複雑・ファジー小説

Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.238 )
日時: 2016/09/20 17:22
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

火野は刀を蓬莱延命呪詛呪像は黄金の斧を使い交戦する。蓬莱延命呪詛呪像は俊敏な動きをする。

「漆奈を取り戻す!」

「落ち着けよ。偶然起こった事に私情を挟んじゃ駄目だろ」

「黙れ!」

蓬莱延命呪詛呪像は火野に斧を振り回す。火野は裸足で大きく避ける。

「俺は妖術使いでも剣術使いでも無い。ただ人を斬れるだけしか出来ない悪党だ」

「何が言いたい!」

「お前のやってる事の愚かさに気付かないんじゃ人を裁く資格は無い」

「貴様は胸を揉んだ少年を見逃せと?」

「見逃すと言う問題では無い。罪の問題だ。お前は漆奈の胸を揉んで……」

「胸、胸、やかましい!黙れ!」

「……俺も自分で何を言ってるのか分からなくなってきた……と、とにかく、慈悲だ!慈悲!慈悲をくれ!少年もわざとだったらお縄頂戴だよ。ただ、お前の判断で偶然、漆奈の乳房を揉んだ為に少年の未来を殺す事は良くないな〜って思ったんだよ」

「……貴様!漆奈の乳房を想像したな!お前も死刑だ!」

「……あ〜弁護士の気持ち良く分かるな、これ。別に犯罪者の肩持ってる訳じゃないんだよ……とにかく漆奈が少年と和解してくれればこの状況も」

すると、河上が紙を持って火野の元へ行く。

「火野殿。この紙を見て欲しい」

「どうした?」

紙には全国無差別殺人事件の内容が書かれていた。

「随分と物騒ではないか」

「それもそうだ。東京中に避難勧告が発令されているらしいからな。お前はどうするんだ?」

「それを聞く為に俺を探していたんだな。……御苦労」

「依頼人はいなくてもお主は動くのか?」

「俺は悪党だ。金が無いと動けねえよ。別に俺は良い人じゃない。此処は素直に幕府に従うさ」

蓬莱延命呪詛呪像は嘲笑う。

「悪党が……俺は貴様を絶対に裁く。だがこの事件を俺が終わらせてからだ。お前に正義とは何なのかを教えてやろう」

河上は火野に話す。

「信頼しているのか。忍者討伐部隊を」

「……そんなんじゃないよ」

すると火野と河上の目の前に、女性が現れる。

わたくしは暁 紅乃。赤色が大好きでしてよ」

「おお……そうか……え〜と……」

暁は火野を見つめる。

「私は広い世界で様々な体験をしてきまして。それはもう外国に興味を持つ程に」

「避難しないと……」

「外国には妖怪や忍者、侍の概念が無いようでしてよ。日本も世界に合わせる時が来たんでしょうかね?」

河上は火野を連れて去る。暁は薔薇の髪飾りに触れる。

「パーヴェル・幅重……。時代を変えようとしない悪を駆逐」

「妖怪も斬る。人間を支配しようとしているかもしれないからな」

「私は妖怪は信じてませんぞ。盲信もほどほどに」

火野と河上は吉原に徒歩で向かう。

「馬は借りてこないのか?」

「高い!」

一方、漆奈とハクマックルは戯の所にいた。

「足が痛かろう。ゆっくり休むが良いかぇ.....」

「煙管……!」

「僕、お礼にムックリの演奏でも……!それか狩りをして……」

「火野に宿料は借金させておくから問題はないからゆっくりしていけば良い......」

「火野.....何で僕の為に?」

「わっちは金が貰えれれば良い.....」

時雨は漆奈と花札をしながら話す。

「それにしてもアイヌがどうして?今、東京に来たって妖怪と同じように差別が……」

「差別?この国は確かに暗いし治安が悪いけど.....」

「まあ、白(はく)って名乗ってるからアイヌを知らない平民は大丈夫だね」

漆奈は質問する。

「どうしてわざわざ東京に?」

「僕は村の道場で日々、剣の修行に励んでいたんだけどある日、エリクンって言う親友である門下生が村の祠から【喰魔刀・エペタム】の封印を解きその妖刀で道場の師範と他の門下生全員を斬殺し喰魔刀を持ったまま村から立ち去ったんだ!長老は唯一の生き残りである僕に親友である門下生、エリクン討伐の命を下し妖刀【クトネシリカ】を託したんだ。
親友の凶行を止めるべく日本全土を駆け巡っているけど.....家族同然の付き合いであるエリクンの討伐は.....」

「……そんな事が……」

ハクマックルは過去を思い出す。一方、そのエリクンは仲間に傘を持ってみらいながらトンコリと言う楽器を演奏していた。

「雨が俺の肩に当たっている.....お前、俺の喰魔刀・エペタムに喰われたいのか?」

「すみません……エリクン様」

「お前は俺より殺す価値が無い程に弱い.....。それに俺の事は瑛士えいしと呼べと言ったはずだ!」

エリクンは周りの仲間を睨む。

「お前は俺のお陰で生きているんだぞ?傀儡のくせに」

エリクンは抜刀する。仲間達は震え上がる。

「俺の指示もまともに聞けない魂め!道場の時の様にもう一度斬られたいか!」

仲間達は怯える。すると、エリクンの元へ榊が現れる。

「器が小さいぜ……エリクン。とりあえず酒飲むか?」

「黙れ!お前も斬るぞ?」

「それじゃ黒姫(くろひめ)って言う妖怪の居場所が分からないぜ?」

「……斬って、お前を刀に縛れば良いだけだ。其処ら辺の道場の師範の強度なんて刀を見れば分かるんだよ!それに今は黒姫と同じ位の大妖怪が吉原にいるんだ。この喰魔刀・エペタムが教えてくれる」

「……あたしは憎き黒姫を討伐してくれれば良いんだけど。金も払ったんだから早く斬ってくれよ」

「黙れ!俺に指図するな!お前の魂を喰らえば俺は更に強くなれる...........お前の存在は俺が強いと認める事だけだ。黒姫なんていつでも斬れる。黙って見とけ」

「あたしゃ、お前に人生捧げているつもりは無い。ただ、彼女は我々妖怪の中でも変わり者。時代の変化を望み、妖怪を抹消する事を望んでいるんだ……」

「......俺はただ神をも喰らいかねない恐るべき刀で頂点になりたいだけだ」

エリクンは過去を思い出す。