複雑・ファジー小説
- Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.303 )
- 日時: 2016/10/22 16:51
- 名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)
第十一地区。嘗ては警察組織等が中心に活動していた地区だが現在は、人間達の拠点になっている。第十一地区で指揮を執るのは雲井 祭。
「ボク達は正義だ!罪の無い者達を皆殺しにしてきた未確認生命体に裁きを!」
人間達は大きく盛り上がる。
第十二地区。刑務所しか無い地区。其処には皇キョウキと人間を保護した疑いで逮捕された巨大ロボットシーザーがいた。
「おいおい、人間なんて助けちまったのかよ?」
「違う、生命を殺さないと誓ったのだ」
「自己満足かぁ?」
「そうだな、だが汚れるよりはマシだ」
第十三地区。天使と死神が戦争している地区。
「貴方が神を名乗る資格は無いわ」
「私は楽しいから戦ってるだけ。神なんてこっちから願い下げよ」
第十四地区。現在は第四地区の植民地。様々な兵器が創られている。
「人間を誰でも食べられる装置を開発しました」
「んなもんいるかっ!」
リーダーは不在。代理は口裂け女。
「何が望み?」
「人間討伐。それ以降は知る必要等無い」
第十六地区。プレデタークロックタワー。別名、捕食者の時計塔。エイリアンやRPGに出てきそうなモンスターが占領している。
リーダー不明。
第十七地区。夢があれば誰にも入れる地区。だが実態は、見えない栄光にひたすら走るバイクであった。
リーダーは無し。
「ほら?夢の為なんだろ?だったらその為に悪魔でも天使にでもなる気は無いのか?」
「だからって人殺しなんか出来る訳無いだろ!」
第二十地区。崩壊された遺跡の中に人間達が住んでいた。
「何か懐かしい気がするんだよ」
「そうよね……」
悪魔地区では、ミディアムと黒姫、木村がいた。
「また新しい人形か。木村ばっかだな」
「……まあ、ある実験をしてるからね」
「実験?」
「今まで、造り出した木村は36人。その36人の木村の戦闘力、頭脳を一つの人形に紡ぎ合わせる」
「しかし、木村と言ってもまた別モノなんだろ?違う人形で苗字が同じくらいと言う感じでは?」
「違うのが製作者が全員私って事」
「と言うか、私の能力で究極生命体だのチート能力だのを叶えれば良いのだが?」
「……そうね」
ミディアムは願いを叶える。すると、禍々しい化け物が現れる。
「妄想の具現化?」
「願いを叶えただけだ。黒姫、この化け物を操れ」
「可愛い人形が良いんだけど?」
「良いから」
化け物は人型になる。
「名前は?」
「シンサリティ・べアートゥルーツ。フルーと呼んでくれ」
「フルー?」
「べアーフルーツにしたかったがあまり気にいらないから少し変えただけだ。気にするな」
「どうやらまだ此処の言語に付いて来ていないようだ」
「大丈夫なの?」
シンサリティは二人を見る。
「俺の能力は、真実を見る事。シンサリティはまこと。べアーフルーツは実る。と言う意味がある。べアートゥルーツは、真実の意味を持つトゥルーの意味を込めている」
「チートにしては随分戦闘力が無さそうな能力だな」
「真実を見る事と言うのは、全ての生命体の本心を見る事が出来る事。つまり考えている事が分かるのである。そして、私は全ての人間の真実のみを見れる為、全ての出来事の原因、結果、行方を知る事が出来る。
別に最強の能力とは、圧倒的な強さのみでは無い。私は全ての真実を見る事が出来る全知全能の神だ」
黒姫は人形を創り上げる。
「人の心を読んで攻撃しそうだね。だけど人形相手ならどうかな?」
「うむ、それはアンドロイドにも該当する。だが私は全知。全ての真実を知る者。人形を止める方法は熟知している」
シンサリティは人形を止める。すると人形は起爆する。
「なら爆発する事も?」
シンサリティは無傷。
「爆発する人形は無知だった。世界は進化する為、私が知らない事も多くなる。私が人間だったら死んでいたね。素晴らしい」
「何で無傷でいられるのかしら?」
「私の身体は変形、反射、繁殖、軽減等。何にでもなれる。これは能力では無く体質と考えてくれ」
一方、第四地区では。
「天使が何の用でこの地に?」
「気楽にキリエル様で良いから〜それでさ【喰魔刀・エペタム】って知ってる〜?」
「存じ上げておりません」
「神をも喰らいかねない恐るべき刀」
「神を?」
「それが人間達の手に渡ってる訳。だから貴方達と一緒に協力してー虫けらからエペタムを奪うの♪」
第四地区、リーダーは現在、キリエルにより殺害されていた。
「しかしそんな刀が本当にあるのでしょうか?」
「妖精がエペタムを人間の手に渡らせたって言ってたからね〜」
「それと悪魔地区は今どうすれば?」
「悪魔は天使の堕落を目標に活動してるから勿論潰すよ?ただ私の命は貴方達と共にエペタムを奪う事。私だけでも良いんだけどね♪でも、これからの互いの交流の為に必要だよね?教皇と天使。どちらが偉いって事も」
「……」
キリエルとジェド・マロースは人間討伐に向かう。キリエルは空を飛び、ジェドはトナカイとソリを用意する。
「やっぱサンタ?」
「ああ、だが空を飛ぶ訳じゃない。ソリの行く先に氷を張るだけだ」
「娘と同じ能力?」
「娘は氷や冷気を操る。私は温度を急激に下げる事が出来るのだよ。私は低温を操る事が出来た結果氷を発生させる事が出来るのだよ」
「解説お疲れ様。それじゃ行こうか〜。あ、確かに此処ら辺寒いね♪」
ちなみに人間なら凍りついているがジェドは未確認生命体なので寒くない。
一方、第九地区。妖精のサーメルティ、オベルムントがスネグーラチカ。フレデリック。風抽竜の元へ行く。
「フレデリックさん、スネグーラチカさん。地獄門さん達は?」
「地獄門さんは、第四地区で天使を見たと大騒ぎして何処かへ行ったんだけど……」
「....今はこの妖精さんの話を聞こうよ。法堂の情報が入るかもしれないじゃん」
「そこのお兄さん達!あたしのフルート、聴・い・て☆」
サーメルティは大好きな音楽をフルートで奏でる。オベルムントは癒される。
「サーメルティはマイペースで自分の事しか興味が無いから取引した方が良いよ〜」
「ちょっと演奏中に私語は禁止〜!」
風柚竜達は楽器を用意する。
「……って法堂さんの行方を追わないと駄目ですよ。オカリナ、ギター、シンバルを出してる場合じゃないです」
「ハーモニカ横丁?」
「何の話ですか?」
「それじゃあね〜……私の能力、青い旋律。楽器を作りだしそれを演奏する事で聴いた人の精神操作をする能力を受けて?」
「精神操作?」
「洗脳、催眠色々ね。この能力で武器調達を気楽に行い、人間達に渡してるのよ」
「人間は有害な匂いを出すんじゃないの?」
「それは人間が蟻同様に身体を洗っていなかったからだよ」
「ふーん」
スネグーラチカは氷で、楽器を造る。
「溶けない氷の楽器を使いたくない?」
「あ、使いたーい!」
「なら法堂の情報を教えてよ」
「良いよん。現在は第八地区で修行中!人間を討伐する為って言ってたけどね。まあ悪魔に利用されてるだけだと思うからすぐに取り戻さないと!」
「人間側に付いたのだと予想してましたが……」
第九地区は法堂を取り戻す為に悪魔地区、第八地区へ向かう。
法堂は平等院と修行していた。
「気をコントロールするのだ」
「龍の玉か何かですかね。これは。20kgの座布団を背負わされ、走りで牛乳配達。素手のみで土地開拓。蜂、鮫から逃げる。岩押す。
貴方は亀の仙人か?」
「武術の達人と言う点では共通しているだろう。だが私は限られた時間のみ神になれる」
「神に?」
「正確に言えば、限られた時間のみ世界を思い通りに出来る」
「武術関係無いんじゃ……」
「喝!」
「すみません……」
「お前は何故悪魔の味方に?」
「……ミディアム様や黒姫様に力をお貸しして人間を討伐する為です」
「違うだろ。なら、何故お前の部屋にまだ生きている人間の彼女を介護している」
「マムルークの事を……」
「お前は何がしたい」
「……俺は人間を保護する第九地区と未確認生命体と共存する人間を救うだけだ。悪魔も天使も神もどうでも良い」
「それがお前の答えだな」
「その為に悪魔地区に入り、強くなる。そしてお前等をぶちのめす」
「期待しているよ。不運の疫病神」
「……」
不運にも、法堂の行動は第八地区で修行するフリをしていた黒姫の人形に聞こえる。
ミディアムは黒姫と話す。
「法堂はやはり潰すべきだ」
「駄目よ、彼は前にも後にも出現しない貴重なサンプルなんだから」
「何が貴重だ?」
「人間の理不尽な扱いの気持ちが分かり、未確認生命体の無自覚な差別の気持ちが分かる。そして悩む事無く自分の道を決断した。其処に価値があるのよ」
「……理解出来ないな。お前はどう思っている」
黒姫の周りに大量の人形が現れる。
「私は……興味があるのよ。人間に。人間と蟻は何が違うのかが」
「……」