複雑・ファジー小説

Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.202 )
日時: 2016/09/08 19:14
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

笹木や未那の様子を見ていた霊犀はすぐに助けようとするがフロイデに阻止される。

「貴方はまだゆっくり寝ていていいのよ」

「....」

霊犀は車の中で眠る。尾崎は霊犀の傍にいる。

「……高校生では危険ですからね」

未那は笹木に憑依しようとする。すると、フロイデが未那に語る。

「これで貴方の目的は達成されたわね」

「......」

「でも、貴方がこの肉体に憑依した所で何かが変わるのかしら?」

「変わるよ」

「そう信じるならそれでいいわ」

フロイデは笹木に語る。

「貴方の今の気持ちは?」

「私自身、分かりません.....」

「今の家庭を思い出しても分からないのかしら?」

「分かりません。心にポッカリ穴が開いてしまいました。どうして私だけこんな運命を辿るんですか?」

笹木は奇跡を祈る。しかし、未那は笹木を覆う。尾崎は止めようとするがフロイデに抑えられる。

「フロイデさん!?この事件を解決しないと!」

「私ってこういうのが好きなのよね。貴方も大好きなんでしょ?」

「そんな訳無いでしょ!」

「.....そうかしら?家族を殺したのに?」

「……」

未那は笹木に憑依する。

「やっと、私は生まれ変わる.....!」

笹木は家族の想い出を思い出す。

「麻衣はお父さんとお母さんのたった一人の娘だ」

「そうよ、宝物よ」

「....私、まだ生きたい.....」

しかし、笹木の身体は失う。未那は動揺する。フロイデは除霊を開始する。

「除霊.....!?」

「動揺すると貴方の能力は低下する。すると、貴方を簡単に除霊出来るのよ」

「陰陽師でも無い貴方が何故.....?」

「それより自分の身体の心配をしたら?今度の孤独は百年なんかじゃないわ。永遠の孤独よ」

「そんな....私はただ、この世界の空気を吸いたかっただけなのに......」

未那と笹木は消える。残ったのはカメラのみ。

「当たり前の景色は失ってから大切だったと気付く。二人ともカメラばかり見過ぎたのよ」

フロイデはカメラを回収する。尾崎は見漫間を連れて何処かへ行く。

「あら車で送ってくれないの?」

「……今日は気分が悪いんですよ。だって、女子高生が目の前で消えましたからね。警察には一応言っておきますよ。信じないと思いますが」

「....」

尾崎はその場を去る。フロイデは手帳を見る。

「今回は順調だったわね.....」

フロイデの手帳には今までの事件が書かれていた。そしてフロイデは次の事件を書き始める。
一方、尾崎はテレビの報道を見る。

「現在、行方不明の笹木麻衣さんは未だに見つかっていません」

「他にも合計、九里戸市内で90人の女子高生が見つかってませんね。これは警察にも問題があると言えます」

尾崎は笑う。

「こりゃ最高のスリルだぜ。……??俺、こんな口調だったっけ?」

尾崎は頭を抱える。

「しかし、俺が行った罪が彼女にバレるとは……流石に今回はバレたくなかったな……。

ん?罪って何の罪だ?俺は何を……」

すると、登岐目が現れる。

「マロンとアイスはフロイデさんが預かってるぜ」

「……そうか」

尾崎は話す。

「笹木の事件は途中まで心が痛んだのに、急に何故かスリルと言う快感を覚えているんだよ」

「フロイデとずっと一緒にいるからだよ〜。お前、もう会社辞めたら?」

すると、尾崎に電話が入る。

「尾崎、事件よ。今すぐファストフード店へ向かって」

「……はい」

尾崎は苦笑いをしながらフロイデの元へ行く。

「あいつでは俺の真実を教えられない。誰が俺の真実を受け入れてくれるんだ?」