複雑・ファジー小説

Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.272 )
日時: 2016/10/04 18:01
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

すると、望田の元に椎名がやってくる。

「……望田」

「待ってろ……こいつを殺して、遺産相続と保険金を貰って、他の奴等も同じ様にして二兆円を手に入れてやる」

「そんな事をして一条が喜ぶか?」

安達の身体はもう限界を超えていた。

「……うるさい!黙れ!」

望田は呟きながら椎名を飛ばす。椎名は全身を大怪我する。

「無実の罪で捕まり、暗殺とか訳の分からない事に付き合わされ、好きな人から親友の代わりの当て馬にされたんですよ。私が好きな人を助けたにも関わらず!その時から私の人生は変わった。だから……だから……人生をお前のように替えたかった」

「……?」

「木村の様に、出来ない事をやってのけたかったんだ。私はその為に……反小林財閥を設立する事を決めました。だが私は所詮、平凡……。何も出来なかった。せめて僕の英雄だった君を殺す事にした。殺せば君よりも強い事が証明されるからね。一条の事なんてどうでも良いんです」

「……平凡こそ最大の悪。自分の愚かに気付く事が出来ないからだ」

安達はよろよろになりながら椎名を抱える。

「何も出来ないからって人を傷つけて良い訳無いだろ……。それに俺は木村じゃない。安達だ、安達だよ。それに俺に任せて反小林財閥を動かしたってお前の何が満たされるんだ?」

望田は今まで安達に全てを押し付けていた事を思い出す。

「だがお前や地獄門がいなかったら俺は生まれてこなかった。俺を誕生させたのは感謝してるよ」

「なら、服従装置を繋げて私の奴隷になれよ」

望田は笑いながら、自分の頭に拳を付ける。

「私はもう、醜くなりたくないんですよ」

望田は自分の頭を殴り、頭を破壊させる。

「……望田!」

安達は椎名と望田を助ける為、救急に連絡しようとする。しかし地獄門 士がそれを止める。

「病院を呼べば、この事件について警察が嗅ぎつけるだろうね。反小林財閥にも影響があるから警察は呼ばない方が良い」

「それじゃ見殺しですか?」

「僕が手術を行う。損傷がどちらも激しいからサイボーグは免れないけどね」

「……そうですか」

「君は大会に集中するんだ。僕がきっちり改造するからね〜」

「大会と言うより殺し合いですけどね」

数日後、安達は眠っている地獄門 裁の元へ行く。地獄門は大きなカプセルの中に入っていた。

「必ず戻って来る。それまで待っていて欲しい」

安達達は大会に挑む。移動方法は小林財閥から用意された幾つかの車で何処か遠くへ向かう。

「おい……車に何か仕込んでる訳じゃないだろうな?」

「……此処で殺しても公開処刑は不可能ですよ」

安達達は話す。

「チーム名何にするんだ?」

「向こうはデストロイヤーズだろ?」

「どうでも良いよ……」

安達達を乗せた車は地下に入り、会場へ急ぐ。

会場は小林財閥本社の真下に設立されている。

「あれ?トーナメントの相手は?」

見漫間は笑う。

「どうせ八百長だ。ささっとやって終わらせようか」

「……?八百長なんて無理ですよ。だって皆小林財閥の子会社ですから」

「……あ?」

見漫間は今さら、反小林財閥に気付く。

「俺は……」

「気付かない方がおかしいですよ」

「騙されていたのか!?金返せ!地位返せ!」

「もう手遅れです」

「……許さないぞ!」

「優勝すれば良いだけです」

「出来るか!お前等で出来る訳が……」

見漫間はショックを受ける。カヲルは話す。

「夢は何?」

「月面着陸……!」

「……そんなの誰にも出来る訳が無い……」

「んだと!?……夢がどんなに叶わなくても足掻け!足掻かないと駄目だろう!どうしてやる前からそんな事が分かる!」

「そう思ってるなら僕達を応援して……」

「お前等は商法の為に雇っただけだ!夢もクソもあるか!」

しばらくして、安達達は自身の武器を持ちながら控室へ向かう。

「ついにこの日が来た。絶対に勝つぞ!」

相手は小林財閥の傘下の飛行機会社、スクラップ。