複雑・ファジー小説

Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.256 )
日時: 2016/09/27 17:54
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

万屋の待合室で椎名 美月(しいな みづき)と言う近所の病院に勤めていた彼女は初対面で安達に相談をしていた。

「ある患者の様子が明らかにおかしいんです。でも、院長や他の看護師は異常なしって決めつけているんですよ」

「成程」

「その原因究明の為に立花さんの所に向かった訳です。お金は私の貯金です」

「でも何で立花さんに?此処は小林財閥とは関係ないから安心と言う保障は無いですよ。もし小林財閥に見つかったら……」

「そうですね……。私の勤務先の病院も小林財閥が経営を握っていますから」

「そうだったのか」

立花は椎名を呼ぶ。

「それじゃあ、私は……」

「機会があれば病院に行くよ」

「いえ、大丈夫です。ちょっと発散したかっただけなので」

数分後、椎名は万屋を出る。そして立花は安達を呼ぶ。安達は席を立ち立花の元へ向かう。

「さて用件は何だ?警察でも解決出来ない、弁護士でも解決出来ない悩みをトップギア入れて解決してやるよぉ!」

「……は、はい。え〜と、小林財閥を潰す為に反小林財閥を設立するんですよ。それで、スポンサーとかは決まったんですけど仲間が足りないのでこうして直接スカウトしてます!どうでしょう、一緒に小林財閥を潰しませんか?」

「そんな寄せ集めしたって意味ないね!そこは酒を飲んで語り合ってから決めようじゃねえか」

「いや、そんな暇は無いですよ。さっきの椎名さんだって」

「椎名は今度一緒に酒飲むよ?」

「飲むんですか!?」

「知り合いなのか?」

「ええ、初対面で相談してきた人ですよ。自分も初対面で怒鳴った事あるんですけどね」

「でも協力はするぜ。小林財閥はあいつから悪い噂ばかり聞いてるからな」

「あいつ……?」

「ウチの手伝いなんだよ。ただ、あいつの心が何度酒を飲み合っても分からないんだ.....全く」

「……」

「暗殺の世界では有名だぞ?」

「何で俺が暗殺者って?」

「.....?」

「俺はただ、反小林財閥を設立すると言う事しか言って無いが?」

「あいつがお前に興味を持ってね。今、小林財閥の情報を集めてるよ。それできっとあたしの所にも来るはずって事であたしはあいつからの指示である程度の小林財閥の情報を持たされているって訳だ」

「……とにかく、あいつって人が頑張ってるのは分かった」

「ただ味方だと思わない方が良い。彼を信用させたら最期。全ての機密情報を高値で流出させ裏切るからな」

「……興味があれば味方に。飽きれば敵に。気まぐれか……」

「だからその内、飽きるだろう。その前にあいつ、うつろを完全に飽きさせないように何らかの処置をするべきだな」

「……暗殺の世界は金と裏切りと血のめぐり逢いだからな。そういうのは……慣れないね」

「だから仲間くらいといる時は暗殺忘れて酒飲んでワイワイやりてえんだけどな」

「酒飲みたいだけでしょ……」

安達と立花は盛り上がり、銃の話等をする。

「あー俺、パートナーって言う推理ドラマが好きなんですよ。ちょこちょこ、相棒じゃなくてパートナー変わってますけどね」

「あたしはスパゲッティウエスタンだね。あれは名作だ」

「西部劇ですか……!良いですね」

一方、椎名は患者の元へ行っていた。

「……」

患者の名前は一条マロン。元々は内科で診察していたが何故か精神科で検査をされ入院されている少女である。

「小林財閥が絡んでいるとなるとかなりヤバいわね」

椎名は動揺する。

「何がヤバいんですか?」

「ぁ……」

「椎名さん、今日こそ私と付き合ってくれますよね?」

「……あ、あの、望田さん」

「別に返事は後で良いんです。……君といれるだけで」

「は、はあ……」

椎名はその場を去る。望田は呟く。

「次はどの子を口説こうか〜。ふははは!愛するよりも愛されたい!」

望田は昔を思い出しながら病院を歩く。

「見境、私は君よりも幸せになってみせるよ。私を捨てた事を後悔させてやる……!」

椎名は一条の元へ行く。一条は明らかに精神的におかしくなっていた。

「パパー、ママー、パパー、ママー」

「院長はただの薬の副作用と言っているが……」

他の看護師達は椎名を冷たい目で見ていた。そして、ファイアースターカンパニーは。

「見漫間組長……社長。草野って男が安達について相談があるって言っているが?」

「弟子志願者か?」

「知らん。お前等が適当にしてくれ」

武藤と榊は草野の元へ行く。

「私、息子に言われたんです。……仕事をしている父が好きだって。暗殺を胸張って誇れる仕事じゃないんですけどね。ただ、私には暗殺しか残って無いんですよ」

「あ、そう。まあ良いんじゃない。うん、それじゃ雇用契約完了だね」

「ちょっと、武藤さん?軽すぎませんか?」

「黙れ、寄生虫。いや、疫病神か?」

「寄生虫って……」

武藤と榊は会社に戻る。

「こ、こんなはずじゃなかったんだけどな……」

ただ、その後見漫間と草野は驚くほど仲良くなる。一方、安達は夜の街を立花とお酒の飲みながら歩いていた。

「立花さん。椎名さん呼びましょうよ」

「椎名は明日だ。それより明日バイト早いんだろ?」

「でも仲間のノルマ達成しないと望田が……」

「ほら、フリー暗殺者の住所だ」

「そうそう、夜城さんが紹介してくれたんだ。って此処は……事務所?」

「人材派遣の事務所だな。会社では無いからあたしと同じだな」

「そうか……」

ボロボロの事務所の看板には、たいら事務所と書かれていた。

「……何か居心地が良いな」

「そうか?凄く汚いぞ?掃除してえ」

「どうも?どうしました?」

立花と安達の前に現れたのは平と言う男。

「夜城さんの紹介で来ました」

「おっ、それじゃ君達が小林財閥の社員か。いや、俺達さ、暗殺者なんだけど一旦、一般人になってから最近暗殺者に戻ったのよ。てかさ、暗殺者って……」

すると、犬山とトルベルアが平の前に現れる。

「カツサンドー!!!」

「……おい、金くれよ」

「お前等は子供か!俺達はこの3人で何とかやりくりしてんだけどさ。俺はもう大変なんだよ」

立花と安達はトルベルアに驚く。

「お前って、ミゴ・ロークフの副社長じゃないか?」

「草野さんもいたね」

「遠い記憶の彼方だ。てか草野って誰?」

「それはアルベルトでしょ。榊さんから聞いてたのは夜城さんと同じ元ネームレスの看守じゃ?」

「遠い記憶の彼方だ。夜城は暗殺者になれば……」

犬山はキムチを食べながら叫ぶ。

「磯野!植野!はい、歌います!ハーモニカ横丁!木村は……」

平は犬山を蹴り飛ばす。

「まあ望田からも連絡が入ってたからな。協力するよ」

「一気に3人!」

「四日くらいで良く頑張ったな!トップギア入れすぎだ!酒を飲んで.....」

「あ、忘れてたけどウチにはもう一人いるよ」

「もう一人?」

尾崎おざきって言うある悪魔の下僕がいるんだ」

「……はっ?」

「俺も良く分からない。とりあえず、ミゴ・ロークフの社長豪遊施設部門の社員だったけど悪魔のお告げでまた暗殺者に戻った経緯がある」

「豪遊施設部門って……」

犬山は叫ぶ。

「盗んだバイクで走りだす〜!」

トルベルアは歌う。

「ILOVEYOU〜♪」

「ネタキャラのオンパレードかよ……」

すると、尾崎がバイクで事務所に突っ込む。

「いやっほっほっほっほっほい!」

尾崎は踊りだす。

「一番酷いな....!でも飲み会に行くと楽しそうだ!」

「……こいつは流石に……」

「こいつもセットでっせ。安達はん」

「……平氏」

安達は事務所を去り立花と考える。

「サイボーグ、ロボット、そろばん、シャドウ、万屋、平氏、犬山、トルベルア、尾崎……。椎名さんとか暗殺者じゃないんですか?」

「違うし彼女は小林財閥だ。小林財閥が潰されると小林財閥の社員は全員職を失う.....」

「そんな事考えて無かった……」

「......まあなんとかなるだろ!」

「なるのか?」

「......」