複雑・ファジー小説

Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.306 )
日時: 2016/10/24 20:22
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

スネグーラチカ、フレデリック、風柚竜、サーメルティ、オベルムントは悪魔地区へ行く。

「強敵はミディアム。黒姫のみだね。後は悪魔共だ」

「しかし油断は出来ません。ちゃんと精神操作を行い、ちゃんと脅さないと」

法堂は黒姫に語る。

「黒姫、俺の正体を知っているだろ」

「ミディアムもね」

「……何で俺を殺さない」

「フルーに暗殺を任せたのよ」

「どういうつもりだ」

「何も無いわよ」

「……」

黒姫は木村の人形を眺める。

すると、一人の悪魔が叫ぶ。

「王族の娘と王族の執事、んでラーメン屋と妖精たちだ〜!」

風柚竜は呟く。

「この世で一番強い武器は三節棍です」

風柚竜は悪魔を仮面にし付ける。

「貴方も仮面にされたくなければ法堂を渡して下さい」

「風柚竜さん……どうして」

「連れ戻しに来たんですよ」

黒姫は人形で遊ぶ。ミディアムは構える。サーメルティ、オベルムントはローブ、フルートを構える。

「精神操作しちゃいますよ!?」

「この世から消しちゃいますよ!」

「……生ぬるい奴等だ。もっと殺気を出すが良い」

スネグーラチカは手のひらから氷を出現させる。

「余計な事を言うと、氷が身体を貫くわよ」

黒姫は大量の人形を出現させ、法堂を連れ去る。

「法堂さん!」

「黒姫……勝手な事を」

「さあさあ!法堂を返しなさーい!」

ミディアムは話す。

「お前達は何故、人間に加担する」

「分かり合えるからよ」

「そのせいでこれまで繁栄していた我々の文化が侵略されているのに気付いているのか?」

「人間からだって学ぶ物はあるわ」

「貴様等はそれが正義と考える訳か。俺はこの世界の行方を考えているのだ!堕落した第四地区や天使共に警鐘を鳴らした。だが俺は悪魔と言う理由のみで聞く耳すら持っていなかった!これ以上差別が何処にある!貴様は何故悪魔では無く愚行を起こし続けた人間の差別をなくそうと選択したのだ?」

サーメルティは答える。

「今まで付いていたレッテルを剥がす事なんて出来ないんだよん。悪魔と言う種族は今まで悪事を行ってきたからこんな扱いにされたんだよね。それを今さら変えるなんて難しいよ」

「先人の愚行は俺には関係無いのだよ」

「そうだとしてもそれが運命〜♪もう、悪魔になりきるしかないねっ!」

「分からず屋共め。やはり貴様等は自分の都合の良いように歪な偽善を叩き出しているに過ぎないのか。俺達は死んでも良い存在なのか?」

「死んでも良い存在はいないし、貴女の考えは良いと思うよ。ただ、嘘の匂いには私、敏感なのよ」

スネグーラチカはミディアムの上に巨大な氷柱を発生させる。

「……魔神も終わりか」

黒姫は法堂と話す。

「黒姫!」

「恐らく私は殺されるわ。ただその前に貴方と話がしたいだけ」

「……」

「私は人間と言う存在と私達と言う存在を比べて見たのよ」

「……どう言う事だ」

「人間のいる意味と私達のいる意味よ」

「そんなのは……」

「そう永遠に答えは出る訳じゃないし、むしろ、意味を探す事に価値、意味があったのよ」

「そうなのか」

「でも貴方と会って、私の中の世界は大きく変わった。人格が人間で身体が未確認生命体。

中庸と言うこれまでに無い考えを出した貴方だから聞ける。

お前はその考えを何処まで歩いていくつもりか?これまでと何も変わらない事だってある」

「……確かに俺の考えは特殊だ。ただ仲間がいれば問題無い」

「そうか。お前らしいな」

「……」

「いやお前が考えて辿り着いた道か。それがお前なのか。……理解は出来るが。納得はいかない」