複雑・ファジー小説

Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.178 )
日時: 2016/09/02 18:31
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

大須賀は空を見上げる。

「俺の人生って何だ?お国の為に死ぬ人生か?私利私欲に塗れた人生か?どちらにしろ、くだらないな」

大須賀は川崎の元へ行く。

「それでな。草野は……」

「ジジイ……世話になったな」

「あ?」

大須賀は辞表を出す。

「お、おい!?」

大須賀は走り出す。佐久間は追いかける。貝田は頷く。

「青春だな。うん」

「お前は追いかけないの?」

「無駄な労力だ。それより、梅雨明さんの所にフィギュアをまた買おう……。磯野に見つからないように……」

「根性が腐ってるわ……」

大須賀は佐久間に叫ぶ。

「俺は人生も夢も無駄にしたくねえ。だから此処で終止符を打つ」

「……だから逃げるんですか」

「逃げる?」

「そうやって何度も何度も逃げて他人に迷惑かけて。みっともないと思わないのか!」

「……説教は無しだ。暗殺者なら殺し合いだろ?」

大須賀は警棒を構える。

「本当に殺す訳じゃない。ただ気絶させるまで勝負は続く。全力で来い。……勝って土下座してくれたら残ってやるよ」

佐久間も警棒を構える。

「逃げるなよ?」

「上等だ!頭、カチ割ってやるよ」

大須賀と佐久間は地下施設で大喧嘩を始める。警棒はミミーズ製なので非常に丈夫。

大須賀は頭に警棒を突く。佐久間は避け、わき腹に警棒を叩く。大須賀は怯むが足技を使い、佐久間を倒れさせる。大須賀は追撃し、警棒を振りかかるが佐久間は寝ながら腕を掴み三角締めをする。

互いに血を流しながら殴り合いは続く。周りは止めようとするが突如現れた秘書のマシロが止める。

「……あれが秘書か。意外に幼いな?」

「でも大人の風格は出てるよな」

マシロの隣には一之瀬がいた。

「頃合いになったら止めて大須賀を手当して下さい。そうすれば貴方達は結ばれますよ」

「そ、そんな関係じゃないです!私には相手がいるんですよ!」

「相手がいるんですか?」

「……はい。まあ手当はしますけど」

「私は佐久間の手当てをします。それにトルベルアに聞きたい事がありますからね」

大須賀は倒れ、佐久間は立ち上がる。

「勝った……!」

「フン、今日は調子が悪かっただけだ。また出直す」

「また出直すって事は?」

「……言っておくが何でもうまく行くと思うなよ。これは俺の意思だ。お前にどうのこうの説教言われたからじゃねーからな」

「はい!」

「何喜んでんだよ!馬鹿!」

一之瀬は大須賀の元へ行く。佐久間の元にはマシロがいた。

「まさか暗殺者なのに此処までしてくれるとは思いませんでした」

「俺は馬鹿だから正面突破するしか無いんです」

「貴方みたいな仲間がいれば私の運命は変わったんでしょうね」

「……?」

すると、草野が戻る。

「私、やっぱり仲間が好きです!」

「あ、草野さんいたんだ」

「……」

そして夏から秋へ変わる。ミミーズについては何も進展は無かったが仲間の関係は良好。しかし、ミゴ。ロークフの業績は恐ろしく低下。社長が外国人を大量に雇用したのが原因。

「外国人を雇用すればワールドワイドみたいになるだろ!」

「……」

「文句あんのか?!」

一方、マシロは榊と言う暗殺者に会っていた。

「……そうですか」

「気を付けた方が良い。小林財閥は全ての会社を乗っ取るつもりだ。このゴミ袋でも……」

「私にとってはゴミも宝です」

「そうか、楽しげでなりよりだ」

「それで木村の様子は?」

「木村は……」

佐久間はミミーズについて調べる。

「スキャンダルゼロ。稀に見るホワイト企業。給料も高いし安心、安全のサービス」

暗殺者に使う金が少し無くなった為、全体的にも景気は良くなっていた。

「記者さえもスキャンダルを掴めないか……。不倫だ!社長の不倫さえ……」

一方、社長は経営不振にようやく気付く。

「副社長!どうすればいい!このままじゃ私の素晴らしさを象徴するあの施設が無くなってしまう!」

「……その心配ですか」

「フン!ろくな社員もいないからこうなるんだ!金も無い……此処は、ちゃんと見直して経営をしなければ……。秘書を呼べ!」

「その必要はありません」

「あ?」

「此処はもっと金を使い込みましょう。金は銀行から借りられます」

「……そうか?」

「ええ、貴方らしくあればきっとまた成功します」

「そうだな!がっはっは!」

(独裁者は自分の失敗に気付かないモノです。これで……)

副社長は連絡をする。

「見境さん。会社の乗っ取りを開始します。それも全ての部門を黒字にして」

「上等ね」

「あの時、貴方に雇って貰って感謝しています」

「しかし貴方が、此処まで豹変するとは……」

「私は興奮すればする程、冷静になれるんでね。全ての暗殺者を小林財閥の手に」

副社長は看守、植野を見る。

「さて三流暗殺者等は金の無駄です。奴等共々一部残して消し去りましょう」

「はい……。でも……」

「一之瀬さんの命は保証しますよ。一之瀬さんのフィアンセ」

「……」

「スパイを一人送ったので、暗殺者の中に紛れ込ませて下さい」

「え……バレたら?」

「大丈夫です。小林財閥直属のスパイで、本人は自覚してません」

「はあ……」

川崎は新メンバーを呼ぶ。

「おい、まさか面接当日で仕事するとは思わんかったろ!フォフォフォ!」

「……私はジェイコブ。日本語はスラスラ。宜しく」

「あ、佐久間です」

「貝田だ」

「私は時代劇、日本語の文化に興味あるよ。小雨しょうあめ大雨だいう五月雨ごがつあめ!」

「ジェイコブは良いセンスしてるな。漢字の意味は間違ってるけど。これなら日本の特撮も大丈夫だな」

「日本、治安イイネ。賃金も高いね。これで母国ははくにに仕送りできるね」

植野は呟く。

「こんな事したら、本当に倒産だぞ……」