複雑・ファジー小説

Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.162 )
日時: 2016/08/29 16:58
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

木村は叫ぶ。

「害虫は駆除しないと駄目だな……!」

フレデリックは呟く。

「実に楽天的だね。第十一地区が黙って無いよ」

第十一地区。警察が主に活動している地区。一番平和だが規律が厳しい。他の地区も管理している。第四地区とは完全に上下関係。ゆえに権力者は皆、善人なので逮捕されない。

「……此処で権力を出すとは!気色悪いな〜!」

スネグーラチカは木村を見る。

「よくもそんな無礼な事を....」

スネグーラチカは氷柱を地面から隆起させる。

「店が……!」

「後でいくらでも弁償してあげるわ」

「風柚竜が悲しむだろうな」

「そんな顔しないでよ。私が悪いみたいじゃん...」

モルドが店の前に行き木村を見る。

「悪魔……」

木村は上に腕を上げる。

「誰が生き残れるかな?」

腕からは大量の光線が放たれる。

「あえてターゲットまでの距離を離しホーミングの精度を高める。さらに、ビームの範囲はこの椅子の五個分。それが約100弾。そして俺は消える」

木村は逃げる。すると0,1秒後、店は上からやってきた光線に壊される。

「……これで黒姫も変な興味を持たないだろう」

するとスネグーラチカはミサイルの様に飛ばす野球ボールくらいの霰や刺の付いた氷塊や氷の槍を氷柱から放つ。木村は全て受けダメージを負う。だがそれでも動きだす。

「身体の中が凍傷してしまったよ……」

「氷鞭【アイスビュート】」

スネグーラチカは氷鞭で攻撃する。すると、木村の身体は人形で出来ている事に気付く。

「....!」

「何を驚いているんだ?……さて、お前は連れ子かな?」

「何言ってんの...?」

「君達を見て思った。君と両親は本物だと」

「本物?」

「第四地区には、大量の人間が混ざっている。害虫ごときが」

「そんな訳無いでしょ....だったら拒絶反応が」

「拒絶反応はあの人間達が単に身体を洗うと言う習慣が無いからだ。選ばれたと自負している人間が仕組んだんだ」

「.....何が言いたいの?」

「雪娘よ。この世界には春は訪れない。後は春の精とサンタクロースに聞け。彼等は事実を知った上で権力を持ち続けようとしてるんだ。平民や奴隷が皆、君達と同じ未確認生命体とも知っていてな……!」

するとフレデリックが木村を瞬時に殺す。

「この悪魔の話は忘れて下さい」

「.....」

モルドは法堂を助ける。

「法堂さん。もう少し強くなってください」

「……分かった」

マムルークは町の外を見る。

「あれは……?」

「どうも、第十一地区のシーザーだ!」

「私はオベルムント。宜しくね」

第十一地区。そこで生まれた者は必ず、正義の為に活動しなければならない。世の為、人の為、悪から世界を守っている。ただ、第四地区と第十五地区、第十三地区は、彼等の目からは何故か見えないみたいだが。

「これか。他の地区に潜入した悪魔は!」

オベルムントは治癒能力を施しながら、縛る。

スネグーラチカは自分の身体を見る。

「私って人間?それとも....化け物?」

フレデリックは話す。

「……悪魔の言葉に耳を貸さないで下さい。人間と我々は違います。これは貴方の為なんです。なんなら、地獄門さん達に頼んで記憶消去を」

「....大丈夫だわ」

「人間は弱者。だから僕は救いたい。それが第四地区の権力者が人間だなんて……」