行く文明が発達していないんだ。全く、ライトノベルの見過ぎか?常識と言うモノを考えてくれ。此処はファンタジーじゃない」
「香具師さんは?」
「偶然だ!偶然!ぐ、う、ぜ、ん〜!」
香川は子供のように叫ぶ。
「地球が生まれる前からお空の光は輝いています。その中の光に」
「ミッチェルさんよ。この地球と言う惑星でさえ生まれたと言うか創り出されたのは奇跡なんだよ。この地球以上の奇跡はあり得ないんだ。それが別の惑星では文明が馬鹿みたいに進んで、空飛ぶ円盤が光速で飛びますとか。
科学なめんな!人類なめんな!地球なめんな!そんな空想話を2度と話すな。どうせ金儲けが目的だろ」
すると雷電・Vは香川に手を向ける。
「貴方には分からんでしょうね!」
「何で、号泣議員の台詞言ってんだよ」
「宇宙人はいるんです。私は彼女に助けられたんですよ。私はかつて呪いに苦しめられていたんです」
「呪い?」
「そうです。子供の頃から突然けいれんを起こしたり、それで周りからも浮いて。何とか、見返そうと芸能人になって有名になったんですけど」
「そう言えば出身は?」
「端町です」
「となるとかなりの田舎だね。医者は?」
「いません。いるのは陰陽師とか、ミッチェルさんだけで」
「何で医者いなくて宇宙人いるんだよ」
「陰陽師でも取り除けなかった呪いをミッチェルさんは簡単に治したんですよ!そして今まで僕を笑ってきた、一発屋と馬鹿にした奴等をこの能力で倒れさせる事が出来たんです!」
「念で人を倒す……」
ミッチェルは不敵に笑う。
「私の能力は本物で私は宇宙人と認めてくれますね」
雷電・Vを叫ぶ。
「これで僕はまた……!」
「ミッチェル、ならば此処に来た宇宙船を見せて欲しい。それなら認めよう」
「そんな事をしなくても」
雷電・Vは頼む。
「僕も見たいですよ!見せて下さい!」
「いや、禁止事項ですし」
「なら認めません」
恋色羽はミッチェルを見る。
「て言うか、戸籍見れば一発じゃん。宇宙人なら戸籍無いでしょ」
「私には洗脳能力があるのよ!」
「ならしてみて下さいよ。ほら、今大ピンチですよ」
「え、え……」
雷電・Vはミッチェルに願う。
「早く洗脳してよ!他の奴等みたいに!」
ミッチェルは過去を思い出す。ミッチェル自身もかつて芸能人でアイドルだったが泣かず飛ばず。
「わ、私ハ、宇宙人アイドルのミッチェル〜」
「な訳ねーだろ!消えろ!馬鹿!」
元々頭が良かった為、高収入で安定する医者になる事を決意。しかし金の問題で挫折。
「身体でなら君を裏口で……」
「嫌ッ!」
ミッチェルは田舎へ引っ越しして全てをやり直そうとした。しかし端町はよそ者を疎外する傾向があった。そして同じく疎外されていた一発屋の雷電・Vに出会う。
「痙攣止めを使えば……」
ミッチェルは痙攣止めを使い、雷電・Vを治す。しかし雷電・Vはミッチェルを超能力者等に間違ってしまう。
「どんだけこの町は文明が進んでいないの?」
「もしかして宇宙人じゃ?」
少し遊びのつもりでアイドル時代の自己紹介をミッチェルは行う。すると雷電・Vはすっかり信じてしまった。さらに雷電・Vはもう一度芸能界で売れたいと言う野望が有った為、端町を抜け芸能活動を開始する。
「ただのネタキャラじゃないのか?と言うか自分で宇宙人じゃないって言ってるし」
「え?まず、だれも雷電・Vが本名に突っ込まないの?」
「……」
雷電・Vは叫ぶ。
「この世には呪いがあるんだよね!この世には宇宙人がいるんだよね!」
ミッチェルは無表情になる。
「あーもう疲れた。香川さん、私は貴方に出会えて良かった。こうして嘘を見破ってくれたから」
「……それは結構」
恋色羽は怒る。
「とはいえインチキです!私を侮辱して……悲しいですよ!」
「人は金の為なら何だって出来るのよ!」
雷電・Vは動揺する。
「僕を利用したのか!僕はただ、この超能力で僕をいじめた……奴を悪を倒したかっただけのに!」
雷電・Vは痙攣を起こし倒れる。ミッチェルは雷電・Vをひたすら見つめていた。
「おい!痙攣止め!」
「……」
「おい!」
「そうね。ただ、幸せになりたかっただけなのにね」
「おい!」
恋色羽はミッチェルのポケット等に突っ込む。
「痙攣止めは……あった!」
すると痙攣していたはずの雷電・Vは立ちあがり呟く。
「現在、地球までの距離600光年。まだまだ先です。それまでせいぜい生きて下さい、微生物共。やった!やった!まだ生きていられるね!」
「え?」
その後雷電・Vは近くの警察病院へ搬送。ミッチェルは雷電・Vに再び可能性を感じ、今度は矛盾が起きないように宇宙船等を造る予定らしい。
香川は震える。
「……ふああああああああ!!!600光年後、宇宙人来ちゃうの?何で?」
「本当に信じやすいですね。私は別に何も信じませんから。てか600光年後って確実に私達死んでますよ」
「ふあああああああ!!!」
「何で、あんなのは信じて私のは信じないんですか?」
「君は嘘をついているからね」
「どうして……そんな事を?」
「私は心理学を学んでいて、君の表情を見れば一発だ」
「一瞬だけで分かる訳無い!貴方が嘘をついているんですよ!讃岐うどんみたいな脳みそしやがって!」
「……固いんだか柔らかいんだかどちらかにしてくれよ!」