複雑・ファジー小説

Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.254 )
日時: 2016/09/26 17:53
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

安達は望田に家で水責めされる。

「もうイジメの域越えてるよ……」

「お前が呑気に遊んでいるからだ!な?俺は早く小林財閥を潰したいんだ。と言うか、こんな拷問に耐えられなかったらお前は小林財閥に勝てないぞ!」

「……」

「俺はお前の為を思ってやっているんだ!それにどうせ身体は強化出来るんだから」

地獄門は器具を持ってくる。ジャノックはメンテナンスをしている。

「このくらいのメンテナンスで騒いでんのか?安達?」

「はっ!?」

安達は強化され再び外に出る。

「……身体が軽いな。何か……うん」

安達は妙な気分で家を出てバイトをする。夜城は安達に話す。

「記憶が無いの?」

「全く無いんです。思い出したいんですけど思い出す暇が無くて」

「まあゆっくり思い出すと良いよ!」

「はい!」

安達は夜城と働く。安達は過去の記憶を探る。

「……何にも思い出せない……。俺はまず何者なんだ?」

すると、武藤と榊が現れる。

「あ、武藤さんと榊さん」

「安達、ファイアースターカンパニーからにも暗殺者を引っ張ってきた。俺は分からないがな」

「へ?」

榊は話す。

「今から呼ぶ暗殺者は通称シャドウと呼ばれているんだ。崎峰に続くあたしの弟子だ。だがシャドウは影が薄すぎて姿があたし以外で確認する事が出来ないんだ」

「どう言う事だ?」

「簡単に言えば、教室を思い出すと良いな。クラスメイトにはおり、馴染めているんだけど皆と距離を取っていて印象に残らず連絡先も交換しない様な奴だ。確かにそこにはいるんだけど、いなくても同じ存在と言う得意能力がある」

「……成程」

「そう彼はまさに暗殺者らしい暗殺者。それじゃ……彼は何処にいるか分かる?」

「え?……」

安達は探す。すると他の客と一緒に不自然なフードの男を見つける。

「あの人か?」

「お見事」

武藤は探す。

「分からないな」

「彼は見事に影に溶け込み一緒にいる初対面の他の客にすら気付かない。これが影の薄さを極めた男。織戸 カヲル(おりと)だね〜」

安達はカヲルの元へ行く。他の客は不審そうに見て去る。

「……僕は信じない……榊さんじゃないのに……見えるの……?僕が……」

「……あ、ああ」

「凄いね。彼は元々、反小林財閥の派閥に属していたんだよ。まあその派閥が崩れたせいで彼は今、丁度仕事を探していたんだけどね」

「派閥?」

「そう小林財閥の露骨な圧力に君以外にも立ちあがる者が現れたんだ。最近の手柄だと、フリーの記者が元ミゴ・ロークフの社長に接触。小林財閥の裏を語らせて小林財閥の実態を記事にしたりしてるよ」

「フリーの記者……」

カヲルは語る。

「名前は御法川 飛鳥(みのりかわ あすか)。反小林財閥と言うより、真実を追い求める為に小林財閥の中身を調べようとしている人間……。これ以上は知らないし、話したくない……」

「女性の記者か……」

「でも言動は男勝りだよ」

「御法川はこちらで接触するね。今は仲間探しが大切だよ」

「はい……」

安達は名前が書かれた住所へカヲルと向かう。

「何かあったら叫んで」

「分かった」

住所の所は、小林財閥が所有していたロボット工場である。安達は侵入する。

「このロボットは?」

「暗殺者に代わるアンドロイドだ。残念ながらこいつ等の戦闘力じゃ自爆でやっと暗殺者を狩れる程度だがな」

「うわっ!誰だお前!」

赤く輝くメタリックボディが安達の目の前に立つ。

「俺の名はHNRΩ(ハント=ニュートライザー=オメガ)。侵入者を殺害する為に生まれたロボットだ」

「ロボット?ロボットにしてはちゃんと話してるし、動いている……」

「面倒だが説明しないとな。小林財閥の財力ならば俺等は簡単に量産出来る。だが小林財閥の上の奴等は見た目ばかりを重視してくる」

安達は量産されるロボットを見ると全員女性の形をしている。

「機能性より性欲だとさ。お陰で俺は此処で壊れるまでいないといけない。逃げようにもプログラムが邪魔してな。まあ逃げるのも面倒だが」

HNRΩは眠る。

「お前を殺しても金にならない。全くロボットだって欲求願望はあるのだよ」

「なら金になるなら協力するのか?」

「ああ、だが高いぞ?それに俺は地獄門とヒワノと言う博士しかメンテナンス不可だ。プログラムは複雑だからな」

「……地獄門なら同居者だ」

「貴様、小林財閥か?」

HNRΩはライフル型の高エネルギー光線銃DC(ドライブキャノン)を構える。

「お、おい……!」

「面倒だ。小林財閥に利用されるのはな。怯えるな。貴様を殺しはしない。だが小林会長に言っておけ。俺を此処に閉じ込めた事を後悔させてやるよって。面倒だから逃げるなよ?ちょっとストレス発散に半殺しにするだけだ」

「カヲルー!」

安達はロボット工場から逃げ、走る。HNRΩは生産されるアンドロイドを破壊しながら疾走する。

「デリート!」

HNRΩは巨大な装置を撃ち、安達の前で装置を破壊させる。装置の破片が安達に刺さる。

「貴様の身体、丈夫だな。貴様はサイボーグか?」

「強化人間らしい……。けど、痛い……」

「ならば多少の重傷も関係ないか。手加減をして損をした。面倒だから一気に潰させて貰うぞ」

「人型ロボットってこんなに強いのか……」

「俺に消せない標的はいない。常に依頼達成率100%、それがこの俺HNRΩだ」

「……」

「俺は自分勝手な人間が嫌いだ。面倒だし。だが俺は面倒をわざわざ起こす人間がたまらなく消えてはいけない存在だと思う」

「……そう言えばお前ロボットなのに結構面倒って言ってるな……」

「普通のロボットなら目的に一直線に向かい無慈悲に目的を果たす。だがそんな行為はあまりにもつまらない。だから俺は自分で何に対しても面倒だと思うプログラムを入れた。プログラムの解除は出来ないがプログラムの追加は出来るからな。もしかしたら俺は面倒を起こす人間に憧れているのかもな……とにかく、面倒を起こせる程、暇がある生命体。無駄こそが俺の求める究極体である」

「……」

「自分の為に生きて見たいのだ。まあ俺はロボットだから不可能だがな。しかしこんな面倒な話をお前に言ってしまうとはな。プログラムのせいか?」

「それはプログラムじゃない。自分の意思だ。HNRΩ」

「この姿を見ろ。俺は人間じゃない。それに何度か人も殺してる。俺のプログラムは人を殺すと快感を得られるプログラムは備わっていてな……。これはプログラムか?俺の意思か?」

「……それはこれからの自分が決める事だ。今、俺を半殺しにする事が良い事か悪い事がその結果によってな」

「何故だが貴様とは気が合いそうだ。今の貴様の血液の状態、瞳孔を見て貴様と協力する事にした。反小林財閥の組織に入る事に」

「……何で反小林財閥って分かったんだ?」

「何処からか高速言語が聞こえてきてな」

「高速言語って暗号か?」

外ではカヲルが地獄門と共に、HNRΩと高速言語で会話していた。地獄門は高速言語で話せる装置を使う。

「ギャラ交渉成立だよ。でも、僕を此処まで呼んだ声は何だったんだ?」

カヲルは喉を痛める。

「普段喋らないから、調べておいた地獄門の家から誘導する為、大声使っちゃったから喉痛めちゃった……。でもこうしないとロボット相手には叶わないよ。サーモグラフィとかで見られたら厄介だもんな……。ロボット……」

カヲルは過去を思い出す。そこにジャノックと望田が現れる。

「今度は箱責めが良いな……」

「流石に壊れるぞ?俺は楽しいけど」

「モヒカンだ……。怖い」

望田がそのまま通り過ぎるがジャノックはカヲルに反応する。

「怖いならこっち見るなよ。フード」

カヲルは自分の存在に気付かれた事に気付く。

「ど、どうして?今日僕調子悪いのかな?」

カヲルと安達とHNRΩは家に帰るが誰もいない。

「地獄門博士は?」

「ピートの散歩か、妹の所に行ってるかです。望田は……フィギュアでも買ってるのか?」

「俺は寝る。任務以外は起こすな」

カヲルは家を出る。

「……職場戻る」

安達は気付く。

「そう言えば、飯食べてないな……。改造されたせいで食欲と空腹の感覚が消されたんだっけ……」

安達は考える。

「記憶を思い出さないと……でも小林財閥はつぶさないといけないのは本当だし……」

安達は頭を抱える。

「何で俺がこんな目に……」

安達は身体を見る。身体には大量の傷が付いている。

「改造手術の跡だ。俺、このままだと人間辞める事になりそうだ……」

安達は今さら、記憶喪失の大事に気付く。

「小林財閥をもし潰せたとしてもこれからどうする?望田は危険だし、ファイアースターカンパニーとも契約は切れるだろう。……俺はどうすれば。そうだ、夜城さんだっ!」

安達は少しだけ記憶を思い出してくる。

「彼を……」

「了解。でもどうし……」

「脳を使ってマサークルを……」

「彼で……彼は……」

「これも……」

すると望田が安達を殴る。

「休むな!可愛い子を集めろ!」

「はい!」

安達は書かれた住所に急いで行く。

「万屋?今時こんな所あるのかよ……」