複雑・ファジー小説
- Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.146 )
- 日時: 2016/08/24 14:51
- 名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)
水見 四季が研究所の中でテレビを見ていた。
「今回は本編とは少し異なった形式でお送りします。え?どう言う事かって?簡単に言えば、この研究所の本当の姿、何故このタイムループ的な研究所が誕生したのか。結局、誰がアンドロイドで誰が人間だったのか。後、後半のコメディの少なさ、私の存在と言うのを見ていきたいと思います。今回は17067回目に研究所に訪れたクルーンとジャノックがターゲットです。それでは……」
科学者のクルーンとボディガードのジャノックが研究所へやってくる。
「ジャノック。なんかあったらとりあえず、俺を守ってくれや」
慣れた大阪弁でクルーンは扇子を仰ぎながら話す。ジャノックはモヒカンを整えている。
「こんなつまらない仕事に俺を呼ぶんじゃないぜ。俺は人を殴りたいんだ!」
「しゃーないやろ。ボディガード言うてもただ家で立っているだけじゃ金なんかあげられませんわ!」
クルーンは自分の家にボディガードのジャノックを配置していたが、特に襲撃も何もない為、金の無駄と思ったクルーンは常にボディガードを傍に置く事を決心していた。
「あ〜俺って頭ええな〜」
「こんな研究所に来て何がしたいんだ?」
「道ノ里ちゃんって言うべっぴんさんに来い言われたら、男なら行きまんがな!どうせ、チンケなロボットやろけどな!」
ジャノックは嫌な予感をしていた。そしてなんやかんやあって案の定、捕まってしまう。目の前にはレリミューラが拷問をしている。
「な、なんやあれ?」
ジャノックは説明する。
「拷問名、ドラム缶。まず人間をドラム缶の中に入れ、そして身体は手錠で固定し顔のみをドラム缶から出す。顔に蜂蜜、ワイン等を濡れば、虫が顔に大量に付く。しかも食事が与えられる。そうなれば尿をドラム缶の中でする事になる。まあ、屈辱感は酷い拷問だ。そして生きながら腐っている」
「あれが、傍にあるんか!?くっせー!」
レリミューラがドラム缶の刑を受けている顔にワインを上から垂らす。
「助けて!」
「可愛イ声モ、腐って行クヨ!」
「拷問名、真鍮。巨大な真鍮の中に入って火で焙られる。身体が溶け、息が苦しくなり、拷問と言うより処刑だ」
「なんやねん。コメディなんかこれ?」
「うあああああああ!!!」
「家畜見タイな声ダネ!死体デモットイジメよウ!」
「拷問名、串刺し。単純、鋭い串の真上から人間を落とす」
「……痛そうやな」
レリミューラは死体を解剖する。
「ヤッパリ、ワタシと身体ノ構造ガ少シ違ウ....」
レリミューラは人間の構造を知っていた為に自分の構造を知ろうとしてしまった。その為、彼女は疑問を抱く。そして天獄が二人を助けに行く。
「……この景色、前にも見た事がある……!」
天獄は神経を失ったサイボーグ。アンドロイドでは無い。つまり人間。ただ、ターゲットを助けると言うプログラムが施されている。そして助けられたクルーン達は研究所の外で退却か進行かの二択を迫られる。天獄はいつまで経ってもターゲットの元には来ないプログラムにされている。
「行くのか?ほんまに?」
「やっと金と時間の無駄が無くなりそうだぜ!」
ジャノックにより進行を選択。ちなみに退却を選ぶとレリミューラに捕まってしまい拷問される。さっき拷問されていた者達は全員、退却者。また、まだループの中にいるフランはフロイデの部下。フロイデは特殊で、かつてターゲットとして参加したが、ヒワノが気に入り、そのままループの中へ取りこんだ過去がある。フロイデ自身はその事を知っている。
そしてクルーンとジャノックは先程会った道ノ里、Λ=ηと共にフラン、フロイデから逃げる。
θ=φ、Λ=ηの正体はヒワノとアドルフが創ったセクサロイド。アドルフとは、ヒワノのパートナーとして一緒に過ごしてきた人間である。ルルディの頭の中では製作者となっている。そんなアドルフは、自宅で病死とされていたが、本人が書いた遺書によるとアドルフはヒワノが最初に創り出されたアンドロイドと言う事が判明。遺書を唯一読んだΛ=ηがループの中へいた道ノ里へ伝えている。ルルディとフリューレは、アンドロイドになりたかった人間。と言う設定にされたアンドロイド。結局、涙は流れなかったと言う事である。今回、クルーン、ジャノックとは出会っていない。
「しかし拷問で全然見て無かったけど、あの拷問していた女。めっちゃエロかったんやで!しかも、さっきの女も乳が凄いで!」
「興奮しすぎだ!この状況を理解してくれ!サイボーグって何だ!」
そしてクルーンは道ノ里についていき、天獄やヒワノの元へ。
「やあ、諸君!」
結局、ヒワノは何がしたかったのか。ヒワノは永遠を手に入れたかった。その為、タイムループのように何度も何度も繰り返していた。さらにヒワノ自身も神経を自ら失っている為、ヒワノもプログラムとなっている。つまり、ヒワノは本当に永遠を手に入れてしまったと言う事になる。
そしてなんやかんやあって、ketuが登場。
「ketuやと!そんなもん、俺が叩いたるわ!」
「全然上手くないぜ……」
ジャノックは頭を抱える。ketuの正体は、道ノ里とθ=φ、Λ=ηが創り出した人類撲滅シミュレーター。人工知能を搭載している。これはヒワノが創った訳では無く、ヒワノのループ、嘘を知った道ノ里が抵抗として造ったモノ。
そしてketuの対処法で、ターゲットのエンディングが変わる。
ketuを物理的に破壊する。もしくは電源を落とせば、今後の実験対象としてアンドロイドにされ、外の生活で違和感等無いかを知らない内に実験される。簡単に言えばアンドロイドの実用化の為の無意識な実験。
ketuの攻略が出来なかった場合は、クローン実験にまわされる。
そしてketuを説得出来れば、ループ解除。ヒワノ達は解放される。
勿論、クルーン達はクローン実験にされ、そのオリジナルの記憶、人格を受け継いだままアンドロイドにされる。クルーンは失敗した為、自分を知る事が出来なくなってしまう。逆にジャノックは大成功。アンドロイドの中でもかなりの資金をつぎ込まれる。
道ノ里はあえてループの中に入りヒワノとは別の研究をして人類の支配を考えている。
そして今日も客人を招いて、ヒワノ達はループを永遠と続ける。
水見はリモコンのボタンを押して巻き戻しをする。
「今回は本編とは少し異なった形式でお送りします。え?どう言う事かって?」