複雑・ファジー小説
- Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.241 )
- 日時: 2016/09/21 18:39
- 名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)
siyarudenさん、オリキャラ投稿ありがとうございます。
これからも応援宜しくお願いします。
此処からは本編です。
火野と河上は漆奈や戯の所へ行きハクマックルに事情を聞く。
「全ての元凶がエリクンと言う事か」
「と言うか、蓬莱延命呪詛呪像様激怒してるじゃないか!何で悪党に任せたのかが分からない!」
「俺に正義を教える為にエリクンを探しているぞ……」
ハクマックルは刀を構える。
「エリクンは全ての強者の魂を喰らおうとしているんだ!蓬莱延命呪詛呪像様が危ない!皆、行くよ!」
「何処に……?」
ハクマックルは挙動不審になりながら店を出る。火野と漆奈も後を追う。河上も行こうとすると火野が止める。
「河上、お前は戯と時雨を見張ってろ」
「.....?」
「エリクンは妖怪を喰らう刀を持っているんだ。狙われてもおかしくない」
漆奈は呟く。
「ハクマックル……」
漆奈はハクマックルの傍に行く。
「僕は親友を斬るのか?それとも元凶を斬るのか?」
「それは自分で判断する事だ!」
「.....そうだね」
ハクマックルと漆奈は一緒に走ろうとする。すると、火野が大量の傀儡に襲われる。
「火野!」
「ハクマックル....!」
店の中では、時雨と河上、戯がいた。
「火野.....」
「.....エリクン」
「偶然だな?ハクマックル。だがお前に用は無い!俺は戯って言う女を喰らいに来た」
河上は構える。
「戯。時雨を連れて逃げるんだな」
「あら、わっちも戦えるぞぇ.....」
「それじゃ時雨は誰が守るんだ。って火野なら言うぞ」
時雨は構える。
「.....私だって戦うよ!私達の為に傷付く火野達は見たくない!」
火野はエリクンを見る。エリクンは笑う。
「その程度の実力で俺に立ち向かうとはな?」
「その刀が無いと威張れない奴よりはマシだよ」
「黙れよ!弱者!」
ハクマックルは憑き神を召喚する。
巨大な九狐の姿で常に焔を纏っているヌイ。
二匹の巨大な黄金の龍で雷撃を纏っている男の子がライテム、女の子がライニ。
巨大な銀狼で口に太刀をくわえているレタル。
「これ以上、魂を喰らい続けるなら........僕は君を斬る!」
「斬りつけた者の魂を喰らう事で刀の霊力は増幅され力を増していく
更に喰らった魂達の能力を自分の物として自由自在に扱う事が出来る。俺は嬉しいよ。お前と対等に話せて」
「対等に....?僕等はいつも対等だった」
「目障りだったんだよ!俺より優れているお前が!村の誰からも期待されているお前が俺に馴れ馴れしく親友面している所が一番虫酸が走るんだよ!」
エリクンは抜刀し、カタカタと言う音を鳴らす。ハクマックル達は震える。
刀に刻まれた魂が叫び轟き共鳴し力を増幅させる。
「僕は邪悪なる魔を封じ込め、能力を打ち消す事が出来る!皆、行くよ!」
「ただそれは直接斬らないと駄目だろ?しかし、期待の英雄は大変だな。大切な親友を自分の評価の為に殺すんだからな!」
漆奈は叫ぶ。
「正義の道を正すのが英雄だ!」
しかしエリクンは刀を飛ばす。
「刀はひとりでに飛んでいきお前と戯を刺す」
ハクマックルはエリクンとの想い出を思い出す。憑き神達はエリクンを襲うがエリクンは憑き神達を睨む。
「余計な事をしたら斬るぞ?」
「……」
すると、河上が店を出て刀を振る。すると衝撃波がエリクンを襲うが衝撃波を喰魔刀・エペタムが喰う。
「なんのつもりだ?」
「俺の能力は刀から鉄さえ斬れる衝撃波を放出する事だ」
「それがどうした?お前も喰われたいのか?」
すると、火野がエリクンを殴る。エリクンは倒れる。戯は店から顔を覗き話す。
「わっちを喰らいたいならまず火野を喰らってから相手してやるかぇ.....」
戯の後ろに蒼焔の八岐大蛇が召喚される。
「摂氏一万℃の世界をたっぷり味合わせてありんしょう!」
エリクンは笑う。
「こいつなんていつでも喰う事が出来る!代わりにハクマックルを刀に喰ってやるよ!ついでに憑き神達もな!」
「直接斬って封じれば.....」
漆奈は戸惑う。
「このままだと負ける……!」
すると蓬莱延命呪詛呪像がエリクンを襲う。
「死の裁きを!」
「その裁きすら俺は喰らってやる!」
しかし互いに力を打ち消し合う。
「ほう、俺の能力に匹敵するとは!」
エリクンは身体が震える。
「....動け、身体!」
戯は呟く。
「わっちには分かる.....お前、刀に体が付いてきておらん.....それに刀自身も疲れておる。いくらでも魂を食えるっていうてもリミッターはある」
「りみったー?訳の分からない事を言って!俺との勝負に逃げる気か!」
「....」
蓬莱延命呪詛呪像はエリクンに攻撃しようとするが、漆奈と河上が止める。
「駄目……」
「何故だ!」
「此処は火野と……」
漆奈は迷っているハクマックルを見る。
「うああああああああ!!!」
エリクンは刀を振り回す。
「俺は.....この世で一番強くなる為に人を斬る!」
「……そんな大きい事を言ってお前は何をした」
「.....?」
「刀を盗むと言う愚行に走り挙句の果てにはその刀を利用して自分が強くなったと勘違いし、何より親友を殺そうとした」
「.......黙れ!傀儡共よ!火野を殺せ!」
火野は刀を持ち傀儡達を一網打尽にする。
「……」
ハクマックルは頭を抱え責任を抱える。
「僕にはやっぱり出来ないよ。どんなに悪でも僕の親友だ」
火野は刀をエリクンに向ける。
「お前では俺を殺せない!」
「お前も剣士ならば自分の力のみを使え」
河上は自身の刀の柄の方をハクマックルに向ける。
「....?」
「これは俺の刀だ!俺の力だ!俺に指図をするな!」
「お前は弱いな」
「!!?何言ってんだよ!」
「剣豪ならば、どんな刀でも戦えるはずだ」
「......」
「剣士の誇りを捨てたのならばいくら貴様は最強でも周りから見れば妖怪だ」
戯はエリクンを見る。エリクンは刀を取る。
「俺は最強の剣豪だ。だが肝心のお前はどうするんだ?まさか喰魔刀・エペタムでも使うのか?」
エリクンはエペタムを握る。
「馬鹿。相手をするのはハクマックルだ」
ハクマックルは河上の刀を持つ。
「.....エリクン」
「お前だけは絶対に殺す!」
勝負は目に見えていた。地面にエリクンは倒れる。ハクマックルは喰魔刀・エペタムを回収する。
「ちゃんと警視庁に行って罪を償って.....」
ハクマックルはエリクンを捕縛せず、火野達の元へ行き神社へ向かう。
「おい何で捕縛しないんだ?!」
「……ハクマックルは最期にエリクンの改心を信じたのよ」
「どうして改心したと?」
「普通の刀を手にしたから。まだ剣士の誇りだけは残ってたのよ」
戯は店を再開する。
「大丈夫かな?」
「大丈夫さ。これで駄目だったらもう妖怪だねぇ.....」
エリクンは東京を静かに歩く。
「エリクン!組み手しようぜ!」
「いや無理だよ」
「エリクン!お前センスあるんだから!」
「そう言ってくれるのは君だけだよ」
「それよりさ僕、憑き神を出現させる方法が知りたいんだよね〜。まあ、まだ僕は若いから良いんだけどさ」
「.....憑き神は刀等の物に宿るよ」
「へぇ〜詳しいね!やっぱエリクンは凄いよ!」
「そうか?」
エリクンは呟く。
「君の方が凄いよ。本当に.....凄い」
エリクンは切腹する。
「.....あ。あ....」
エリクンが最期に見た景色は目の前に広がる警視庁だった。