複雑・ファジー小説
- Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.278 )
- 日時: 2016/10/07 20:30
- 名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)
点在は拠点の見張りをする。
「あー……補給部隊来ないかな。来ないよな」
点在は虫を食べながら銃を磨く。すると、拠点内で爆発音が聞こえる。
「おい!大丈夫か!?」
「まさか……拳銃に本来入れるべき銃弾と別の弾を入れたんじゃ」
「いいえ……度胸を鍛えるために一人ロシアンルーレットをしてたら弾入ってました……」
「と、当然だ!阿呆か!お前!」
六田口は話す。
「ん?何?芸者とギャンブル?俺もやりたーい!」
「黙って下さい!」
「あ、逆らったな。お前、次に補給部隊来たら異動させてやるよ。はっはっは、無線でちゃんと伝えてやるぞ!」
「……」
登岐目は葛西と話し合う。
「いつまで続くんだろうな、この戦争」
「俺の髪の毛が茶色に染まるまで」
「何でこんな事をしないといけないんだろうな」
「坊主になる事で髪のありがたみを知る事が出来るから?分かんね」
「俺達はこんな事をする為に生まれたんじゃない!」
「じゃあ、六田口みたいに命を有効活用しちゃいます?」
「だが俺達は勝つまで闘わないといけない!負けたらどうなるのか分からない!」
「負けても生きてれば良いっしょ」
「お前は気楽すぎる!なんだやる気の無い返答の数々!もっと戦車を戦闘機を強化させてくれよ!」
「この国にそんな予算は無いね〜」
「ぜいぜい、敵国から見れば標的の的程度か……。それにしても六田口はどうやって、あんな贅沢をしてるんだ……?」
「軍用手票って言う戦時用の仮の貨幣を使ってるらしいよ。まあ、敗戦国の場合は払える金が無いから紙切れになるけどね」
「敗戦確定!?そうなったら、ドイツって言う国みたいに金を搾り取られるぞ」
「まあ、そんな未来より俺は明日を生きる事を考えるよ」
「うるせえ、明日どう、お国の為に死ぬかが大事だ。ゲリラに病気。戦車は歩兵以外は役に立たず。んで、すぐ、壊れる。メンテナンスをする暇も無いからな。国は人より金。人は馬鹿みたいに多いからか?」
「愚痴言うなら祖国じゃなくて敵国に言ったら?」
「そうだな……。ば、バーカバーカ!武器にた、頼り過ぎの馬鹿めっ!あんな奴、全員死ね!何かしら奇跡起こって死ね!」
「内容ペらっぺらだね」
「うるせえ、暇つぶしにはなったろ」
「……」
登岐目は眠る。
「……明日もあの戦車に乗って敵に突っ込んで意味の無い特攻をするのかね。畜生、安くて大量のゴミ(戦車)を造るより、高くて良いゴミを造った方が国として良いのでは……うん、単純にそれを造ってる人物と時間がいないんだな」
翌日。点在はよだれを垂らしながら眠っていた。
「見張り交代だ」
「あっ……はい」
「よだれは落ちた奴も含めて飲んでおけ。水分補給にはなるだろう」
「それよりうるさいんですけど」
「ああ……六田口が用意した鶏のせいだな」
大量の鶏がコケコッコー、コケコッコーと叫んでいた。
「なんで鶏がいるんだよ!昨日まで……」
「補給部隊が早朝に来たらしい。まあ、敵国も寝てるだろうからな」
六田口は笑う。
「この鶏がいれば、毎日新鮮な卵が食えるぞ!それに、食料が足りなくても鶏を食えば良い!」
「鶏のえさは?」
「えさ?鶏に餌って必要だったか?」
「……」
鶏は腹を空かせ、食料を食い荒らす。
「俺達の食事がーっ!」
「どうすんだよ!しかも、鶏だって病気にかかるんだぞ!病気になったら鶏も食えなくなるじゃん!勿論、卵も!」
六田口は叫ぶ。
「こ、こんな事があろうかと!俺はこの鶏を有効に使う方法を考えた!」
「あくまでも失敗は認めないんですか」
「それは物資運びだ!ぶわっはっは!俺、天才!」
「確かに天災ですよ」
一方、点在は敵の簡易基地を発見していた。
「あそこに潜入して爆弾を設置するんだ」
「……本気ですか?」
「大丈夫、簡易だからそんなに敵の数は多くないと個人的に思ったり思わなかったりしちゃってるけど多分、どうにかなるんじゃないかなってそんな風に思ったらきっと大丈夫だよ」
「結局分からないって事ですね」
一方、登岐目と葛西は戦闘機のメンテナンスをしていた。
「もう、ボロボロやんけ〜」
「エンジンもろくにないぞ。補給部隊早朝に来たのに」
「補給部隊が届けたのは無駄に多い鶏とほぼ食われた食料だよ」
「あー腹減った……」
「それを言うな。まだ俺達はルーレットで選ばれた方だぞ。運が良いんだよ」
「まあ、こんな戦闘機に乗れって言われたらもう遺書書くね〜!」
「……そ、そうかよ。そんな決意表明されても困るぞ」