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第一幕　アウトサイダー



ソレはとても大きく偉大で人間の前には全くの無力だった。

突如当たり前の世界に現れたソレ。

人間達を次々ソレの中に取りこんでいた。

ソレの名前は呪い。

呪いは人々に災いを起こし、人間を荒らした。




人々が願おうが祈ろうが呪いは全てを奪っていた。



そんな時にある人物が言う。



「嫌われ者を呪いに捧げて取引をすれば呪いは収まるのではないか」


そんな都合の良い事等起こる訳が無いと人間達は思った。

しかし、そんな都合の良い事が起こってしまった。


いらない人間を大量に呪いに捧げれば、人々は幸せになった。

呪いが抑えられたのだ。






人間達は刑務所の犯罪者を次々と生贄に捧げる。




刑務所の所長は呟く。


「全く、拷問する相手が減るのは勘弁して欲しいな〜。僕の楽しみが減るじゃないか」


「……チッ。黙れよ、クズ」


「……へえ？死にたいの？」

「死ぬのは貴方ですよ。地獄門　士」