複雑・ファジー小説

Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.299 )
日時: 2016/10/21 17:05
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

siyarudenさん、オリキャラ投稿ありがとうございます。

これからも応援宜しくお願いします。

此処からは本編です。



アイロニーは電車に乗る。アイロニーの周りには煙が噴出していた。周りの人はアイロニーから離れる。アイロニーは叫ぶ。

「止めろよ!止めてくれ!」

アイロニーは精神安定剤を投与する。

「うああああああああああああああああ!!!消えろ!幻覚!」

「幻覚では無い。これは現実に起こっている復讐だ。俺をイジメた復讐だ」

大量の煙はアイロニーの口の中に入り、肺の中に入る。アイロニーは呼吸困難になる。

「許してくれ!俺は……昔から精神が安定しなくて、誰かを下に見下す事で自分を守っていたんだ。お前の事は本当にすまないと思っている。だから、許して下さい!」

「此処が地獄だと思う程お前を壊してやるよ」

煙はアイロニーの姿になり、消える。

「……まさか」

職場では、アイロニーの姿をした煙が職場で暴れていた。

「ちょっと!先輩!」

「お前、キモいんだよ!カース!何で生きてんの?なあ死ねよ!お前なんて生きてたってしょうがねえんだよ!」

「……」

本物のアイロニーがやってくる頃には煙は消えていた。

「……く、クビだ!お前は二度と此処に来るな!後、これは警察に通報する!」

「そんな……違う、違うんだ」

同僚は呟く。

「前からおかしいと思ってましたよ。てめえなんか嫌いだったし。何か自分だけ人と違います的な?」

「そりゃ、イジメで人殺しますよね」

「……」

アイロニーは全てを失い、警察に器物損壊、名誉棄損等の罪で逮捕される。しかし、アイロニーは隙を見て逃亡。

「警察が呑気に、同僚の美人をナンパしてて良かった……」

とはいえ、アイロニーは社内の中にいた。

「無闇に外に出れば警察がいるだろうし、道中で必ず人に会う。考えないと……」

アイロニーは会議室に身を寄せる。

「バレる……」

すると、星空等の大量の煙が現れる。

「人生終わったな」

「お前のせいだろ!」

「俺は死んでんだよ。お前のせいで」

「……殺したのは七里くるみだろ」

「俺が何も知らない訳無いだろ。七里くるみに指示した人間はお前だろ」

「……」

すると、清掃員が掃除機をかけながら会議室に入る。

「あらぁ?貴方は……」

すると、掃除機が煙を吸い始める。アイロニーは閃き、清掃員を蹴り飛ばし人質にし掃除機を星空達の方へ向く。同時に警察がやってくる。

「来るな、来たらこの清掃員の命は無い」

アイロニーは会議室にあった鋏を清掃員に向ける。アイロニーは掃除機のスイッチを強にする。

「お前等は所詮煙なんだよ!お、俺の人生、終わらせやがってぇ!ふざけんなよ!……俺には、恋人だっていたのに」

星空は掃除機の中に入る。

「お、おおお俺の幸せを奪いやがってぇ!うああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」

アイロニーは人質と逃亡し会社の外に逃亡。外のパトカーを盗みそのまま去る。

「せめて、最後に恋人にメッセージを送らないと……」

そして、アイロニーは人質を解放し自分の家に帰る。

「スマホは警察に取られた……恋人にメッセージを……」

アイロニーはまず、恋人にメッセージをする。そして次にチャットを行う。

「……チャットなんでどうでもいい。え〜と」

すると、吸い込まれた星空がアイロニーの前に現れる。

「死ねぇぇぇ!!」

「掃除機が欠陥してたか……」

アイロニーは小型の掃除機で星空を吸い込む。

「ぐああああああああああああああ!!!こ、殺してやる!殺す!」

「黙れ、煙」

アイロニーは掃除機をガムテープで巻き、放り投げる。

「思えばあいつのせいで俺は終わったんだ。まあ、ざまあみろ。カスの分際で騒ぐからこうなるんだよ」

すると、家の中に誰かが入る。

「誰だ!警察か!」

入ったのは同僚達だった。

「……警察には一旦帰って貰った。それに、やっぱ起訴するのも止めたよ。清掃員の人は訴えるかもしれないけど」

「え?え?どう言う事だ?」

「俺達はお前を許す。てか、あんなのお前じゃないもんな。多分、精神的に辛かったんだろう?」

「……」

「分かってあげられなくてごめん」

アイロニーは頭を抱えて泣き始める。

「……」

今までの自分の行いを懺悔する。

「俺は今まで酷い事をしてきた。殺してもそいつの事を罵った。俺はお前達のような優しい心を持っていれば……」

「やっぱ、お前クズだね。クズならボコボコにしようぜ」

同僚達は色んな武器を持ってアイロニーを殴る。

「……!」

「うぜえんだよ、キモいんだよ。お前を飲みに誘うとかマジ無理だったわ」

「あれ?気付いてないのかしら?私達、貴方の事嫌ってたの。だから、貴方にだけは無料通話アプリに入会させてないの。まあ、貴方にはチャットがあるから良いもんね?」

「お前等!」

「クズは殴られて当然。俺達はお前に殺されかけたから殴りました。正当防衛ですって話しておくよ」

「この野郎ッ!」

アイロニーは全身の骨を折られ、病院へ搬送される。同僚達は正当防衛として罪に問われる事は無かった。

アイロニーは病院に入院する。

「そうなんだよw煙を見たんだwそう、気色悪くてねwwww」

アイロニーは紙にこんな言葉を書いていた。警察は紙を見る。

「彼はネット中毒かね」

「恐らく、現実とネットの区別が出来ていないようです。だからあんな煙の人間とか言う幻覚を見てるのでしょう」

「これだと正常な状態じゃなかったとして無罪になるかもしれないな」

そしてアイロニーは行方不明になる。

「おい!早く探せ!」

アイロニーはシャボン玉を吹きながら仮面を被り火葬場にいた。

「此処は仮装場。見知らぬ誰かが仮装の匂いを手繰り現れる。さあ、踊りましょう。誰かが煙になり生き返るのを望んで」

傍には、ミスターHとナツがいた。

「Hさん、ほら見てー!気色悪いメール!勝手に恋人って言われてるね〜」

「遺書に見えるな」

「知らないよ〜それよりコーヒー飲もっ」

「んー、どっかでみた文面だな。名前は皮肉。……意味が分からないな」

すると、車から煙になった袴田が現れる。

「誰かが踊る声がする。パチパチと」

袴田はミスターHの前に現れる。

「……!」

「私が知っている情報を全て渡しましょう。アイロニー。マーチ。フェンネル。ろくでなし、の正体。卯敷村。そして私の存在を」

袴田はミスターHの中に入り、ミスターHに情報を与える。

「では、私は貴方に託します。裏世界の権力を使って必ず全て解決させて下さい」

袴田は消える。アイロニーは袴田を見る。

「消えちゃうなんて勿体ない。私も復讐しなければ星空のように」

アイロニーはパチパチ燃える炎の中に入り踊り狂う。

「ぐああああああああああああああああああ!!!!」

ミスターHはアイロニーを救いだそうとするが時すでに遅し。

「誰だが分からないが、こんな不謹慎な事をするとは……」

「あ、アイロニーって皮肉って意味だよ!」

「皮肉……」

同僚の一人は酒を飲みながら語る。

「イジメはいつの時代も繰り返されるんだよ。イジメ殺しても怨念になって出てくる訳なんか無い。呪いで人が殺せるかよ」

未那は卯敷村で語る。

「私は人間の無駄な感情を一切消して、他人も自分も傷付けられないように煙になれば良いと思うの。そうすれば、イジメや差別は消えるでしょ。いや、イジメと言う言葉自体考える事は無くなるのよ。あるのは、自分を滅ぼした悪を潰す為の怨念。その怨念は魔王よりも強く勇者よりも強い」

「ただ、私は復讐をするだけですよ。同僚に」

同僚の前に大量の煙が現れる。

ミスターHとナツは煙について調べていた。

「卯敷村だ。卯敷村に行くしかないだろうな」

「そうだね。私も住んでいた事があるから〜!」

茴香はシャボン玉を吹くがシャボン玉が出ない。

「....シャボン玉がでません」

「そうだね。皆、死んでるからね」

「新しいシャボン玉なんてないのよ」

アイロニーは同僚の前で叫ぶ。

「踊りましょう。火葬場で。狂いましょう。仮装場で」

「何でお前が……」

イジメも罪悪感も皮肉も生死も連鎖する。しかし最後にはただ、火葬場で踊るだけである。

ならば、生きて足掻くしかない。勇気が無くても。煙の様に触れられない訳じゃないから。死んでも人は呪えない。

火葬場 完