複雑・ファジー小説
- Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.176 )
- 日時: 2016/09/01 19:02
- 名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)
貝田は水を飲み干す。
「馬鹿な考えは止めた方が良いぞ?こんな貧乏会社なんて立て直せる訳無い。特に……あの社長じゃ無理だ」
エデルは動物を可愛がる。
「私は構いませんがペット優先なんで難しいですよ?ペットのせいで他の企業にも行けなかった訳ですし」
草野は食べ物を見る。
「元旦。この食べ物をよだれが出るまで見るんだ。そして、極限まで腹が減ったらゆっくり食べる。いかにこの10分と言う食事時間を使うのかが重要だよ」
「うん!」
すると、また酔った客、ロビンソンが叫ぶ。
「また人殺すんか!ボケェ!」
君島が止める。
「いい加減にしてください」
「俺はな。いずれ、でっかい事してクソみたいな人生から卒業するんだよ!俺の後ろを引っ張るクソ家族からな!」
君島は話す。
「皆さん、あと4分です。早く食べないと……」
「佐久間さん、私も協力したいのですが……余裕が全然無くて……」
「う〜ん……」
「まあ、フィギュアを奢ってくれるなら考えてもかまわないが」
貝田は不敵に笑う。
「分かったよ……」
「交渉成立だな?金は友情よりも厚し」
「腐った響きだよ」
そして貝田と佐久間は、ミミーズの情報収集を開始する。一方、社長は。
「畜生……!一流企業は暗殺者を雇うから私も雇ったのに!全然、駄目じゃないか!ミミーズ一つ潰せないクズ共め!」
副社長とマシロは社長を抑える。
「貴方が的確な指示を出さないからです」
「……とりあえず落ち着いて下さい」
「なんだと!?変な噂一つ消せないあの馬鹿共に何の価値がある!まだ家畜の方が価値があるってもんだ!」
「副社長!あの腐った根性を持っていやがるクズ共に警告しろ!一つでも会社に貢献出来ない奴は社会的に抹消してやるってな!」
「しかし社員が少なくなっては、今まででもギリギリだったのが」
「黙れ!逆らうな!私は社長だ!誰のお陰でお前を使えてると思ってんだ!子会社の一つでも黒字にして見せろ!」
「……」
マシロはその場を去る。
「早く対処しないとこの会社が自滅してしまう……」
佐久間はミミーズに潜入していた。貝田はミミーズの噂をネットで調べながら仕事をする。
「スキャンダルは……何処にあるんだ?」
すると、佐久間の後ろに二人の人間が現れる。
「……」
「あ!佐久間!」
「おお……志村 雄一(しむら ゆういち)と?」
「……水掛 秀将(みずかけ ひでまさ)。志村……誰だ」
「ああ、施設時代の俺の親友だ。こいつと俺で良く卒業試験で暴れたよ」
「志村……お前、ミミーズに?」
「ああ、そうだよ!お前は?」
「俺はミゴ・ロークフだ!」
「……ゴミ袋」
「水掛!?」
「……ん」
志村は気遣う。
「頑張れ。……倒産した時くらいは此処の社長に掛けあってみるから」
「大丈夫だ!」
「……そうか。なら良いんだ。しかし、暗殺者ってあんまり儲からないな。……それでも生活出来るけど、人殺さなくても普通に就職すれば良いと思うんだ」
志村は佐久間を外へ追い出す。
「とりあえず、この会社以外で頑張れよ。俺達も不景気なんだ」
「……」
「何か、情報をくれよ!」
そして数か月が経ち、春から夏へ変わる。地下施設にはクーラーが無い為蒸し暑い。
大須賀と一之瀬は話す。
「食堂も蒸し暑いのかよ……」
「我慢しなさい!ほら保冷剤!」
君島は保冷剤を用意する。
「ごめんね。これくらいしか……」
「君島さん、良いんですよ!」
そんな中、ミスターHは焦っていた。
「佐久間!」
「あ、はい。ミミーズの情報が何か手に入りました?」
「……違うのだよ。まずい事になった……!」
「え?」
「私の家族が私が暗殺者だと気付いてしまいそうなんだよ!」
「別に良いじゃないですか。って家族いたんですか」
「ああ、母親がいる。しかし、母親は警察官だ」
「……」
「しかも、こんな裏世界を知らない下っ端の警官だ!事情を知らないんじゃ私は大犯罪者として捕まってしまう!……知っていても捕まってしまうか!」
「どうでもいいんですけど、とにかくバレたくないって事ですよね?」
「ああ、だから君には会社の部下として紹介させてくれ。君は秘書とも面識があるんだろ?秘書に電話するフリでもしていればどうにかなる!とにかく、母親に暗殺者と言う事さえバレなければいいんだ!」
ミスターHは佐久間と共に、徒歩で実家へ行く。
「かなり近い!?」
「ああ、そのせいで私がこの前ライバル企業に潜入した所をパトロール中の母親に見られたんだよ!まるでテレビの大画面でAVを見ていた時に、母親が突然部屋に入って来る心境だ!」
「……そうですか」
すると、母親が叫ぶ。
「おい、お前!どういうつもりであの会社に潜入したんだ!泥棒か?もしかして……暗殺者か?」
「こいつは部下の佐久間。秘書とも繋がりがあるんだぜ。信じてくれよ!」
「へー暗殺者の部下かい?こりゃ傑作だ!」
「……全然信じて無いぞ」
「……」
佐久間は話す。
「それじゃ秘書と連絡が取れれば信じてくれますか?」
「まあね。暗殺者ごときがミゴ・ロークフとはいえ秘書と繋がっているとは思えないしね。言っとくけど、秘書の変え玉も無しだよ。こっちはもう、秘書の顔を調べ上げているからね。マシロって名前もご存知さ」
佐久間は本当にマシロに電話をかける。
「あの、マシロさん……」
「どうしたんですか?」
「ちょっとトラブルがおきまして、来て貰いたいんですよ」
ミスターHは驚く。
「おいおい、本当に秘書と知り合いだったのかよ……噂だと思ったのに」
母親は洗濯し始める。
「そんな三流芝居したって無駄。早く、捕まって更生しなさい……。貴方をこれ以上犯罪者にさせたくない」
「……14歳の少女なら従っていたよ」
すると、マシロが現れる。
「どうもお母さん。うちの社員がどうかしました?」
「社員?って貴方本物!?」
ミスターHは叫ぶ。
「次、何か疑ったら今度はこの家を社長に頼んで消し飛ばしてやろうか?」
「……この親不孝が!」
ミスターHは笑いながら、佐久間と帰る。マシロは話す。
「これで良かったのですか……?」
「ええ、本当に助かりました!ありがとうございます!」
「貴方が良いなら私は構いません」
「……本当にありがとう」
ミスターHは愚痴を話す。
「母親は、私の全てを否定した。私の趣味、特技。だから、その反動で女性のヘソを舐めると言う犯罪を犯した。今では被害者には申し訳ないと思っているが。そして、私は強制的に施設に入れられた。ただ、辛くは無かったよ。其処には確かに自由と夢と希望があったからな」
「……」
「まあ、自由と夢と希望が良い事なのかどうかと言うのは分からない。何故なら、そんなにこの世界は軽い訳ではないからな。夢があれば誰でも叶う訳でも無い」
「……それでも前を向きますよ。俺は」
「この世界は軽くないぞ?」
「覚悟の上です」
すると、エデルから電話が鳴る。
「はい……」
「ふええええええええええええええええ!!!大変デゥ!あああ!ちょっと!これはああああ!!!」
「……エデルさん!?」