複雑・ファジー小説

Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.206 )
日時: 2016/09/09 20:04
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

モンブラン博士さん、ご指摘ありがとうございます。

未熟ながらも、書き込みますので応援宜しくお願いします。

此処から本編です。

その後、フロイデと尾崎は幻想世界に留まったまま生活を送る。尾崎はカメラを回す。

「私の名前は尾崎浩人。九里戸大学の九里戸キャンパスで経済学部を卒業しまともに就職し裕福な生活を送っていた。本当の話ですよ!」

尾崎は仕事場である探偵事務所を歩き始める。

「しかし私はある事に気付きました。この世界は幻想だと」

尾崎は時計を見る。

「少しだけ、現実世界との時間とこの世界の時間に差が出来ている。なんだこの厨二病と思っているでしょう。それに何故お前はそんな事を知っているって?」

すると、一人の女性が尾崎に向けられたカメラを投げ捨てる。

「……フロイデさん。これ高いカメラなんですよ」

「そんな生ぬるい事しないで、私と怪奇事件に溺れてみない……?」

「……はい!ってまた怪奇事件を起こすつもりですか?」

今までとは何も変わらない景色。

「・・・今日はクマのぬいぐるみで遊ぼう!」

「・・・あっ!でも、今日、ネットでアニメ、アグレッサーガールズの新情報が発表されるんだ!」

「尾崎!猫の捜索依頼が来ているぞ!」

「見漫間、バイトなんだからお前がやれ」

「そんな〜」

だが少しだけ視点を変えれば世界は変わる。尾崎には鳥かごが合っているなと自分で思う。

「実際、下僕ですけどね」

「ほら、笹木と未那に冥福を祈るわよ」

「……ああ、はい。後は、ノヴァと登岐目も」

尾崎はトウとスネグーラチカ、フロイデと共にバイクや車で走る。

「今度こそ、この世界から抜け出す!」

「私、全てを捨ててこの人の後ろについていくよ。まあちょっと自由過ぎて落ちかけるけどね。あ、別にアンタが好きんじゃないからね!」

「恋愛も自由に行こうぜ!」

尾崎は少し笑い、フロイデを見る。

「……怪奇事件が無くてももっとこの世界は刺激的な事に恵まれていると思いますよ」

「そうね....今度は矛盾をいかに矛盾と感じさせないかを考えないと」

「……」

「奇跡は刹那の思いを手繰り人を努力へと導かせる。全ての出会いと現象は奇跡と努力の巡り合わせ。そして人は刹那の時を生き、死んでいく。例え、それが物語にならないほどの何も無い人生でも。物語になってしまう程の数奇な人生でも。日の出は必ず訪れる」

「ポエムですね」

尾崎はフロイデの写真を撮る。

奇跡は刹那の思いを手繰り 完