複雑・ファジー小説
- Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.297 )
- 日時: 2016/10/20 20:25
- 名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)
ミスターH『……遂に誰もいなくなったか。シャボン玉のように弾ける時が来たのだな。いや煙の様に消える時か』
capture5 幸福
6年前、アイロニーは友人とチャットを始めた。
「な?一緒にやろうぜ!」
「良いわね〜」
「俺も……!」
マリー『此処が仮装パーティ?』
輝『へぇw』
アイロニー『単純なハンドルネームだなw』
j『ww』
もも『まあ分かりやすくて良いじゃんw』
ボーン『それにしても、こんなに知り合い来てくれるとありがたいなw』
アイロニー『管理人さんw』
現在。アイロニーは同僚と共に酒を飲む。
「お前、何してんだ?」
「何もしてないけど、何?」
「んー、いや」
(今の関係に不満がある訳でも無い。ただ、とても耐えきれない程に気を許したくない)
チャットと言う関係がアイロニーにとってベストな関係だと考え始めてから、リアルとの関係に苛立ちを覚えていた。
「……うぜえな。あいつ等」
アイロニーは工事現場でタバコを吸う。すると、柏木の部下である大島と渡辺がスコップを持って現れる。
「此処で落とし穴掘って前田を落とし、鉄パイプを前田に向けてフルボッコするんだな」
「おお、何で確認した」
「いや、流石に俺達でも躊躇うよな」
「……いくらなんでもやりすぎなんだよ。前だってノコギリで耳切り落とすとかシャレにならねえよ、気持ち悪い」
アイロニーは隠れる。
「しかし、何でわざわざこんな遠い情状町に?」
「身元バレたくないんだと」
「成程」
「スコップ持って電車に乗った俺達はどうなるんだろうな」
「考えて無いだろ、そんな事」
最終的に工事現場には大量の砂が道路に出されていた。
一方、マーチは支給された家具を設置していた。
「……私の怨念は七里くるみ等に人生を狂わされた事に対する復讐だ」
「そうなんだ」
「私はずっと同じ人物、七里くるみ等にイジメを受けて来てね。でも、親は無関心。だが七里 嘉と言うくるみの妹は私を助けてくれた。まあ……。
元婚約者だったんだがね」
「.....何歳の時?」
「高校生で、私達は結婚の約束し、全てから逃げる決意をした。だが、七里くるみは私を脅したのだよ。七里 嘉は私よりも年下で学校に通っていたからね。
学校で私と同じ様な存在にされたくなかったら、私と何も言わずに結婚しろ。ってね。人生を使ってでもイジメをする七里は狂気だったよ」
「......」
「そして、七里 嘉はショックで自殺。私も七里くるみによりDVを受け、殺された。だが、七里くるみを庇った男のせいで男が逮捕され、七里は今ものうのうと生きている」
「かばった男って?」
「確か、袴田(はかまだ)と言う男だ。何故か自首直後に逃亡して自殺をしたがね。警察も対応に困ってるらしい」
そして、崖の上の火葬場で死んだ茴香の死亡がニュースになる時、アイロニーはチャットをしていた。
「……卯敷村に近いな」
崖からの景色で少しだけ、卯敷村を目視する事が出来たアイロニー。
「……あんなに」
アイロニーは卯敷村に向かう時。
マーチ【七里くるみは罰せられた。次はお前だ】
アイロニーの周りに大量の人間が現れる。アイロニーはソファに座る。
「幻覚か?」
「違うな、幽霊だ」
「……」
アイロニーは動揺する。アイロニーは精神安定剤を処方しようとする。しかし、星空が止める。
「余計な事するなよ、アイロニー……」
「離せ!俺から離れろ!気色悪い!」
「お前は幾つのシャボン玉を割ったのかね?」
「お前がマーチだったのか」
「……なあ、俺を随分イジメたじゃねえか」
「念で呪いが成就されたのか?笑わせてくれるな〜。良いか?想いで人は蘇らないし、想いが煙に移るという現象なんて無い!」
「……ならこの状況説明しろよ、アイロニー」