複雑・ファジー小説

Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.274 )
日時: 2016/10/05 17:43
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

武藤と榊と尾崎も参加する。

「……とりあえず、爆破装置は付けたか?」

「後は安達に任せるだけだよ〜」

「では……」

そして試合が始まる。ルールは味方の陣地に守るべきターゲットを配置させる。そして互いのチームがそのターゲットを先に殺した方が勝利。ステージは技術により精巧な舞台が整えられる。今回のステージは山道。山に囲まれた道路が舞台。

「反小林財閥は公開処刑にしろ!」

しかし勝負はすぐに決まる。見物していた小林財閥の小林会長は驚く。

「……おいおい、八百長にしては酷いだろ」

「違うわよ、勝ったのは反小林財閥」

小林会長は前のめりになりながら安達を睨む。

「あれは……。見境、どう言う事だ!」

「……知りません、クソジジイ」

「え?何て言ったんだ?耳が遠くて……」

見境はそのまま去る。

試合を見ていた観客は大ブーイング。ブーイングに包まれながらも、安達達は観客をただ静観していた。

そして2回戦、3回戦と勝ち進む。

見漫間も試合を見ていくたびに考えが変わる。

「……ブーイングがこれほど心地いい事は無いぞ。怖いけど」

「そうですか……」

「ああ、足掻け!俺も全力で応援する!」

そして決勝。圧倒的な強さで安達達は敵を撃破していった。

決勝の相手は小林財閥直属部隊、通称デストロイヤーズ。

ブリエ・ティラトーレ
エクラ・ティラトーレ
ドゥーロ
バルトマン
ヒワノ
朽葉 蓮(くちば れん)
三國 涼太(みくに りょうた)
神代 真央(かみしろ まお)
桐生 緋色(きりゅう ひいろ) 
そして、木村が撃破していた元聖ひじりや冥西隊のメンバー。

小林会長の隣にはアドルフと言う元聖のメンバーがいた。

「あいつは大丈夫だろうな!」

「あのゴミ共等、すぐに蹴散らせましょう」

反小林財閥。

回転式拳銃でHNRΩに投げられた弾薬を側転をしてリロードするという銃の使い手。立花 桐華。

確実に眉間にエネルギー銃を撃ち殺傷する姿はまさにロボット。HNRΩ。

機械化された腕の鋏で敵を切り裂き敵を殺す。ジャノック。

いつのまにか、ターゲットを殺害し、試合を終わらせる。織戸 カヲル。

何もせずして敵を殺す、甲斐。

一番に切り込む、安達。

いつも、ターゲットの役割を果たす榊。

そしてその他。

安達達はブーイングの中試合に出る。ステージは劇等を行う舞台場。まさにステージ。

「こいつ等を倒せば小林財閥の形成は大きく崩れる」

バルトマンは呟く。

「どうでしょうかね?」

バルトマンはマントを飛ばす。するとマントから大柄の化け物が現れる。

「……」

安達は構える。観客の所には見境が辛そうにしている。

「ふふふ……あたしに逆らった事を後悔させて思い知らせてやるわ。全てを叩き潰してあげる」

見境は狂気的な目で安達を見る。この時から彼女には愛を捨てた。この世の悪を全て拾い上げる為に。この世を恐怖で支配をしこれからの世界を想い巡る。失った世界を巡る事もあるが、その世界に住む事は無い。彼女が造ろうとしている世界は望んだ世界なのだから。そして彼女は怪物となる。

「安達を殺せ。木村」

大柄の化け物は叫ぶ。

「彼は木村。かつてプロの暗殺者でしたが、小林財閥に保護され実験体にされて……化け物に」

「ぐああああああああああああ!!!」

木村は大きく叫ぶ。

「……あれが俺のオリジナルかよ」

そして試合が始める。勝負はなかなか付かない。

「獲物達を鏡から見たらただ、掌で踊らされている人形に過ぎないな」

「早く兎を狩りましょう、お兄様♪」

ドゥーロは拳を握る。

「孤児院の為に……潰す。俺には小林財閥が必要なんだ」

ターゲットの桐生は笑う。

「ボクを楽しませてよ♪」

そして闘いは白熱し長く続いた。

ジャノックは叫ぶ。

「てめえら死病の犬共に明日は来ねえんだよ!」

「黙れ、裏切り者!」

「てめえの悲鳴をもっと浴びてえよ」

安達は木村を殴る。

「俺が俺を殴るって意味が分からないな」

「ぐああああああああああ!!!」

「そうか、俺は安達でお前は木村だもんな」

安達は木村を殴る。木村は切なく安達を握る。

「うがぁ……」

安達は木村を桐生のいる所に思いっきり殴る。

「……ふう、結構あっさりだったな」

観客は騒然とするが、見事安達達は優勝を飾る。

「や、やったー!2兆円だ!2兆円!」

ドゥーロ等は桐生が死んだ事に驚く。

小林会長は叫ぶ。

「……クソっ!俺の金は渡さんぞ!奴等を奴等を殺せ!」

アドルフは困惑する。そこに木村を背負った見境が現れる。

「見境……お前が細工の指示をしなかったからこうなったんだぞ!」

「……もしもあの時、あたしは自力じゃなくて好きな人に助けられたら変われたのかな?あたしが選択した世界は正しかったのかな?」

「何を言っている」

見境は木村に抱えられながら笑う。

「あれを見て、地下から脱出する為のエレベーターよ」

「脱出?」

「安達以外の反小林財閥が命を賭けて貴方達をこれから物理的に潰すつもりだわ」

武藤と榊は連絡する。

「地下だが電話出来るのは良い事だよ。2兆円を爆発で燃やしてこの会社を物理的に消せ。ついでに、会長と社員もだ。そしてスキャンダルを出して社会的にも消せ。頼んだぞ、御法川」

安達は驚く。

「武藤!?榊?」

「予期せぬ事が起こると、人はその事にしか集中出来なくなる。そこにスキャンダルが入る隙間がある。金が燃える匂いはさぞ、愉快だろうな」

「……見漫間の会社は?」

「大丈夫だ。カヲルがもう借金を返せる分の金を運び出している」

「そういえば……」

「まあ貧乏経営には戻るだろうが、これで第二の小林財閥が出なくて済む。金を持つと人は夢から欲望に飢えるからな」

「見漫間がそんな事すると?」

「平凡こそが最大の悪だ」

反小林財閥はエレベーターで逃げる。観客達は訳も分からず慌てる。

小林会長は安達を追おうとはせず、金の元へ走る。

「邪魔だ!金ー!」

アドルフは呟く。

「……お前は何故、小林財閥にしがみ付かない」

「怪物には相応しくない組織だったからよ」

小林は金の元に走る。金は大きく燃えている。

「金!金!私の財産が!うああああああああああああああああああああ!!!」

小林は自らの身体で消火を目指すが小林も燃える。

「ぐああああああああ!!!」

小林は金と心中した。

この火は消える事無く、燃えていた。地下を通る色々な線や管が熱され、小林財閥の本社にも影響が及んだ。

小林財閥は様々なスキャンダルにより、色んな企業から衰退する事になり最終的に会長が不明な死を告げ、全財産が無くなった事で経営どころでは無くなり倒産してしまう。

しかし、この火が何処から出たのかは今だに世間では不明。地下施設があった事は確かだが、どう言う所なのかは火の影響で何も分からない。

こうして、小林財閥の暴走は幕を降りたのであった。