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複雑・ファジー小説
- Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.14 )
- 日時: 2016/07/11 16:14
- 名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)
一方、笠原と謎の少女は。
謎の少女はこの家の包丁を持ちだす。
「ちょっと待ってて。……死体をちゃんと処理するから」
少女は床に転がっていた死体を切り刻む。
笠原は目を背きながら呟く。
「……これって」
「ワタシが死んでも悲しむ奴はいない。だけど、何があっても生きたいって思う。
ワタシってクズなのかな?」
「そんな事無いと思うよ……」
「そうだよね。ワタシもこいつも元々は同じはずなのにね。
同じクズ……」
笠原は質問をする。
「私は笠原 瞳。貴方は……誰?」
「君には名前があるんだ……別にいいよ……ワタシは、黒姫……黒き姫……光には生きられないから……」
「どうして?」
「貴方の右目と同じ理由……。
何度も死にかけて、何度も死んだ気持ちになって、何度も死にたいって思った。
でもいざ思うと、人って死ねない。
痛いから?辛いから?苦しいから?
まあ、最後まで分からなかったけどね」
黒姫は血の色をした眼差しを笠原に向ける。
黒姫はテーブルに座る。
「どうしたら楽になれるんだろうね?」
「……」
笠原は動揺する。
黒姫は諦めたように上を向き屋根を見る。
「どこでさー、ワタシの人生、選択誤ったのかなー。
まあ嫌われ者が死ぬのは当然か。
ワタシが人を嫌う立場なら遠慮無く殺してるしね……。生きていてもしょうがない存在だから……」
黒姫は気味の悪い人形を握り締める。
笠原は何も言えなかった。
すると、助けを呼ぶ声が聞こえる。
笠原は外に出ようとするが黒姫が止める。
「無駄……恐らく、住人に捕まったんだね。此処はガスや水道、電気は通ってないけど非常食等の食料や非常時の水があるから数日間は大丈夫」
「でも……助けないと……」
「言っておくけど、食料も水も限りがあるの。二人分でもギリギリなのよ?」
「……」
笠原は悲しげな表情を浮かべる。
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