複雑・ファジー小説

Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.155 )
日時: 2016/08/26 18:26
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

返答ありがとうございます。

此処から本編です。



「あら?貴方は何処から来たの?」

一人の女性が曲を聞きながら話す。

「……」

法堂は周りを見て自分が殺された事を思い出す。

「寄るな……!化け物……!」

「は?」

法堂は状況は理解出来なかったが周りにいる者達が敵だと言う事は認知出来た。

「此処は……化け物の世界か」

法堂はようやく理解したが、新たな疑問が浮かぶ。

「それじゃ何故俺は此処にいるんだ?俺は死んだはずじゃ……」

すると一人の女性が手を差し伸べる。

「どうしたんですか?」

「……寄るな!化け物!うあああああ!!!」

「何言ってるんですか。貴方も化け物ですよ」

「違う!俺は人間だ!人殺しのようなお前等とは違う!」

「落ち着いて下さい」

ガイアレンズは一人の女性の元へ行く。

「こいつは幽霊系の奴だ。まあ、今までに事例は少ないが生前は恐らく人間だろう」

「人間?のくせに随分とガタガタ話せますね」

「幽霊系の奴は適応能力が高いからな。偶然時計塔で会ってさ。元が人間の幽霊なんて面白いだろ?だから此処に連れて来たんだ」

「研究熱心だね。さすが、ルダバール星人」

「もうその星は無いんだから。今の故郷はここさ。モルド・ホワイトハート」

「風抽竜さんの店でアルバイトにしているので、この人と一緒に来て下さい」

「ああ……」

ガイアレンズは法堂に話す。

「何が有ったかは知らないけど、とりあえず、風抽竜の店に行こうぜ。あそこは人生をやり直せる決意が出来るからな」

「……黙れ!俺の父さんと母さんを殺した化け物め!俺は……あんだけ頑張ってきたのに」

「おい……」

「お前!俺に何をした!俺は何で生きてるんだよ!俺はどうして此処にいるんだよ!」

「……」

「俺の唯一の幸せを奪って何が楽しい!……そんなに俺達の幸せを邪魔したいのか……。俺は生きているだけで良かったのに」

法堂は疲れて眠りに付く。

「……おい!風抽竜!お前の所で世話になるぞ!」

風抽竜と呼ばれた人物が来る。

「またですか。アルバイトは嬉しいんですけどね」

「俺とお前の仲だろ?第四地区から抜け出せれたのは誰のお陰だ?ラーメン屋やってんのは誰のお陰だ?」

「別に否定はしてませんよ。喜んでやらせて頂きます」

一方、人間地域ではアイユーブとアアラーフが仲間達を呼んで話す。

「我々の被害が段々大きくなっていく……」

「ねえ?法堂は?」

「法堂はもう……殺されただろう。あいつは食料をくれる数少ない使え……良い奴だったのに」

「無名名無(むめ いなむ)。どう思うの?」

「このプリンと言う食い物はクソ美味しい。化け物共が落としていった食べ物だが……。しかも本に使われる紙と言う物質にれしぴが付いている。鶏の卵と……」

「おい毒とかウイルスとか無いのか!」

「……どく?ういるす?何だそれ?」

無名はプリンを素手で掴み大胆に吸い込む。

「そんなに美味しいのか?」

「……」

無名はプリン以外の事等はめったに話さない。

「とにかく対策を取らないと駄目だ」

すると、スローヴォと言う神を名乗る人間が何かを持ってくる。

「見ろ!これは武器だ!我々が持っている石斧、ナイフ型石器とは違う!これは昔の書物で見た事がある金属器だ!」

「稲作の次は金属器か。ハハっ。退屈はしないな」

「これがあれば我々はもっと強くなれる!もっと良い暮らしが出来るぞ!」

無名はスローヴォを見る。

「……あれが武器。あれで化け物共を」

すると傍に女性が現れる。

「無名。ボクはこのかたなと呼ばれる武器で絶対に弟を殺した化け物を駆逐してやる!」

「……雲井祭」

「これがボクの正義だ!」

「……」

一方、法堂はラーメン屋で目覚める。

「此処は?」

「本場、第四地区の人気ラーメン屋の味を受け継いだ第九地区の店、コイグズィステンスです」

「……」

「私は風抽竜フォン・チュンリーです。私は超能力者……」

「うああああああ!!殺さないで……!助けて!誰か!」

「落ち着いて下さい。殺しているのならばとっくに殺しています。私達は敵ではありません」

「……」

「信じてもらえてありがとうございます。それでは名前等を」

「お、俺は法堂。……貴方達に殺されたはずが、何故か貴方達の世界にいる。状況が分からない……」

「では状況を説明します。貴方は幽霊となりこの世界に生まれたんです」

「……え?」

「しかも、疫病神として生まれたんです。簡単に言えば、幽霊系の中でも妖怪の部類に入ります」

「成程……俺は神になったんですね」

「悪い方のですが」

「ああ……。納得は出来ませんが理解は出来ました」

ガイアレンズは客としてラーメンを食べる。

「そう。でも人間が化け物って言うか、俺達みたいな存在になるって言うのは稀なのよ。んで、良いね!と言う事で第九地区へ」

「あー……」

「まあ、この地区は人間って言うか他の種族に友好的だから君を差別する人はいないと思うよ。ぱっと見そんなに人間感無いしね」

「え?」

モルドは語る。

「他の地区は、超能力者以外立ち入り禁止とか、アンドロイドはお断りとか、エイリアンは人間区域へ追い出せとか色々、やかましいの。この地区は異文化交流してるし、エイリアン自体にも種類が多いからそんなに差別は無いから」

「……」

法堂は化け物達を見る。予想以上に優しいので驚く。だが警戒は止めてはいなかった。いつ、殺されるのか。その事ばかり法堂ハ考える。

「あの。この世界で人間って何ですか?」

ガイアレンズはある方向を指差す。すると、其処には人間を売っている店があった。

「……!?」

「地域によるけどペットだよ。人間を飼う者もいるし、人間を嫌う者もいるし、人間を趣味で殺す者、人間を食べる者もいる」

「そんな……」

「でもこの世界ではそれが当たり前。君達が豚を食べるのと同じだ」

「……」

法堂は不思議と心が落ち着く。

「幽霊は感情が徐々に消えていく。喜怒哀楽の全てを失ってしまう」

「……そうなんですか」

「安心しろ。此処は差別された者達の楽園だ。全てが平等。少なくともこのラーメン店ではね」

「はあ……」

風抽竜は紙とペンを用意する。

「なんですかこれ?」

「紙と言う物質とペンと言う名詞です。ペンを使って書く事が出来ます。それでは各地区の紹介をします。

第一地区。超能力者とモンスターが比較的多い地区。ただ、此処で生まれた超能力者はこの第一地区でしか超能力を発揮出来ない。他の種族の受け入れは行っている。ただ、規律が厳しい。しかし此処にいる者はチャンスや才能がある者が多い。
第二地区。女性が権力を持っている地区。女性の方が知識が多い。かなりアンドロイドが多い。勉学を中心に置いている。他の種族の立ち入りを禁止している。
第三地区。幽霊や妖怪が多い地区。他の種族を大きく受け入れる。
第四地区。超能力者のみが入れる地区。この地区が、世界の方針等を決めていく。一番領土が大きい。
第五地区。全ての種族が大体入っている。だが、他の地区である程度の地位(最低で地区を守る兵士)が無いと入居不可。ギャンブルが盛ん。
第六地区。天使地区。この場所は誰も入れない。
第七地区。自分の能力を高めたい者が入る訓練所。この訓練所で卒業出来なければ、地区を守る兵士にはなれない。
第八地区。第一地区と同じ様な地区。ただ、自身の精神力等の力が無いと入居不可。第八地区のみ、力が全ての世界となっている。
第九地区。エイリアンが比較的多い。異文化交流もある為、他の種族は受け入れている。
第十地区。ギャンブルばっか。完全に観光地。金さえあれば誰でも入れる。
第十一地区。この地区を中心に警察等が動いている。
第十二地区。刑務所等の施設がこの地区に揃っている。
第十三地区。戦争区域。領土の争い合いで色んな地区が死者を出している。
第十四地区。妖怪が多い。欲が無い。
第十五地区。悪魔地区。治安が最悪で警察さえも手が出せない。
第十六地区。プレデタークロックタワーがある場所。比較的塔が多い。モンスターが大量発生している為、観光地の範囲が限られている。
第十七地区。夢を持っている人が入れる地区。夢が無い奴は追い出される。
第十八地区。幻覚を凄い為、人が住めない。
第十九地区。大体、この地区で他の星から来たエイリアン等を迎え入れる。人が住むと言う事はあまり無い。
第二十地区。謎の遺跡が大量にある地区。
第二十一地区。完成された地区。全てを終わらせた者がこの場所に来る」

風抽竜は地区について紙に書く。

「こんな感じです」

「あんまり分からないです」

「まあこれから過ごしていく中で理解出来ますよ」

「そうですかね」