複雑・ファジー小説

Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.242 )
日時: 2016/09/21 20:25
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

後日、榊は花を警視庁前に置く。

「……あたしゃどうすれば良いんだ……」

榊は忍者討伐部隊に属していた。細多喜と言う忍者討伐部隊隊長が現れる。

「……細多喜 隆人(さめたき たかと)」

「余計な事を考えるな。我々はただ任務を完璧に遂行すれば良い。例えこの身が削れてもな」

「全く、完璧主義だな」

すると、副隊長の後一条 練羽(ごいちじょう れんぱ)がカラクリ人形を持ちながら駆け寄る。

「……こちらの被害は30人。後は平民達の説得。それに」

「ほう、上の馬鹿達は俺に責任を負わせるつもりか」

榊の傍には伊達もいた。

「しかし犯人の野郎、警視庁の目の前で切腹とは……。どんだけ警察と言う組織が嫌いなんだよ!」

すると、八高 義弓(はちこう よしゆみ)が錆びた刀を持ってきて伊達に話す。

「刀を磨いてきました」

「……馬鹿、何でここで言うんだよ!」

榊は刀を見る。

「錆びた刀を八高に磨かせたのか。あたしの弟子に何してくれるんだ!」

「……うるさい!八高なんて一番の下っ端のくせに!」

細多喜は遠くを見る。

「だが、忍者や陰陽師、妖怪の勢力も失っている。今こそ叩く時」

榊は錆びた刀を処分しようと外れの方へ行く。

「此処に埋めれば問題無いだろ」

すると妖怪、黒姫が現れる。

「随分、芋臭い事をしてるのね」

「黒姫」

「私は此処にいて当然の人間だね。むしろ、妖怪の君が此処にいるべきではないのよ……!」

黒姫は笑う。

「こんな臭い文化はいらない。こんな密集した文化はいらない。これから外国の文化を中心にするべきよ。私のようにね」

黒姫の隣には暁 紅乃(あかつき あかの)パーヴェル・幅重はばかさねと言う警察がいた。

「とはいえ正式には認めていない警察だがな。しかし幕府は南蛮、いや南蛮と言う呼び方はもう古い。欧州おうしゅうの文化を全面的に利用し、古い文化を捨ててしまおうとしている。その為には欧州文化に相応しくない忍者、陰陽師は完全に消す」

「私は妖怪と言う存在を欧州の方に知らせるのは恥。ゆえに不確かな存在等を全て消しますわ。妖怪を無かった事にするんですよ。私ならそれが出来る」

「……あたしは負けないよ。妖怪も忍者も陰陽師も皆、江戸の文化を支えて来たんだ!」

「江戸なんて古いですわね」

黒姫達はその場から去る。

時は明治7年。江戸の鎖国を斬り世界進出の為新しい時代へと変わりゆく時、幕府は古い時代を世界に見られない為に世界に合わせようとしていた。髷は消えザンギリ頭が主流になり、着物と言う文化も徐々に無くなり、全て幕府の狙い通りになっていたのだ。